劇場公開日 1989年3月11日

ミシシッピー・バーニングのレビュー・感想・評価

全21件中、1~20件目を表示

4.0差別主義者は悪口や迫害しかやることがないのでは

2024年9月16日
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鑑賞方法:VOD

 今作に出てきたKKKのような差別主義者は、人生においてやることが、悪口や迫害といった行為しかないのだろう。作中のFBI捜査官の台詞に「黒人を憎んだおやじの本当の敵は貧乏だった」とあるように、そうなる要因の一つが貧困にある。

 金も教育も無い。そのため特に能力や知識も無いので、人生においてやりたいことも無いか、もしくはできない。閉鎖的な田舎では、人生の先も見えているので、現状を打開していく気力も湧かない。黒人がいると仕事の競争相手が増えて自分達の仕事が無くなる恐れもある。そういったフラストレーションを、黒人に対する差別という形でぶつけるしか無いのだろう。なぜなら、仕事、家族や友人といった人間関係、または趣味などが充実していれば、そのような行為に費やす時間は無いはずだからだ。彼らはまず、自分の人生を充実させようと努力する必要があるんじゃないか(自戒の念も込めて...)。

 黒人差別の歴史は、多少の嫌がらせ程度のものではなく、命の危険に晒されるレベルだったと知っていたが、今作はそういった差別を映像化してくれた点で貴重だと思う。

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根岸 圭一

4.0観るのが辛いけど大切な作品

2024年9月15日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1960年代のミシシッピ州での黒人差別の実話ベース作品
このテーマの作品は本当に観るのがしんどいです
日本では昨年末公開の「TILL」程ではないですが、観てるのが辛いシーンがありました
実際の差別はもっとひどかったのでしょうけど
黒人の人達についての白人の人達のコメントがひどすぎました
環境が人をつくると思うし、差別が当然という中で育ってきたらそうなるのも仕方のない事なのかもしれません
住人だけじゃなくて、保安官や判事も差別主義者、判事までが差別をするという事に本当に驚きました
逮捕されても軽すぎる刑に虚しさだけが残り、希望が見えるラストでありながらも、まだ差別と戦っていかないといけない事が想像できました
そんな差別主義者と戦うFBI捜査官役にウィリアム・デフォーとジーン・ハックマン
エリートではない叩き上げの捜査官にジーン・ハックマンがとってもはまっていたと思います
観て楽しめる作品ではないけど、観るべき作品で観て良かったです

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小町

5.0メッセージ性とエンタメ性の両立

2024年6月15日
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テーマはゴリゴリの社会派ですが、映画作品としてのエンタメ性もドラマチック且つサスペンスが最高水準です。

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越後屋

3.0白人至上主義

2024年2月25日
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鑑賞方法:DVD/BD

今見たら、また違う感想を抱くに違いない。

でも、もうその気になれない。

当時、映画といえば、純粋な娯楽作品が絶対条件で、自分にとっては、スピルバーグやルーカスのフィルムがそれであった。

ヒーローが悪を倒し、カッコよく去っていく。思えば、そんな映画ばっかり、いったい何本見たことか。

やがてスピルバーグは『シンドラーのリスト』『プライベート・ライアン』でオスカーを獲得し、今も監督業を続けているが、その作風は大きく揺らいでいる。

人種差別を題材にして、見る人の心を揺さぶるのは、一種の禁じ手なのだろう。誰も何も言えなくなる。もちろんあってはならないことだが、この映画からもう30年近い年月が流れても、未だに白人至上主義がまかり通る社会は、なくなっていない。

きっと、これから30年たっても、人種差別を題材にした映画はなくならない気がする。
『ブレードランナー』が奴隷解放運動を根底に据えたSF娯楽映画であったように、テクノロジーの進化は、人種を開放しない。

アメリカが根底に抱える病理は、もう立派にビジネスとして成立している。
当時はその対象が虐げられる側だったのに比して、今は勝てない相手に対する畏怖の感情が混じっているように映る。

差別があるから、生きていられる人だっているのだ。

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うそつきかもめ

4.0同じ血が流れる!! 覆面を被る人間が黒人を襲った惨劇!

