「タイトルなし」ラストエンペラー　A・ガワゴラークさんの映画レビュー（感想・評価）

ロケと思われるが、紫禁城の高い塀の閉塞感、外界との閉塞感が見事だった。
成人した溥儀は城から腐敗した宦官を追い出すことに成功するが、皇帝制度そのものも廃され、下野することになる。
溥儀の支配への欲望は日本に利用され満洲国の皇帝となるが、民を指導し国を治める夢は叶わなかった。
身体も美しく撮られ、二人の妻、第二婦人の出奔や、第一夫人と日本人との密通など、ラブロマンスの盛り上がりと破綻も見どころ。