真夜中のパーティーのレビュー・感想・評価
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同性愛者の男たちが集う空間と時間に繰り広げられる本音の会話劇
タイトルが表すように真昼には行われない、夜に限定された時間に、同性愛者の男たちの本音が語られる演劇映画。偏見や差別から逃れて、一夜の誕生パーティーに集う男たちの切実な姿が写実的に描かれている。その真面目さには自嘲の笑いもあり、何処か侘しく物悲しい。次第に彼らの心境を正直に告白させていく展開を繰り広げるが、結論はない。ルメットの「十二人の怒れる男」を模倣したような交差する会話劇に見入りながら、その真剣さに人間の悲哀を感じる。でも、この映画が求めるものは同情ではなく理解だろう。オフ・ブロードウェイらしい題材の特異な存在にある作品。
1978年 11月16日 池袋文芸坐
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本音は味付け程度に。
同じセクシャリティの感覚を持つ仲間を集めて行われた誕生日パーティ。
ここに招かれた主催の友人はまさに「招かれざる客」であった。
ブロードウェイの人気の劇が原作ということもあり、一室での言葉のやり取りが中心にことは進みます。割と毒舌な本音も飛び交う中なのにこの言葉のひとつひとつの緊張感がなんでか心地よい。
「おとこ」と「おとめ」の狭間のバランス感覚が秀逸
「あなたは一生ゲイなのよ」そのフレーズが物語るように、自分が立ち向かうべき状況に対する疎外感だったり、日々の孤独が垣間見える120分。
衣裳のチョイスがとても好きでした。
観る人によりジャンルが異なってきそうな一作。
これぞアンサンブル!
この映画は役者陣がとにかく良いです。
もともとブロードウェーの作品らしく、その舞台役者がそのまま映画に出ているようです。
ですのでアンサンブルはじつに見事です。
こんな傑作がDVD化されないのはなんとも不思議です。
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