「シュールな笑い」レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ pekeさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0シュールな笑い

2022年7月2日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

シベリアの売れないバンドがアメリカを旅するロード・ムービー。

独特のシュールな笑い(全然おかしくないシーンも多々あり)が、マンガのようでもあり、全編にわたってビミョーな何とも言えない雰囲気を醸し出しています。

演奏レベルはともかく、その土地のニーズに合った音楽を演奏しようというバンドの努力にはこころを動かされました。

途中、「車の上に載っていた死体はどうなったんだ。ああ、またぼんやりして、ちゃんと観てなかったよ。しまったなぁ」と、思っていたら……いやいや、そんな展開アリですか。

本作は、ごく短いチャプターに分けられた構成になっていますが、それが効果的に機能していると思いました。
こういう構成でなければ、どうだろう? 作品の印象がまったく変わるでしょうね。ちょっと飽きてしまうかもしれません。

たしかに愉しめましたが、「この作品、ちょっと過大評価されてるんじゃないの?」という気がしないでもなかった。

それはともかく、こういう、おとぼけ感いっぱいのコメディー映画がもっとたくさん作られたらいいのになぁと思いました。愉しい笑える映画がもっとあっていい。こんな時代だからこそ。

peke