劇場公開日 1990年5月

「8編からなるオムニバス映画!巨匠が見た夢が現すのは?」夢 ことのさんの映画レビュー(感想・評価)

5.08編からなるオムニバス映画!巨匠が見た夢が現すのは?

2022年1月2日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

衝撃以外の言葉は、出てこない映画でした。

「映画はストーリーがあって初めて成り立つ作品である」という固定概念を見事に打ち破ったのが、黒澤明が描いた「夢」です。

一見するとバラバラで、ストーリーらしいストーリーはありません。

しかし映画全体を通してみると、1人の男の人生を描いていた節が感じられました。

最初は可愛い少年が登場。次に雪山で遭難する青年。

年齢も重ねてくると世の中の残酷さも分かるようになるのか、恐ろしいエピソードが立て続けに登場します。

そして最後に登場するのは、再び美しい日本の風景。

「夢」撮影当時、黒澤明の年齢は80歳。

80年の人生を経てたどり着いた答が、ラストエピソード「水車のある村」に描かれていたように感じました。

ことの