劇場公開日 1989年2月25日

「名シーンしかない貫禄の傑作」レインマン 猿田猿太郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5名シーンしかない貫禄の傑作

2022年6月13日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 とは言い過ぎでしょうか。名作フィルターがかかった目で見直してしまったため、そんな評価をしてしまう。
 自閉症、ということですが、そんな彼を受け入れられるかどうか、そんなテーマの映画ですが――というそれ以前に、この映画を観るに当たって、トム・クルーズの演ずる強引なハッタリセールスマン振りを受け入れ、観ていられるかどうかにかかってくるかな。 如何に名作とは云え、観る人にとって趣向が合わなければ何も成らない。まず、彼の悪ガキっぷりに嫌だと感じてしまったら、名作も台無しでしょう。映画の前半、そのリトマス試験をパスしたら大丈夫。
 ダスティン・ホフマンの名演技も見所ですが、強気・強引な弟チャーリィの気持ちがほぐれ、心が通じ合っていくその過程を楽しむことが出来るなら、これは素晴らしい傑作だと思います。
 いやまあ、やっぱり格好いいですね、トム・クルーズ。今も、昔も。

猿田猿太郎