やかまし村の子どもたちのレビュー・感想・評価
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児童文学の傑作
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スウェーデンを代表する児童文学作家アストリッド・リンドグレーンさんが原作を書いたのは1947年、舞台となるブラービン村はスエーデンの南部地方の家が3件しかない村というより集落である。「やかまし村」とは原作の翻訳者:大塚雄三が名づけたのだが子供たちがはしゃいでいるさまをやかましいと感じたのか、悪意があったとは思えぬが感性の古さに唖然とする、原題通り「ブラービン村の子どもたち」でも良いではないかと思うのだが・・。
時代と田舎ということなのだろうか子供たちも天真爛漫、優しくて働き者で、天使たちのような存在、人も風景もきらきら光って眩しいほど。映画は村の小学生男女6人の夏休みの出来事をありのままに描いてゆく、中でも好きな風景、エピソードは・・
・目の弱ったおじいさんに新聞をみんなで読んで聞かせているシーン。
・小麦や干し草、子供たちを乗せて走る荷馬車を牽くのはお母さん馬、横には仔馬がついている。
・隣村のよろず屋さんに仲良し二人でお使いに出かける女の子、道々買う物を歌にしながら行くのだが案の定なんども忘れて逆戻り、お使いのご褒美に店のおじさんが飴をくれるのだがさすがに恥ずかしくでもじもじ、もういいの。
・靴の直し屋さんは偏屈おじさんで飼っている犬は一日中鎖に繋がれ人を見れば吠えかかる猛犬なのだが子供たちの優しさに触れ穏やかな気性を取り戻す。
・夏休みも終わるころ皆で恒例のザリガニ獲りに出かけるのだがこっそり逃がす子に仲間がせっかく獲ったのにと文句をいうと、「だって悲しそうな目をしていたんだもの・・」
事件らしいものもなく、長閑で平和な村の日常にこれほど癒されるとは想いもしなかった。
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