マリー・アントワネットのレビュー・感想・評価
全46件中、1~20件目を表示
期待度○鑑賞後の満足度△ 現代ポップスが流れるのが新しいくらいで、今までも何回も映画化されたマリー・アントワネットものをなぞっているだけで特に新しい視点もないし、深みもない。
①マリー・アントワネットはフランス王制(ブルボン王朝)崩壊を招いた、母親の期待に応えられなかった(世継をなかなか生めなかったことでなく、政治的な意味で)王妃失格者なのか、結果としてブルジョア革命を起こす一つの要因となって所謂“歴史を騒がせた女”だったのか、この映画を観ながら考えていたけれども、それに答えを与えてくれるような映画ではなかった。 敢えて言うなら王宮生活や自分に掛けられた責務のプレッシャーから逃れるために、享楽的で豪奢な生活に耽ったという視点もないことはないが、自分の置かれた政治的立場(外国人なからフランス国民に愛され、フランスとオーストリアの架け橋となる)を考えるとあまりにも思慮が足りなかったと思う。 “可哀想”とは言うのとはちょっと意味が違うと思う。 男以上の政治的手腕のあったマリア・テレジアの娘とも思えないが、そういう娘をフランス国王妃として送り出したマリア・テレジアの眼力にも限界があったということか。 まあ、逆に言えば、あそこまで極端にポップで豪奢な生活を映像で見せられたら、“そら、フランス国民怒るわな”と納得できたし、農家風コテージを建ててあんな小綺麗でおままごとみたいな農家の真似事をしていたら農民にとってはイヤミにしか思えなかったでしょうね。 ②ソフィア・コッポラ監督のお気に入りのようだが、キルステン・ダンストは王族貴族の世界に入り込んだアメリカ娘みたいで、卑しくもパプスプルグ家のお姫様という気品はない。 『パワー・オブ・ザ・ドッグ』の彼女は良かったですよ。 ③ラストシーンの後数年後にマリー・アントワネットと共にギロチンに掛けられることになるルイ16世役はなかなか良かったと思う。 有名なデュ・バリー夫人役のアーシア・アルジェントの退廃的な美しさもなかなか良い。 『ヴェルサイユのバラ』ほど大きな役ではなかったけれど、フェルゼン役のジェミー・ドーナンはやはり男前。
ポスターで誤解しないで
ハマるタイプなので、ソフィア・コッポラ監督の
🎦ヴァージン・スーサイズ
に続いて、
🎦マリー・アントワネット
鑑賞。
むむー、ドレスのあの色🩵🩷すごぉいなぁ❣️ラデュレのマカロン、、、
文句なしに素敵。
ただ、私はこのポスターから、おしゃれでポップな乱痴気騒ぎの映画?と、誤解し後から観るに回していました。
マリーの心情の本当のところを、想像しながら観て欲しい作品です。
一応、史実だけは軽く押さえてからが良いかと。シャルル…ルイ17世の事も、念のため😭
🎦ヴァージン…に比べて、登場人物が「喋ってる!」の印象でしたが、ほぼ台詞では語りません。映像と音…奇抜な選曲と捉えられがちと思いますが、音として聴くと良いかと思います。どんな言葉より説得力を持って、深く心に刺さります。ヴェルサイユ宮殿やチェルリー宮から、色々な心象風景が映し出されるなんて👀!でした。
微妙女優キリスティン・ダンストが演じるなんとも微妙なマリー・アント...
