マッチ工場の少女のレビュー・感想・評価
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アキ・カウリスマキ監督作。「労働者三部作」の最後の作品
お金をかけたハリウッド映画とは真逆の映画。学生が作ったかの様な作りである。
全編殆どセリフがなく音楽のみのシーンが続き、まるで無声映画を観ているかのよう。
にも関わらず主人公の置かれた立場、心情、貧しさその他全てが伝わってくるのは流石というしかない。アキ・カウリスマキ監督あっぱれである。
見ていて辛い
タイトルから想像つかない世界
主人公は地味な女性、親には給与を持っていかれ、クラブに出かけても人...
しっかり落とし前をつけたラストが良い
笑い、そして、サ...
恋の思い出は今はもう重荷
純情だったんだ
さすがのフィンランド。
太い木を切って機械で皮を剥くように剥いでいき
長方形の形に揃え細か〜く切って爪楊枝かな、
違う、タイトルのマッチだ。
どの工程でリンをつけたのか、
小さなマッチ箱に収められたのが数百いやもっと
コンベアーを規則正しく並んで流れて来る。 それが何箱か入り包まれシールを貼られて流れて来る。
それを点検するのが少女の仕事。
仕事を終え電車に乗り家に帰ると、
同居する母とその男の食事を作り食べ、
洗濯などをして明日に備える、その繰り返し。
天安門事件のニュースがTVから‥。
ある日給料が出た帰り、
ウインドウに飾ってあった
赤いワンピースとボレロのセットを買う。
母に給料を渡し、減った分を聞かれ、
ワンピースを見せると、
男から売春婦、母から返品しろと言われる。
シャワーを浴びてワンピースに着替え、
クラブに行き座っていると、
男に声をかけられ言われるがまま、
男のアパートに行く。
少女の家とは全く違う洗練された家。
帰り際会社の電話番号のメモを残す。
一人でお茶、彼女の心境を表したかのような歌
が聞こえて来る🎶
何日待っても連絡は無い。男に会いに行くと、
翌日少女の家に誘いに来る。
車に乗ったウキウキ気分の少女に男は言う。
勘違いするな、一夜の遊びだ。と。
ショックで逃げ帰る。
数日経って妊娠の気配があり
医師に診てもらい確定。
産まれて来る子供が育てば可愛いから、と、
手紙に書き男の会社まで出向き手渡す。
男からタイプ文字で始末してくれ、と小切手が届く。
この男のどこがいいんだろう❓
少女事故❗️
同居男が、出て行ってくれ、と。
退院して兄の元へ。
なぜかジュークボックス。
意味深な歌。
ベイビーは戻って来ない〜🎶〜
👗👒👗👒👗👒👗👒👗👒👗👒👗👒👗👒
少女の決意‼️
薬局で殺鼠剤を買い家で水に溶き瓶詰め。
持ち歩き、男のアパートに行き、
お別れに来たの、と言い、
男の酒のグラスに入れる。
バーで声かけて来た男のグラスにも。
家に帰ったかなぁ、と思ってたら、
珍しくチキンを焼いてご馳走を作り、
母と男が飲む水のピッチャーにも。
確認してる。
🎶少女の悔しさを謳ったかのような歌🎶〜
働く少女の元に警察が。
淡々とストーリーが進む。
少女の表情には驚きも落胆も見えない。
ただ、自分がすべきと思ったことをして行く。
優しくないこの世にさようなら
イリス覚醒‼️
継父と母にこき使われ、給料も搾取されてる女性イリス。たまに買った赤いドレスも返品してこいと、叱られてしまう。そんな時、バーで出会った男性と一夜を共にするも、彼には遊びでしかなかった。しばらくしてイリスは自分が妊娠している事を知る・・・‼️幸薄い一人の女性の生き様を、カウリスマキ監督がセリフを極端に少なく、淡々と描いてます‼️虐げられたイリスが、ネズミ退治の粉末で復讐開始‼️カティ・オウティネンが無表情に着実に復讐を実行していく演技が、凄みがあって素晴らしかった‼️「パラダイスの夕暮れ」「真夜中の虹」の前2作では希望に満ちたラストだったのですが、今作は、イリスの逮捕で映画が終わる‼️それもある意味、イリスにとっては希望的な終幕だったのかも・・・‼️
女を裏切ると復讐が待っているのかもしれない、と感じた
