劇場公開日 2018年10月19日

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「これ、地上波で流れたんだぜ?しかもゴールデンタイムに」遊星からの物体X かせさんさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0これ、地上波で流れたんだぜ?しかもゴールデンタイムに

2024年7月12日
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鑑賞方法:映画館

ジョン・カーペンターの最高傑作。
ジョン・W・キャンベルの古典名作SF『影が行く』の二度目の映像化。

【ストーリー】
冬季の南極調査におとずれたアメリカ観測隊。
そこで一頭のハスキー犬を殺そうと銃火器をつかうヘリが現れる。
ヘリが墜落しても、その乗員は犬の殺害を執拗にねらい、アメリカ隊にケガ人が出てしまう。
やむなく隊長のギャリーが乗員を射殺した。
男はノルウェー隊の隊員だった。
調査におとずれると、ノルウェー隊基地は焼失により全滅、隊員たちの死体はいずれも異常な状態で見つかる。
遺体と記録フィルムを回収して調べると、彼らは二千万年前の地層から、明らかに人類のものではない巨大な構造物を発見する。
彼らが殺そうとしていた犬を保護し、ほかの犬たちと同じケージに入れると、その犬が異様な形に変形し、すべての犬を喰らい殺す。
火炎放射器でどうにか焼き殺し、その死体を解剖すると、地球の生命体ではあり得ない組織構造をしていた。
細胞単位で周囲を喰らいつくす、驚異の寄生生物。
その知性をも乗っとり、擬態していつのまにか隊員として仲間の中にも潜んでいたのだ。
コンピュータで試算すると、もしもその生命体が人類にまぎれたならば、約三年で人類は滅亡する。
仲間が次々と喰われ、消えてゆく。
ギャリーは観測基地を周囲から封鎖し、もしも自分たちが全滅しようとも、絶対にここで生命体を殺すと背水の陣で戦いに臨むのだが。

原作は知る人ぞ知るSF作家ジョン・W・キャンベル。
サイエンス・フィクションと呼ばれるジャンル最古の雑誌で、黄金期を支えた「アナログ誌」の編集長もつとめ、その名のSF賞が設立されるほど数多の貢献と大きな影響をのこした作家です。
その、忠実な実写映画化が今作。
1951年の『遊星よりの物体X』のリメイクといわれてますけど、多分ちがうんじゃないかなと。

この映画のSFXがカーペンター史上もっとも怖くて、寄生された生物の顔がパコ—っと割れて中からキバのついた花びらのような口がひろがってガバッと食べにくる、一度見たら忘れられない強烈なデザイン。
あんまりまんまのビジュアルなので、『寄生獣』の元ネタとも言われた当作。
キャメロンが『ターミネーター2』を撮影するときに、リスク回避のために一応寄生獣の映像化権を買い取ったそうです。
当時のマンガはパクリ放題だったし、今海外に翻訳販売するときには問題にならないのだろうかとちょっと心配になりますね。

この映画をはじめて見たのは小学生のころ。
たしか祖母に連れてってもらった3本立ての映画で、ほかは『ユニコ』と『さよならジュピター』だったような……。
それら二作品の印象を根こそぎ吹き飛ばしたこの『遊星からの物体X』。
それはそれは恐ろしい映画ですよ。

かせさん
ジジさんのコメント
2024年8月2日

怖いけど、繰り返し観たくなる名作ですよね!お腹バックリの両腕切断事件には口から心臓飛び出るかも思いました笑
心理戦に持ち込むあたりもたまらないですね^ ^

ジジ
林隆之さんのコメント
2024年7月13日

中学生のころ夜中の12時位からマイナーな映画や古い名作を放映するテレビロードショーで見ました。
凄い怖いけど緊迫したストーリーで最後まで目が離せなかった作品でした。

一人生き残った隊員が物体Xが擬態した鳥が飛んでいくを見てなすすべなく終わるのがキツイラストシーンでした。

ゴルゴ13で南極で細菌兵器を巡る戦いの話があり、感染したと見なされるペンギンの群れをゴルゴか焼き払う話があって確かこれがもとネタ。

林隆之
CBさんのコメント
2024年7月13日

小学生の時に見たら、強烈でしょうね!

CB
2024年7月13日

併映2作品の長閑さが吹っ飛ぶ構成だなぁ。そこの映画館長に会って話を聞きたい位です。

うにたん♪(DCPにも抜け穴あるんだ)
活動写真愛好家さんのコメント
2024年7月13日

そうなんです、音楽はモリコーネ‼️でもモリコーネのドキュメンタリー映画でも思いっきりスルーされてました(笑)

活動写真愛好家
だいふくさんのコメント
2024年7月12日

ほんと、昔は地上波普通に流れてましたよね。バタリアンもデモンズも。。。古き良き時代。

本作も名作ですね。頭だけエイリアン?が印象的です。話の展開も秀作。

だいふく