「ノスタルジー」ミツバチのささやき Noriさんの映画レビュー(感想・評価)
ノスタルジー
2025.12.19(金)シネマリス開口一番。開業初日がたまたま休みだったのも何かの縁、人生でこんな日が再び訪れることはないかもしれない。
1940年頃のスペインを舞台としたお話。当時はこんな形で映画作品が村々を巡回していたのだろうか。「フランケンシュタイン」はみたことがないので、本作品において何かの暗喩なのかもしれないが、正直私にはその意図するところが分からなかった。
ミツバチが生まれた瞬間から死に至るまで、労働にその生を費やすことを運命付けられ、そこから逃れ得るのは死するときのみ。その描写に、既存のルールや価値観に絡め取られている人間社会そのものを見出すことも可能なのか?
戦前設定の映画に限らず、古き時代の作品を見ていると、我々人間社会が得たものと失ったもの、その価値について考える。今の時代の方がより快適、より便利なのは確かなのだけど。失ったもの、失われたものをときに恋しく思うのは、私が年を重ねたからだけなのだろうか。
そんなことを新しき劇場で、古き文化に触れながら考えていた。
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