劇場公開日 1989年7月29日

「自分が自分であること」魔女の宅急便(1989) セロファンさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0自分が自分であること

2022年5月3日
PCから投稿

子供の頃は単純にワクワク!とカワイイ!が詰まった楽しい映画だと思ってました。
大人になった今観ると、親元を離れ、たった一人見知らぬ街にやって来た時の不安や緊張感がジリジリと伝わり、落ち込んだりスランプに陥ったりしながらも自身を奮い立たせ、成長するキキの姿に胸が締め付けられました。

住む部屋、仕事、人間関係…新しい環境で、何もかもをゼロから自分でつくりあげるって本当に大変な事だと思います。冷たい視線や態度を感じつつも、おソノさん達に支えられ、少しずつ自分の基盤を築いていくキキがとても頼もしかったです。
荒れ狂うデッキブラシにまたがり、振り落とされぬようしっかり握りしめながら、トンボを助けようとする姿に涙が流れました。

セロファン