劇場公開日 1988年3月19日

「真面目に観すぎず笑えれば…」赤ちゃん泥棒 きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5真面目に観すぎず笑えれば…

2019年7月21日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

知的

コーエン兄弟監督作ということで、色々と計算された裏テーマがある本作。普通に観たらあまりおもしろさは感じないのではないかと思います。キリスト教や聖書、外国語に明るい方であればパロディや言葉遊びに気づいて笑えたりするのかもしれません。ちょいちょいハイのモノローグで宗教・神話的な雰囲気も匂わせていましたね。

似たような構成と言えば『スリー・ビルボード』が挙げられます。ですが、『スリー・ビルボード』がヒューマンドラマや演技面だけでも見応えのある作品であったのに対して、本作はどことなくチープで、ドラマとしても感情移入しづらいように思えます。わかりやすいブラックコメディとしてそう見えるように作っているのかもですが…。
ゲイル、エヴェル兄弟の銀行強盗とか、赤ちゃんに愛情を抱き始めている描写とか、部分的には笑えました。

本作と同じ監督の『ファーゴ』が好きだったので結構期待して観たのですが、個人的には乗れませんでした。そもそもブラックコメディと自分との相性が悪いのかと…。映画を真面目に観すぎてしまう人には向かないと思います。
普通に観て★2つ、裏テーマを考慮しても★2.5としておきます…。
ラスト前のアリゾナのセリフやラストの雰囲気はちょっと良かったです。

きーとろ