「8編からなるオムニバス映画!巨匠が見た夢が現すのは?」夢 ことのさんの映画レビュー(感想・評価)
8編からなるオムニバス映画!巨匠が見た夢が現すのは?
衝撃以外の言葉は、出てこない映画でした。
「映画はストーリーがあって初めて成り立つ作品である」という固定概念を見事に打ち破ったのが、黒澤明が描いた「夢」です。
一見するとバラバラで、ストーリーらしいストーリーはありません。
しかし映画全体を通してみると、1人の男の人生を描いていた節が感じられました。
最初は可愛い少年が登場。次に雪山で遭難する青年。
年齢も重ねてくると世の中の残酷さも分かるようになるのか、恐ろしいエピソードが立て続けに登場します。
そして最後に登場するのは、再び美しい日本の風景。
「夢」撮影当時、黒澤明の年齢は80歳。
80年の人生を経てたどり着いた答が、ラストエピソード「水車のある村」に描かれていたように感じました。
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