「すっかりレニングラード・カウボーイズのファン」レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ Chemyさんの映画レビュー(感想・評価)
すっかりレニングラード・カウボーイズのファン
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表情で演奏する姿がイイ。たまに笑って演奏する時は、歯を剥きだして馬のように笑うのがイイ。砂浜に死体(?)のように寝そべって日光浴するのがイイ。並んでタマネギをかじる姿がイイ。教科書(?)を見ただけでロックをマスターし、最終的にビジュアルとは正反対の「ワイルドでいこう」を演奏するところがイイ。ほとんど喋らない彼らが本当にイイ。シベリアの地でロシア民謡を演奏していた彼らを、メジャーにする為にアメリカに連れてきた悪徳マネージャーのすっとっぼけたキャラクターも存在感があって実にイイ。たどりついたアメリカから、何故かメキシコを目指すことになった彼らの珍道中が描かれるのだが、カウリスマキが撮るアメリカは、どこかアメリカっぽくなくて、やっぱり日常から少しズレた異空間となっっている。ちりばめられたコネタにクスリとしながら(車のディーラーでジム・ジャームッシュがさりげなく登場していて笑える)、ビッグバンド形式(アコーディオンやバラライカまである)の彼らの演奏を楽しみ、カウリスマキワールドを心から堪能できる摩訶不思議なロードムービー。
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