2023年6月20日
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鑑賞方法:VOD

1960年代に起きた実話に基づいた
黒人に対する根強い差別が引き起こした事件が描かれていました。
ミシシッピの田舎町に捜査にきた2人の男性
ジーン・ハックマンが自分を甘く見るな!
と敵意を剥き出しにする白人たちに
凄みのある熱い演技でした。
若き日のウィリアム・デフォーもエリートの
捜査官を好演していました。
白人男性の妻、ベル夫人が供述した
旦那と一緒にいた50分のアリバイをどうやって崩していくかがポイントとなっていました。

教会で祈りを捧げる黒人たち
無抵抗な人間にされる暴力的な仕打ち!
火で焼かれる建物!
首からロープで吊るされた男性。
数々のリンチから黒人を救おうとした
捜査官の懸命な尽力は、賛えたいと思いました。

銃を頭に突きつけられる場面は恐怖を憶えました。
歴史に名を残す、忘れてはならない事件だと
思いました。

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美紅

4.0所詮人間って・・・

2023年6月19日
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鑑賞方法:VOD

 数十年ぶりに観て改めて深ーく考えさせられてしまいました。

 この映画に登場する地元警察や住民に生々しく描かれている人間の醜さ、残虐さ、弱さ、エゴを見るにつれて、怒りがこみあげてくると同時に自分が同じ人間であることがなんだか辛く、虚しく感じられてきてしまいました。
 今から60年ほど前にアメリカ南部で起こった事件がテーマですが、その当時はアメリカではある意味必然的に起こっていたであろうこのような悲惨な出来事も、人種差別は社会悪の代表格として撲滅が叫ばれ続け、状況は大きく改善されているはずなのです。が、今日でも一連のBLM問題にみられるような黒人への差別、虐待のニュースが後をたってません。実態は何ら変わっていないんですね。これだけ文明が発達し善と悪の区別くらい誰にだってつきそうなものなのにいまだに世界各地では時代錯誤な残虐で不毛な戦争が進行し人々の命が奪われ、身近な学校や職場や家庭で壮絶なイジメや虐待が行われそれを苦に命を落とす人が後を絶たない。
 所詮人間って他人を傷つけあわないと生きていけない生き物なんでしょうか。私は性善説を信じて生きてきたつもりなんですが、なんだかその信念が揺らいでしまいそうです。アラン・パーカー監督の卓越した演出力の効果もあるものの、この映画が実話をベースにしていることを考えると現状が重く私にのしかかってきてしまいます。
 この映画のキャストや見せ場についていろいろ語ろうと思っていましたが、前編でしんどくなってしまいましたので、このへんにしておこうと思います。うざいレビューになりすんません・・・

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おまつ

3.5反吐が出る世界

2022年10月2日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

想像を超える差別と暴力の世界。
緊張感ある音楽が反吐が出る世界観を一層引き立てている。

何もしない事は同罪というキーワードが出てくるが、それであれば街全体が同罪となるのだが、まさにその通りの街。ダメとわかっていても出て行く事ができない。

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ho

4.5驚愕ノンフィクション!

2022年7月31日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

僅か58年前のミシシッピ。凄まじいノンフィクションでした。
アメリカ🇺🇸のソウルとスピリットが滲んでいました。
素晴らしい傑作です。

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tuna

4.0白人至上主義

2022年6月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

あまりの差別の酷さに、怒りすら感じる。
アメリカに最初住んでいたのは、貴方たちではない事を理解すべき。
恐ろしい事にいまだにKKKの活動があると現実にアメリカ社会の構図が分る。

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April

5.0公民権運動

2022年3月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

1960年代、アメリカ南部の黒人差別はすさまじいものだった。
活動家の3人が行方不明になり、FBI(ジーン・ハックマン、ウィレム・デフォー)が乗り出してくる。
当時は警察、検察、行政、判事すべてが差別主義で、二人は大変苦労する。
黒人差別の根底にあるのはプアホワイトで、今も変わらない。

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いやよセブン

5.0見て見ぬふりをすることでどのみち有罪

2021年7月31日
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鑑賞方法:VOD
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redir

3.5自分が小学生の頃アメリカ南部ではこんなことが起こっていたとは

2021年6月27日
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ジョニーデブ

5.0正にブラック・ライブズ・マターそのものです

2020年10月19日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

BLMとは何か?
黒人の命も大事?
そんな甘い日本語訳では何も伝わらない
「黒人の生死に関わる問題」なのです
本作は理屈などでなく、一発でズバリその本質を雄弁に映像で分からせてくれます

1964年に米ミシシッピ州フィラデルフィアで実際にあった事件をモチーフにしています

その田舎町は、隣のアラバマ州バーミンガムから約260キロほど西にあります

バーミンガムは黒人の公民権運動に関心のある人なら誰もが知っている街です
なぜなら、本作で扱われる事件の前年1963年春の「バーミンガム運動」があったところだからです

あのキング牧師が指導し、市の差別的な法律を変えさせた非暴力運動です
マスコミの注目を引きつけたことで、この運動は全米的な力を生み出したのです

何度も台詞に登場するNAACPとは、全米有色人地位向上協会とのこと
SCLCとはキリスト教指導者会議のこと
後者はキング牧師の組織です

本作はその事を知っていれば、より深くなぜこのような事件が起こったのかが理解できると思います
序盤、FBIの捜査員の二人は車でミシシッピ州の州境を越えます
ワシントンからは約1450キロ、その道は途中バーミンガムを通過します
「ようこそモクレンの里、ミシシッピ州へ!」と看板が道端にあります
モクレンの花言葉「高潔な心」
なんという皮肉であるかかが次第に明らかになります
劇中で、7歳の頃にはもう差別が当たり前の事になっているという台詞があります
因襲の世界です
差別をする大人達は当時20代としても、2020年の今は80代です
世代は入れ変わっているはずです

