赤い河のレビュー・感想・評価
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組織論とか危機的状況における人間の心理とかそういう感じ。 終盤に出...
組織論とか危機的状況における人間の心理とかそういう感じ。
終盤に出てくる女性が不自然な存在感(話を回すために配置されている感じ)。グルートが救い。
家父長制の恐怖
逆らう者を許さない絶対的権力者の頑固親父は、群れの全権を息子に奪われ、息子を殺しに群れを追ってくるという恐怖映画。
ギリシャ神話と聖書の話が下敷きだろうか。
にしてはマグダラのマリアがどっちつかず、わざとらしい出現で消化不良。
全体として悪くはない映画だと思います。
アクションシーンのBGMはうるさい。そこはさすがに古臭い。
約1万頭の牛を売却するため、1600㌔移動させるのがメインの映画
1.約1万頭の牛をテキサス州からミズーリ州まで、約1600㌔歩かせて売りに行く、
と言う発想が凄い
2.途中トラブルが発生、
①ミズーリに行くまでには、牛泥棒の襲撃が予想される
②鉄道開通の情報=ミズーリまで行かなくても良いかも?
③ダンソンの判断=「脱走者に絞首刑」が重過ぎて納得できない、等
3.マシュー(ダンソンに小さい時から育てられ、ダンソンの養子みたいな男)
が目的地をミズーリから(テキサス州)アビリーンへ変更の提案
雇人達がそれに賛成し、ダンソンから牛1万頭を奪い、
アビリーンへ行き、全頭売却
4.売却額は、ダンソンの予想価格:1頭15ドルより高い、1頭20ドル
5.契約成立後、追いかけて来たダンソンが到着し、マシューと乱闘
6.テスは、ダンソンから「元々、マシューに財産を渡す予定だった」
等の話を聞いていたので、発砲して2人の乱闘を制止
7.ダンソンとマシューが仲直り
ダンソンは、マシューに「テスを嫁に貰え」と提案、
マシューは了解
8.笑う所は少ないが、ハッピーエンドで良かった
スケール感が魅力
主人公の心情の変化や心の葛藤を追ってもりあげていくと・・・いうのが映画のドラマである。 それがうまくいってればいい映画だし失敗すれば大抵つまんない映画になる。この映画ははっきり言うとつまんない映画の方だと思う。しかし、こういう男たちが実際にアメリカ開拓時代に生きていてこんな感じでアメリカを作ってきたんだと思いながら見るとそれなりに感慨深いものがある。またこの映画では当時の風景がふんだんに撮影されており、そういった歴史観やスケール感を味わうことができた。
壮大な西部を舞台に展開する、濃密な人間ドラマ
1万頭にも及ぶロングドライブがホークスの独特な陰翳の映像美で綴られる滋味豊かな西部劇。独善的で非情な独り身男ダンソンと養子のマシユウが対立しながら障壁を乗り越え、真の親子になる道のりでもある。当時の銃社会の荒くれカウボーイの無慈悲な実態も描かれていて、けして気安く鑑賞できる作品ではないが、カウボーイたちの火花を散らす会話劇としての面白さがある。台詞が生きている。唯一の不満は、ダンソンがミレーに招かれ会話する場面の説明過多。ラストの決着を予想させてしまうのが惜しい。
それでも、ジョン・ウェインの心と体が一致しない男の切なさが魅せるし、モンゴメリー・クリフトの「山河遥かなり」から飛躍した演技に彼だけの魅力がある。ウォルター・ブレナンの存在感が二人を支えるドラマの厚みと最後に登場する商社経営者のハリー・ケリー、映画好きには堪らない。
名作!最高の西部劇のひとつ
赤い河とはテキサス州に実際に流れる川
赤土が混ざり文字通り赤い泥水が流れている
もうひとつ1万頭の牛の群れも意味しているのだ
牛の大群が流れる様に大平原を進むさまは正に赤い肉の河だ
1万頭もの牛をテキサス州リオグランデ辺りからミズーリ州多分セントルイスまで1600キロを走破を目指す物語だ
途中そのほぼ三分の二を進んだ辺りのレッドリバーを北に渡った頃、ある事件が起こり目的地が変わる
それでも新たな目的地カンザス州アビリーンでも全行程1000キロ
これを数人のカーボーイだけでやり抜かねばならないのだ
途中インディアンの襲撃にも怯えながらだ
意気揚々と出発する際のヒーハー!の掛け声はこれこそカウボーイの姿
カメラが雄大な西部の大平原を進む牛の大群を見事に捉えている
その牛の大群が大暴走するシーンは圧巻!
