「【”男の美学””奴はとんでもないモノを盗んで行きました。貴女の心です。”銭形警部の名言が忘れ難き、宮崎駿監督の劇場初監督作であり、ルパン映画の金字塔作品。そして、未来少年コナンとの関係性を考える。】」ルパン三世 カリオストロの城 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”男の美学””奴はとんでもないモノを盗んで行きました。貴女の心です。”銭形警部の名言が忘れ難き、宮崎駿監督の劇場初監督作であり、ルパン映画の金字塔作品。そして、未来少年コナンとの関係性を考える。】
ー ユーモアとアクションの連続に紙幣偽造の陰謀、カリオストロ公国のお姫様クラリスの救出など娯楽要素てんこ盛り作品。
宮崎駿監督の最高傑作との呼び名が高く、印象的な台詞の宝庫としても有名な作品である。ー
■カジノから盗んだ大金が偽札と知ったルパンたち。
偽札の謎を追ってカリオストロ公国に来た彼らは、謎の集団に追われる少女・クラリスに出会う。
集団に捕らわれた彼女がカリオストロ伯爵の許嫁だと知ったルパンは、結婚に隠された陰謀を阻止しようと動き出す。
◆感想<Caution! 内容に触れています。>
・多くの方が書かれているので、簡単に記すが冒頭のあり得ないが面白いカーチェイスシーンの躍動感が堪らない。
・そして、ルパンたちがカリオストロ公国で何百年も行われて来た、世界各国の偽札づくりを暴く過程も面白い。
・愚かしきカリオストロ伯爵が、クラリスの銀の山羊の指輪を求める理由も、後半明らかになるが、実に面白い。
・カリオストロ伯爵とルパンが時計台の歯車の中で闘うシーンは、チャップリンの「モダン・タイムス」のオマージュであるし、カリオストロ伯爵が銀の山羊の指輪を手に入れた時にクラリスが言った言葉”光と影を結び時、高き山羊の日に向かいし眼に我を収めよ”をそのまま実行し、彼は時計台の針に挟まれ露に消えるが、水没していた湖の中から現れた古代ローマの都市。
これこそが、カリオストロ公国の秘められた宝だったと分かるシーンは実に美しい。
<そして、ルパンとクラリスの別れのシーンは何度観ても、沁みる。クラリスを抱きしめようとするルパンだが、必死に自制し”俺みたいに薄汚れちゃいけないんだよ。”と言って去るのである。で、銭形警部の名言が炸裂するのである。>
■今作を半年ぶりに鑑賞すると、今作の前年にNHKで放送された宮崎駿監督の傑作アニメ「未来少年コナン」との類似性を感じてしまうのである。
クラリスは勿論ラナだし、ルパンはコナンであり、ダイス船長は銭形警部、モンスリーは峰不二子、レプカはカリオストロ伯爵である。
更に、ラストの時計台のシーンの数々は、コナンたちがレプカが支配するインダストリアの巨大な塔での一騎打ちを容易に想起させるのである。
<遥昔、TVで鑑賞。>
<2022年9月11日 クラリスの結婚式を記念した特別上映で鑑賞。>
ー 9月13日はクラリスの結婚式が行われた日であると、映画のフライヤーに書かれている。が、不二子が渡す新聞は一瞬しか出て来ず、劇場では分からず。
”ならば、配信で確認だ!”という事で何度も静止画にしても分からず・・。ホントかなあ・・。-
<2023年5月30日 別媒体にて再鑑賞。>
未来少年コナンの事ですが、
アニメは何回も見ましたが、今回初めて旧国営放送の連続アニメを見て、更に原作も読んで見ました。アニメーションの方が良かったと私は思いました。
やはり、その時、カリオストロの城は未来少年コナンをリスペクトしていると思いました。リスペクト?ではないのでしょうが、大塚康生先生や高畑勲先生を宮崎駿先生はリスペクトしていると思ったと言う事です。
折角の日本文化としてのアニメーションが衰退して行く事を嘆く毎日です。
そんな中、少女終末旅行に出会い、まだ可能性は残されていると感じました。
未見でしたら、ご覧になって見てください。
すみません長くなりました。共感ありがとうございます。
「未来少年コナン」!! この映画のちょうど前年である1978年に、1年に渡ってNHKで放映してましたよね! 友人が、まだ高価だったVHSビデオデッキを、これを録りたいためだけに買った話に刺激されてか、自分もずっと観てました。コナンとカリオストロとラピュタは、同じ匂いがしますよね。