「映画タイトルの重さ」ブラック・レイン ニモさんの映画レビュー(感想・評価)
映画タイトルの重さ
初見は30年前。
それは松田優作の訃報の直後で、映画館は大混雑だった。追悼の思いを込めた人の熱気の中で見た当作品をとても面白いと感じ、胸いっぱいの思いで帰ったのを覚えている。
久々に劇場で鑑賞したが、作品中に深いテーマがあると改めて思った。
個よりもチームを大切にする日本とアメリカとの価値観のぶつかり合いが都度描かれ、
「勝手なことをするな」
「新しい考えを持つ人間を潰すな」と高倉健とマイケル・ダグラスがやり合うシーンが印象的だった。
予想通りふたりには熱い友情がうまれる。最後の別れのシーンもとても粋だ。
映画タイトルの意味を語るのはほんのワンシーンだが、日本とアメリカの関係を語るうえで決して避けることの出来ない部分だ。
本作品には大切なオマージュがこめられているのだと思いたい。
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