マッチ工場の少女
神戸新開地にあるパルシネマしんこうえんにて鑑賞 2024年1月18日
イリス(カティ・オウティネン)はマッチ工場で働きながら、母(エリナ・サロ)と働かない継父(エスコ・ニッカリ)と一緒に暮らしている。
ダンスホールに行っても質素な衣装のイリスに踊ろうと声をかける男性はいない。
ある日イリスはショーウィンドウにある綺麗なドレスに憧れ、受け取ったばかりの給料で購入するが家族は怒り、返品を命じられる。
かまわずそのドレスを着てダンスホールへと繰り出すと、アールネ(ヴェサ・ヴィエリッコ)という男から誘われた。デラックスなアパートで一夜を過ごす。
妊娠してしまったイリスは一緒に子供を育てるようとアールネに手紙を送るが、
始末してくれと
小切手だけが送られてきた。最初から一夜限りの遊びと知って、追い返されてしまう。
放心状態となったイリスは、車にはねられ流産した。さらに母に心労をかけたと継父から勘当される。
兄(シル・セッパラ)のアパートにいて、悲嘆にくれていたイリスは復讐を決断した。
ドラッグストアで行き、ねずみ取りの薬を注文し、効き目はどう?と質問すると、「イチコロです」
粉末状の薬を水でとかし、混ぜたものを容器にいれ、自分のかばんに入れた。
アールネのもと行き、酒が欲しいと言いコップが2つ さらに氷が欲しいと言い、アールネが離席したときに、液体を注いだ
母と継父家族のところに行き、料理をふるまうが、水を入れる容器に液体を注いだ。
ほどなくして警察官がきて、イリスは連行されてゆく・・・
フィンランド生まれのアキ・カウリスマキ監督作品
音楽をふんだんに使用し、作品のシーンに合わせた選択で 歌詞が流れるという特徴がございます。
作品の最後には「チャイコフスキー作曲 交響曲第6番悲愴(ひそう)第4楽章」が流れるが、途中でイリスがチャンネルを変えるシーンがあります。
20年程前にBSで観た記憶が…
ブラックコメディ?
ブラックコメディというレビューが何件かあったが(他の映画サイトを含む)、普通の復讐劇でした。
ブラックコメディだったら、薬剤師が薬を間違え、4人が飲んだのはただの栄養剤で、彼女が飲んだのが劇薬だったとかにするべし(映画では薬局で鼠退治の薬だけ買ったが、栄養剤も一緒に買ったと仮定して)。
救いのない結末!
『壁の花』に『デカダンス』は存在しない。『惨め』なだけだ。
アンデルセンの童話に『マッチ売りの少女』があるのは、誰でも知っている。
キリスト教徒はアンデルセン童話をどう見るのか?この映画の話の流れは、日本の『四谷怪談』『番町皿屋敷』『真景累ヶ淵』等と同じ。
また、
この話を日本の『フー●ンの寅●●』に当てると『フ●テン●寅●●』は何人を手にかけなければならないか。そして、本来日本は、寧ろ『裏切り』に対しては『復讐』が常なのである。
僕は日本人なので、彼女の出した答えに共感を持つ。宗教とか性別とか関係なく、そう言う気持ちだと思う。勿論、行動に移す事を肯定するわけではない。
『壁の花』に『デカダンス』は存在しない。『惨め』なだけだ。
度肝を抜かれる作品だと思った。
Rakumin(ネズミ獲りの薬)
序盤から工場でのマッチを作る工程を描いているのが興味深く、刺激のない毎日を夜遊びで発散しながらも孤独な姿に楽しさを感じられない、酷い男であるに違いはないが真摯な対応ではあり、健気に見えながら異常な行動に思える少女ではない立派な大人の女性、トバッチリを受ける男性、やはり母親の事も恨んでいた訳で。
カウリスマキ兄弟の兄、ミカが撮った『ゾンビ・アンド・ザ・ゴースト・トレイン』で主人公を演じた俳優がそのまんまの格好で主人公の兄役を、そんな兄の部屋にあるジュークボックスから流れるThe Renegadesの「Cadillac」が渋過ぎる!!
少しだけ笑みを浮かべ復讐に駆り出されるイリスの行動全てが恐ろしくも、遠慮気味な態度が控え目で地味な女性であるのは変わらない。
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