「いろんな点で想像していたのと違ってた」羅生門 momokichiさんの映画レビュー(感想・評価)
いろんな点で想像していたのと違ってた
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京都文化博物館で開催されていた‟公開70周年記念 映画『羅生門』展”で初鑑賞。
想像していたものといろんな点で違っていて驚き&新鮮でした。
①役者が現代風でかっこよし。
世界に通用する役者陣。
・多襄丸役の「三船敏郎」
→ 彫が深い男前。手足も長い。
・武士役の「森雅之」
→ 口髭がダンディ。南米のラッパーにいそう。
②小説と違うシナリオ。
「いつ老婆がでてくるのか?」
「いつ羅生門の上に梯子であがるのか?」
期待していたが最後までそんな場面はなし。
この映画は芥川龍之介の「羅生門」と「藪の中」
の2つの小説を組み合わせたものなんですね。
③秀逸な構成
同じシーンを登場人物各々の視点から描き、各々の「勝手な脚色」をあぶりだす。
また「勝手な脚色」はそれを回想している杣売り自身にもあてはまることだった。
さらに羅生門に捨てられていた赤ん坊に下人は「勝手な脚色」によるふるまいを。
最後のシーンはご都合主義による陳腐感があったので無いほうがよかったかも。
(まあ、あのシーンがないと気分がどんよりしたままで救いがないのも事実だけど。)
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