微妙女優キリスティン・ダンストが演じるなんとも微妙なマリー・アントワネット。 いい人なのか悪い人なのかさっぱり分からず。生まれた男の子は浮気の子?衝撃の最期は全く描かれず。 そんなことよりファッションを見よ、豪華で優雅な女性を見よ、という感じ。まあこの監督ですからそうなるわな(笑)
マリーアントワネットの生涯を知った上でみる作品
政治や革命に翻弄された人生を送っているのに、映画中は政治社会情勢についてあまり語られない。 少ないセリフと、演出で語っているけど、マリーアントワネットの生涯がどんなものだったか知らないと、面白くないと思う。 宮殿内での権力争いや、女性たちの豪華な衣装…それだけ観てるのてはもったいない。 一人でフランスに嫁いだ寂しさ、世継ぎがないことで周りから孤立し責められる姿、やっと得た子供と質素な暮らしも周りに侵食されていく…ひとりの女性としてマリーアントワネットを魅力的に描いていると思います。 終わり方もよかったです。 軟禁されてからは描かない。宮殿でのマリーアントワネットに重きを置いて、その後のことは観る側に委ねる終わり方が好きです。 もちろん、可愛いドレスにも釘付けで。 カメラワークや演出が豪華絢爛さと虚しさを上手く表現してます。
14歳の王太子妃の負担
史実は概ね知っていたので、この映画ではどう表現するのかな、と思って見て見ましたが、
人物像や宮廷の人々との確執や各事件の深掘りは無く、さらっと流れて代わりに衣装やスイーツなどを堪能する、マリー・アントワネット写真集を見てる感じでした。
最初に登場した寝室が、柵付きでめっちゃ豪華だけど身分の高い人は誰でも入れるし、朝の着換えだけでなんか10人くらい居るし
彼女の浪費の前にこの人数の侍女がいた時点でそもそもヴェルサイユ宮殿は浪費済み。この侍女達を2人ぐらいにして朝食時の楽団を止めるだけでも経費は浮くのに、と、宮殿のそもそもの無駄遣いはよく分かる表現でした。
その豪華寝室が、民衆から逃れるために逃亡したあとは見るも無惨な姿となり、その対比は良かったんですけど、
いっそこういう経費だけもっと焦点当てるのか、人物模様に焦点当てるか、はっきりさせたらもっと面白くなったのに、と少々残念。
衣装や無駄なお付の人数や、出産まで見せなければいけないとか、生活様式はよく分かりましたが、そういう「フランス貴族の豪華生活ご紹介動画」になってしまっていて、何か胸を打つとか心に沁みるとかそういう脚本にはなってなかったのが惜しかったです。
でも、彼女は14歳で嫁ぐ際、慣れてる侍女も飼い犬も離され服も全て着換えさせられ、10代後半はひたすら世継ぎ産めばっかりのプレッシャーで、いくら王族の義務とはいえ大変な10代だったなあ、と改めて思いました。
世継ぎがいなければこの結婚は失敗、世継ぎがいなければあなたの立場は不安定って。。厳しい世界。
現代なら中高生ですから、お母さんの手紙やたまに来る兄の進言はあっても、このプレッシャーから逃れるように浪費や遊びに夢中になることを彼女自らその歳では自分を制御しきれないだろうと感じます。それが彼女にもフランス国民にも悲劇なんですが。。
映画としては、綺麗な衣装や舞踏会の映像を見るには最適だと思いましたが、宮殿から逃げるところで終わるので、ちょっと脚本のぶつ切り感はあるな、と思います。
真実は、37才で亡くなり贅沢はしていなかった。
悪意のある、リメイクか?! 「パンが無ければ、ケーキを食べれば良い」 の、部分だけを誇大に。 贅沢は敵という日本国に合わせて作られた作品放送かと、思いました。大衆がアントワネットは贅沢華やかな生活をしていると、首を切られ処刑されたという。 真実の声に、耳を傾けるモノはいない。2022 軍隊 200年前に、こんな事があったとは‥。作り手を、 信じてしまっていた!!人の不幸死の上に 江戸時代 東京 大江戸 日本暴力団ヤクザ 罪障が深い。
【14歳で国策によりオランダからフランスに来た少女マリー・アントワネットの波瀾万丈の人生を80年代ロックで彩る。ソフィア・コッポラ監督の衣装、意匠、音楽センスに魅入られる作品である。】
