劇場公開日 2014年1月25日

「ノヴァクの「妖艶」」めまい(1958) jarinkochieさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ノヴァクの「妖艶」

2018年11月13日
Androidアプリから投稿

よく練られた プロットである
依頼人の妻マデリンを 追跡しながら 恋に落ちてゆく男スコッティ (わかるよ!)
観客も 謎と美貌に目を奪われながら、彼と一緒に追いかけてゆく…

暖炉のシーンでの マデリン(ノヴァク)は 美しく、男が完オチするのが 判る
後半での マデリン(ジュディ)再来の場面を 映画的快感(幸福)に挙げる人も多いが、私はこのシーンが好き
髪を直している処など、同性の目から見ても うっとりである

カメラワークについては、余りに有名だが
色彩計画も よく考えられている
スコッティと友人の部屋、花束、車、ネオンの部屋に射し込む光の色、街の景色、そして
グレーを基調とした衣装…

私はグレーの美しさ、を教えられたが 特に衣服においては 人を選ぶ難しい色である
ノヴァクに この色を強要し(ノヴァクは嫌い)、サンフランシスコ湾に落とし(泳げない)、色々あったようだが 映像的には 成功している

ヒッチコックは 女優の好みが決まっていて、それが時代の流れから 取り残されてゆく一因でもある
この映画は「好みではない女優」を使って成功した、 不思議な味わいの、傑作かもしれない
但し 監督は失敗、と言っているが…
ノヴァクの あまりの妖艶さ、が 気に入らない?

最後の 嘘がばれる原因となる、黒のスクエアカットのドレスは ノバクの美貌と野性的魅力を際立たせる
なんか、パワー全開である
波風たてて、生きてゆきそうな気がする
運命に翻弄されるというより、中心人物
やっぱり逆だろう、彼女の為に 男が罪を犯すのだ!
(最初の女優さんの設定が、やはり正解なのね)
また、その官能的魅力で 映画全体を サスペンスから 恋愛の方に傾けちゃった

金髪とブルネット、上品と下品 等、監督の考える女のイメージと評価が 全面的に見える作品である
(現在なら、一悶着あるだろうねぇ)

タイトルデザインは ソール・バスで スパイログラフを使ったパターンは シュールだが、今見ても美しい
(当時は 新しかった)

jarinkochie