フィラデルフィアのレビュー・感想・評価
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意外と皆さん高評価でびっくり!
デンゼル・ワシントンとトム・ハンクスの2大ハリウッド・スター競演ということだけで、予備知識なしに鑑賞しました。
前半、トム・ハンクス演じる弁護士が、法律事務所の役員たちの謀略にはまり事務所をクビになるまでの展開はテンポもよく、サスペンス的な面白さもそれなりにあった。また、裁判の中での被告側の弁護士と、トムを弁護する側のデンゼル・ワシントンとの緊迫したやり取り、会社の同僚の証言などもなかなかそそられるものがあり、興味深かった。
しかしながら、自分にとってはところどころに差し挟まれるお涙頂戴シーン(トムの家族が、事務所を告訴するトムを誇りに思っているよと全面的な支援を表明するシーンなど)や、トムの苦悩に深みを与えようとするかのようなオペラ熱唱シーンなどはお尻がむずがゆくなってしまって、残念な評価となりました。
肝心の論点に触れるシーンが少ない印象
対象を嫌いであっても構わない。しかし、だからといって相手の不当な扱いは許されないという、当たり前だがないがしろにされがちなテーマを扱っている作品。同性愛嫌いな黒人弁護士ジョーも、今回の訴訟を通じて、そのテーマについて考えさせられたのではないだろうか。 ストーリーはというと、訴訟における肝心な論点に触れるシーンが少ない印象で、まどろっこしさを感じた。論点は①原告が不当解雇だと主張する根拠となる書類隠蔽の真偽について②同性愛を理由に解雇に至ったと言える証拠、の2つだろう。 ①に関していつ誰がどのように行ったのか分からず解決しない。②に関しても、原告アンディがクラブにおける上席の同性愛差別発言を聞いた程度の、形に残らないものしかない。にもかかわらず、論点以外の、例えばどういう経緯で法律事務所に入所したのかといった話が多い。 ①②に関して明白な証明がなされないまま、結局差別はいけないという感覚的な理由で陪審員の評決が下された印象を受けた。そのため、昨日観た同じ法廷ものの『レインメーカー』と比較すると物足りなさを感じた。もっと論点の追及やことの真偽の証明にストーリーの焦点を絞った方が、納得感のあるストーリーになったのではないだろうか。
一見テーマ性高いですが、羊同様のエンタメ
最近初めて観た人は、今はやりのテーマを30年前に取り上げてた、という感想を持つでしょうが、ホモよりもAIDS差別に主眼が置かれてます。 この監督はエンタメとして演出するのが得意なので、サスペンスの手法を採り入れた作品として気楽に観ればいいでしょう。
あからさまな結審までの裁判の推移に寄り過ぎた結果…
今は余り聞かなくなったが、 以前は性的接触以外でも 輸血がエイズ感染源として問題になっていた ことが思い出される。 現在はそれほど心配するほどの 状況では無いのだろうか。 この作品、監督は「羊たちの沈黙」の ジョナサン・デミで、 トム・ハンクスにアカデミー主演男優賞を もたらした作品ではあるが、 「羊…」と比較すると、 何ともポイントを絞り切れていない、 前回の鑑賞と同じような印象が残った。 エイズ裁判を通じての 友情に昇華した2人の弁護士の裁判劇なのか、 或いは裁判劇を媒体として エイズ感染者と周りの方々の心模様を 描いたものなのか、 裁判の争点が、 法律事務所が主人公を解雇したのが 彼の能力への判断だったのか、 或いは感染を理由としたものだったのか、 というあからさまさからすると、 多分に後者にウエイトを置いた作品 なのだろうが、 その割には、本来はシンプルなはずの結審 までの裁判が余りにも寄り道のし過ぎで、 特異な病気の主人公を取り巻く人々の描写を 戸惑い~共感のレベルで、 上手く整理しないままに 完成させてしまったような作品に感じた。 テーマこそは若干異なるが、 例えば、尊厳死問題に迫った「海を飛ぶ夢」が、登場人物の想いへの寄り添いが 容易だったのに比べて、 この作品では、 トム・ハンクスの熱演にも係わらず、 登場人物に寄り添うための演出と構成が 弱いのが残念に思えた。
主演2人の演技が素晴らしい