ー 今作は、資料によるとカンヌ国際映画祭で上映された際に、ブーイングが起こったと言う。 だが、私は18世紀のマリー・アントワネットの巷間に流布するイメージを払拭する、ソフィア・コッポラ監督の美術・音楽のセンスに魅入られた。 今作は、マリー・アントワネットのロックな生き方に敬意を表した作品なのである。- ◆感想 ・今作後の「The Beguiled/ビガイルド 欲望の目覚め」でも思ったのであるが、ソフィア・コッポラ監督の近代の物語を描く際の当時の衣装、意匠への拘りは凄いと思う。 そして、その拘りが作品の品性を高めている。 今作も然りである。 ・今作が面白かったのは、フランス革命に至る過程で、14歳の少女マリー・アントワネット(キルスティン・ダンスト)が大人になっていく印象的なシーンで流れる80年代ロックの使い方の巧さである。 例えば、仮面舞踏会で、フェルセン伯爵と出会うシーンで華やかに流れるのは、”スージー&バンシーズ”の”香港ガーデン”である。ゴシックロックで世に名を馳せたスージー・スーが率いたバンドの初期のポップソングである。 更に言えば、夫がルイ15世の崩御によりルイ16世に即位するシーンで流れる、”ニュー・オーダー”の”セレモニー”である。 この音楽センスは、カンヌの大御所には、分かるまい。 ・巷間に流布しているマリー・アントワネットは世間知らずの高慢ちきな女性であったというのが、もっぱらの見方だが、今作でのキルスティン・ダンストが演じるマリー・アントワネットは、多くの貴族がさっさとベルサイユ宮殿から逃げ出す姿を見ながらも、夫と共に宮殿に残るのである。 命が危ういと分かりながら・・。 <ソフィア・コッポラ監督は、今作を制作するに当たり、それまでのマリー・アントワネット像をぶち壊したかったのではあるまいか。 そして、齢14歳にしてオーストリアから国策によりフランスに嫁いできた女性に対する敬意を表明したかったのではないか、と思った作品なのである。 エンドロールで流れる、”ザ・キュアー”の”All Cats Are Grey"には、当時のヨーロッパ王宮制度への物凄い皮肉が込められているのである。>
哀れな半人前映画
セレブリティの悩みを、マリー・アントワネットを通して…、みたいな筋なんかな。まあ、その辺り詳細は知らんけど、特に盛り上がりもないまま、宮廷生活がダラダラ描かれ、ラストのフランス革命も、大した緊迫感もなく唐突に終了。 芸能人目線の「タブロイド紙の取材不足・デマ」への批判みたいなシーンがあるけど、わざわざルイ王朝のキャラに置き換えて、対象化するような話でもないし。基本、下らん自己憐憫が中身の、ナンセンスなたわ言。
パンがなければケーキを食べればいいじゃない
2021年7月28日 映画 #マリー・アントワネット (2006年米)鑑賞 マリー・アントワネットの生涯をポップでガーリーなテイストで描いた作品 フランス人とかオーストリア人とかが見たらどう感じるんだろうな?
一度見ても、損はないんじゃないでしょうか
あんまり評価が高くなかったような記憶があるんだけど、まったくもって悪くない。 チャーミングで孤独なマリー・アントワネットだったな。 それにしても、王族ってのは大変だ。 着替えも食事も自分で勝手にはできず、一つ一つに膨大な時間がかかり、常に人に見られてる。 ある意味、ショービジネス。 子供を産むことのみを望まれ、それにこたえるために頑張り、いざ生まれたら、「乳母がいるから」と取り上げられる。 マリー・アントワネットが異常なほどの浪費に走ったのもわかる。 時代劇の音楽にロックをはめたのも面白かった。 オープニングと、舞踏会のシーンは「そうきたか」という感じ。
ポップな社交界
せっかくデュ・バリー夫人を前半のメインに持ってきているのにマリー・アントワネットとの確執がほとんど見えない。フランスとオーストリアの同盟が崩れ去ってしまうかもしれない!という危機的状況にもまったく緊張感がない出演者たちの演技。これじゃ何故メルシー大使がオロオロするのかわからないでしょう。もしかすると、アントワネットはデュ・バリーが娼婦だから毛嫌いしてたのではなく、ただ声をかけ忘れただけだったのかもしれない・・・と知らない人は感じるのかもしれません。長男の死亡を肖像画だけで表現していたのは面白かったのですが、知らない人はどう感じたのでしょうか・・・子供もいきなり増えてたし。 マリー・アントワネットの存在はフランス革命が起こった一因でありますが、ソフィア・コッポラはこの時代設定やベルサイユ宮殿を舞台とした絢爛豪華な貴族社会にロック・ポップスを用いるという斬新さで臨みました。これこそまさに映画革命とでも言うべき手法だったとも言えるのでしょう。しかも、スイーツ好きの女性たちからも圧倒的な支持を得られると予測して、衣装の豪華さと涎腺を刺激する美味しい映像を盛り込んで攻めてきます。 