最後に移される三人の犠牲者の墓石には、「1964年忘れまじ」と碑文が彫られてあります
しかし、その上部はハンマーで破壊されたらしく、辺りに欠片が散らばっています
つまり差別の因襲の根は深く、裁判で犯人達が有罪になったところで変わってはいないのです

それでもラストシーンの葬儀には黒人だけでなく、白人の若者達の顔がチラホラと混じっています
古い因襲はこの若者達の世代になればきっと消え去っている、そのはずだった

本作の公開は1988年
事件から34年が経っています
世代は変わりました
ラストシーンの白人の若者達は、本作でのKKK 団の連中と同じ年頃の中年になりました
表面的な差別は消えた
でも本当に消えたのか?
それが本作のテーマです

冒頭の水飲み場のシーン
一本の給水管が二つに別れ、左は白人専用のウォータークーラーに繋がっています
右は有色人種専用で、ただのみすぼらしい蛇口なのです

このような目で見える差別はもう消えました
でも目に見えない形で残されているのではないのか?
同じ人間に産まれても、人種によって人生が異なってしまう
人生の可能性、機会の平等は、実は目に見えないこのような水飲み場のようになってはいないのか?
それを本作は訴えているのです

そして21世紀の2020年
本作公開から32年が経ちました
本作の事件と本作公開との間とほぼ同じ歳月が過ぎました

また一つ世代が変わったのです
事態は改善されたのでしょうか?
古い因襲は消えたのでょうか?

答えはブラックライブズマター運動です
変わっていない
むしろ後戻りしているのです
時間が解決する?
そんなことは嘘だったのです
世代が変わっても解決されなかったのです

その絶望はとてつもなく深いのだと思います

いまこそ本作を観るべきです

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あき240

5.0差別したほうが都合が良いと判断した政治家・教育者・宗教者によって差別意識は刷り込まれる

2020年6月7日
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あの恐ろしい「三段論法」は、旧約聖書の創世記のアダムの創造を元にこう語る ―

① 神はご自身に型どって人間を創造された
② 誰もが知っている通り神は黒人ではない
③ ゆえに、黒人は人間ではない。

・・奴隷制度を正当化しようとした白人キリスト教社会の、この歪んだ「洗脳論法」。
言葉を失います。

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きりん

4.0ミシシッピー・バーニング

2018年11月5日
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人種差別について凄く考えさせられる映画です。 これは実話だそうで本当に人間ってやつはどうしようもないなと思わされます。 こういう事がこの世から無くなるのはいつになるんだろ…。根が深いからなかなか無くならないよなぁ…。 あと世の中、きれい事だけじゃ変わらないんだ。と体現しているハックマンがかっこいいです。

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ぽんぽん

4.5非常に おもしろい

非常に おもしろい。差別が社会全体に根付いている場合の人間の行動、心理、いろいろなことが事件にかかわっている。登場人物は、よくも悪くも「人間くささを持った人間」である。実話を基にしただけあり、リアルなストーリーが展開される。

また、アメリカという巨大国家の北部と南部の文化、風習の違いなども理解できる。日本人には、非常に新鮮な話だ。

ただ、不満もある。テレビ雑誌には「実話を基にした映画」とかかれているが、映画の中では、そのような説明が なかった。そのあたりの説明も作品中に掲載してほしかった。

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4.0差別問題

2017年3月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

目を背けてはいけない問題が生々しく描かれている。実際の事件を元にしたノンフィクションでなかなか見応えある。とても考えさせられる作品だった。

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ジンジャー・ベイカー

3.5ひとつの映画の形

2016年3月20日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

知的

決して演出がうまいというわけではないんです。また圧倒されるようなショットがあるわけでもないんです(例外はオープニングの家バーニングのショットか)。でも、稀に見るほどに惹き込まれるストーリーテリングだったように思います。
やっぱり黒人差別という歴史的事実、しかもつい最近の1960年代の話っていうんですから、いやがおうにも身に迫るものがありましたね。歴史的な重みで畳みかけるっていうかね。
アラン・パーカー監督の作品は初めて観たんですけど、一番有名な『ミッドナイト・エクスプレス』も観てみようかしらね。

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チャーリー

4.0ジーン・ハックマンの男っぷりが最高

2014年7月12日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

興奮

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吉泉知彦

4.5「私にはもう与える愛は無い。あるのは怒りだけだ。」

2014年1月15日
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鑑賞方法:DVD/BD

怖い

興奮

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たぁ〜ちぃん