CGでは決して出せない本物の映像の力だ
そして困難な一大プロジェクトに挑むリーダーの孤独、さらには世代交代の物語でもあった
これにより単なるアクション映画の西部劇ではなく深みのある人間ドラマになった
流石はハワード・ホークス監督だ
全くまどろむことなく見応えある物語を展開してくれる
ラストシーンのカタルシスは素晴らしい
困難な仕事を自分に代わり達成してみせた若者に、世代交代を認めた瞬間のジョン・ウエインの晴れ晴れとした嬉しそうな顔の輝きこそが、本作のテーマが完結したシーンだ
最高の西部劇のひとつだ
名作として語り継がれるだけある
ブラック経営のロングドライブ。歴史的資料価値あり
ロングドライブの映画って案外少ない。ロングドライブと言えば、テレビドラマのローハイド。
ローハイドは、ホワイト経営。人望のある隊長、能力高く士気の高い隊員、そして牛までもお行儀がよい。
こっちのロングドライブは、ブラック、パワハラ。人望のない暴力の隊長。暴走する牛。
どっちが真実のロングドライブなんだろうか?
どっちが真実のロングドライブなのかはわからないが、ロングドライブの歴史の勉強になる作品。歴史的資料としての価値がある。
細かいが気になることがある。この作品でも、ローハイドでも、主食は牛肉(屠殺しながら食べていく)わけだが、もう一つ、粉もの(小麦ないしコーン)が重要な扱いになっている。アメリカ人って牛肉だけ食べてれば満足なんじゃないんだね、やっぱり人間って、炭水化物が好きなんだね、って。人間の食欲のサガみたいなものを実感する。
牛の暴走のシーンは圧巻。どうやって撮影したんだろう。
ブラックなジョンウエインが思いっきりいけてる。
CGがない時代、圧倒される牛の数、迫力ある映像に驚き。主役2人の同...
CGがない時代、圧倒される牛の数、迫力ある映像に驚き。主役2人の同士の男臭いぶつかり合いも面白いかった。ただ、残念ながらラストは肩透かし。えっ、これで終わりなの?という感じだった。
内容は面白いが、結末には不満
総合65点 ( ストーリー:65点|キャスト:70点|演出:60点|ビジュアル:65点|音楽:70点 )
西部テキサスの地を開拓し、原住民や先住民と戦い戦争をくぐりぬけ牧場を経営してきた男が、一万頭近い牛を高値で売るためにミズーリまで長い牛追いの旅に出る。
なかなかに面白い内容だった。主人公が一方的な凄腕でもなく英雄でもなく、忍耐強く有能だけど頑固で人の管理が下手というのも話に奥深さを持たせていた。旅が上手くいかないからといって彼が酒びたりになって強硬な発言と行動を繰り返し、仲間に見捨てられる展開があるとは思わなかった。
だがいい話なのだが演出が古く、何かと迫力がなかったり重要な部分があっさりと飛ばされていたりする。彼が経験した開拓の大変さや牧場での生活は全く出てこない。牛追いの旅も辛さと寂しさに耐え不安におののく臨場感が欲しい。現在の演出で再映画化すればかなり良い作品になりそう。
そして最後の結末はかなり駄目。仲間内で人も死んでいるほどの深刻な事態を招いているし、喧嘩の直前にも止めようとしたものを1人撃ち殺しておいて、やっぱり好きなもの同士で殺せない、あっはっはっでお終いはないだろう。今までの深刻な対立と苦闘はどうしたのかと呆気にとられた。死者は無駄死。
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