デュ・バリーもそうですが、ポリニャック公爵夫人の描写も弱いし、悪名高き首飾り事件も描かれてません。物語は、周りから世継ぎを急かされたアントワネットがその鬱憤を晴らすかのようにオペラ通いや賭博や夜遊びに興ずる様子が中心となります。世界史で最も贅沢で浪費家という彼女の姿だってそんなに感じられない、ただ普通の女の子が女王になっちゃったというディズニーのラブコメのような雰囲気なのです。ひょっとすると、最大の無駄遣い・浪費家はソフィア・コッポラ監督自身だったんじゃないかと思われるほど(映画製作費がどれだけなのかは知りません)。 そうなってくると、ルイ15世はフランシス・フォード・コッポラを表していて、崩壊していくフランス・ブルボン王朝はコッポラファミリーそのものであり、ルイ16世にジェイソン・シュワルツマンを起用したのもその意図があったのかもしれない。こうなってくると、ニコラス・ケイジにも出演してもらいたくもなるし、スウェーデンのフェルゼン伯爵にはクエンティン・タランティーノを起用してもらいたかったところだ(無理か・・・)。平民の姿は最後のシーンまで全く出てこないほど王室視点を貫いていましたけど、さすがに最後には登場する。この民衆は映画の観客そのものであり、キルステン・ダンストの生まれながらにして女王であるような会釈によって評価を委ねられるのです。 終わってみると、何を言いたい映画なのかさっぱりわからなかった。ポップな感覚の女王。無邪気な女王。外の世界など全くしらない純粋すぎる女王。バスティーユ牢獄がなぜ襲撃されたのかもわからない女王。単に新しい視点を強調したかっただけなのか。浪費家ぶりが靴やケーキやオペラだけだと弱すぎるし、他国の独立戦争に援助することの愚かしさを訴えたかったわけでもあるまい。それに、ソフィア・コッポラが日本に留学したこともあるのなら、「ベルサイユのバラ」が人気コミックであることくらい知っていてもよさそうなのに・・・残念だった。ロザリーだけでも・・・ 【2007年1月映画館にて】
色鮮やでポップなティーン・ムービー
私がこの映画を初めて観たのは映画館バイトしていて、試写だった。 その時は試写と無料パスで週に10~15本は映画館で映画を観ていたため、給料の3倍ぐらいの映画を無料で観ていたことになる。 1982年生まれのキルスティン・ダンストは、当時24歳であったが14歳のマリー・アントワネットを演じるには無理があると思われたが、子役を使わずにメイクの仕方で本当に14歳に見せることに成功している。キルスティン・ダンストは老け顔ではあるが、老け顔の14歳にちゃんと見えたと印象が強かった。 右も左もわからないアウェー感の中で奮闘するマリー・アントワネットをティーンならでは視点でポップに描いている。ソフィア・コッポラが得意とする色彩感や老舗お菓子店、アカデミー賞受賞経験のある衣装デザイナーが上手く融合しており、異色のマリー・アントワネット映画を作り上げることに成功している。 歴史劇と聞くと、どうしてもハードルが高いと感じる人は少なくないはずだ。私も今でもインドや中国の歴史劇は知識が足らなく、勉強中ではあるが、やはり観る前に身構えてしまう。しかし、今作はそんな歴史劇が苦手な人にとっても観やすい映画となっている。 女子ウケする映画ではあると思うが、歴史映画マニアが観るとしたら、正直おすすめはできない。
ポップな映画で楽しい!
マリーアントワネットの後半はまあまあ置いといて、キュートでヤンチャなマリーを羨ましいくらいゴージャスでポップな究極のセレブとして描いたのがお見事だった。 色も音楽も仕草も全部新しいマリーだから何度見ても楽しい。
あんまり面白くなかった
ドラマ性が薄くてこんなつまらない人物なのかと思ってウィキペディアで調べたら、めちゃくちゃでとても面白かった。面白いエピソードを描く気ゼロで構成しているようだ。最後はなんでパリに残ってしまったのだろう。断頭台のシーンもなし。
後味が苦い
豪華な衣装や装飾品と、美しい料理とスイーツ。これを見るだけでも価値あり。セリフを排した脚本も際立たせる。 一方で、結末が分かっているので、享楽的な部分だけで終わらせるのありだったかも。庶民感覚からは鼻持ちならない上流階級、分かっているからこそ、やめるのが良かった。奥歯にものが挟まったような嫌な終わり方で、後味が悪い。
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