劇場公開日 1989年7月29日

「キキとウルスラ・・・高山みなみ恐るべし。」魔女の宅急便(1989) よしさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0キキとウルスラ・・・高山みなみ恐るべし。

2020年10月1日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル、DVD/BD

しきたりに則り故郷を一人旅だった13歳の魔女キキ。彼女の新しい街での成長を描く物語。

ジブリ作品としてはアクションにも乏しく、地味な印象を持つ作品です。しかし、少女キキの気持ちを描き切った秀作で、個人的は大好きな作品です。

少し生意気で、向こう見ずで、怖いもの知らずで。そのくせ臆病で心折れやすいキキ。
配達先の少女の心ない一言に落ち込み、仲良くなった少年を理由もなく不愉快に感じて・・・思春期の少年少女に有り勝ちな制御出来ない、不安定な気持ち。
思春期には誰にでもある気持ちの揺れを、とても丁寧に描いているように感じます。

そんな映画ですからクライマックスは飛行船ではなく、キキとウルスラが語らうシーンだと思います。
特別な教訓や励ましはなく、ただただ語らい、そして笑い。自然とキキの気持ちがほぐれていくのが感じられる、そんな名シーンでした。

エンディングロール。キキの楽し気な様子が、「幸せに包まれたなら」のメロディに乗って観れたことも含めて、文句なしの評価5の作品でした。

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よし