劇場公開日 1997年5月24日

「渋さが光る」目撃 きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0渋さが光る

2019年4月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

怖い

設定は好きだなあと感じつつ、序盤はどこかテンポが悪く感じ不安になりました。後半のカフェのシーンくらいからはおもしろくなったように思います。

クリントイーストウッドは口下手で不器用な役が似合いますね。情緒のある親子愛が素敵でした。冷蔵庫の演出が好きです。

他にも好きな演出がちょこちょこ。アランとグロリアのダンスしながらの会話とか。少し間延びは感じましたが。
ルーサーとサリバンの会話の場面も渋かったですね。その後のサリバンの行動を描き切らないところも本作らしくて好きです。
あとは大統領側が一枚岩ではないところ。展開に幅が出て良かったです。

ジュディデイヴィスは本作で一番目立ってまいたのでは。ヒステリックな感じもありつつ、少し可愛らしいところも見せたり。ビルとティムに指示を飛ばす様は横暴に見えますが、同時にその手腕やアランのために、という気概も感じて憎めない人物でした。

ジーンハックマンは大統領らしい振る舞いと序盤の情けなさのギャップが良かったです。表情の胡散臭さが素晴らしかった。

エドハリスは作品毎に別人のよう。本作では仕事熱心な刑事。今まで見てきた役と比べると普通の人だったのがかえって新鮮でした。ケイトとの会話が可愛らしかったです。

流れもわかりやすく、綺麗にまとまった印象です。渋さの光る作品でした。

きーとろ