同性愛者とエイズへの偏見と差別の重いテーマだけど、家族愛を感じる作品なのでそんなに重く感じませんでした むしろ暖かい家族愛を感じる作品です ストーリーも良いんだけど、それより何よりトム・ハンクスとデンゼル・ワシントンの演技力の素晴らしさ 表情だけで伝わるデンゼル・ワシントン、トム・ハンクスの役作り、いつも素晴らしい俳優さんだと改めて思いました 公判シーンの終盤からはずっと涙ポロポロ ラストは家族愛にさらに涙が止まりませんでしたが、悲しい涙ではなくて優しい涙 良い作品を観れてホント良かったです
恥じ入ることはない、という生き方
トム・ハンクスは体格の良い印象が強いが、ここまで痩せるとは… 昔観た時は気付かなかったけど、恋人アントニオ・バンデラスだったのか… 1994年の作品ではあるけど、今観返すととても豪華な顔ぶれ。 本編はAIDSと不当解雇と差別の話が中心になるが、本質はそこにはなく、「誇りを持って生きること」について描かれた作品だと私は感じる。 (AIDSになる過程についても特に描かれていない) 近年ではコロナが流行し、その情報の錯綜っぷりを体験した。 更にサル痘の流行には同性愛者間での感染が多く報告もされた。 更に更に梅毒の流行には同性異性に関わらず、性交による公衆衛生を乱す事例が多発した。 「今となっては間違いだったと分かるAIDSへの偏見」ではなく、ここ最近の世相から「よく分からない病気」や「公衆衛生への打撃」と置き換えてみれば、恐怖や忌避感をよりリアルに感じられるだろう。 果たして自衛の手段として罹患者から距離を取ることはどの程度まで許されるのだろうか? 逆に自分が「よく分からない病気」に罹った時にどのように立ち振る舞えるだろう? きっと自分が罹った経路や病気について沢山調べるだろう。 しかし、それは自分だけの知識でしかないし、それを正しいと客観的に認定できる知識が自分にあるだろうか? 他人に過不足なく正しく伝えることが出来るだろうか。 バイアスから都合の良い情報ばかり集めてしまうかもしれない。 そんな話を真正面から受け止めてくれるのはよほど親しい仲の人物か家族だけだろう。 周囲から忌避されるようになっても、私は堂々と生きていけるだろうか? 「誇りを持って生きること」を全うした主人公アンドリューの最後の台詞がとても印象的だ。
ガリ痩せのトムハンクス⁉︎
BSプレミアムで トム・ハンクスならなんでも見る 法廷ものかと思いきや? 性的指向と耐病も そういえばこの時代センセーショナルだったな〜エイズ、世界中が恐れた… このせいでカップルや指向が浮き彫りにされた 映画は割と淡々と大騒ぎせずに進むが マリアカラスのオペラに心酔し音楽を語る主人公の場面が圧巻だった 「わかる、わかる、琴線に触れずにはおれぬソプラノの声、人から発せられる声と弦の音」 興奮するんだよね… 一番驚いたのは 病院のベットで寝ている人がしばし トムハンクスだと分からなかったこと あんなに痩せれるもんかね〜 この間エルヴィスで巨漢のトムハンクスを見たけど
不当解雇された上級弁護士
トムハンクス扮する上級弁護士アンドリューベケットは血液検査を受けながら同性愛者でありエイズ患者である事を職場に隠していたが額にアザの様にシミが出て来た。事務所に言いがかりをつけられ解雇されたアンドリューは不当解雇だとして弁護士を探した。 トムハンクスとデンゼルワシントンの共演作だが、トムハンクスが若いね。若いからこそエイズの信憑性も高まると言うものだ。日本でも1985年にエイズ患者が初めて出た様だが、当然誤解や差別なども多かったであろう。個人的にも何とも言えない感情だが、血清等の事故とも言える感染もあり未だに決して侮れない。アザが広がりだんだん体が蝕まれてくる様では耐えられない心境になるだろうね。
トム・ハンクス、素晴らしい
今の時代では作れない映画だと思うけど、しっかり心に焼き付けておきたい映画。 トム・ハンクスの素晴らしい演技に心が惹きつけられる。 オペラを聴くシーンが特に心に残る。演技を超えた、気迫を感じる。
やや雑
内容の社会的な意義、それを演じる豪華俳優、なのでそれなりに見応えはある。 カタルシスとしては、主人公の生き様になるんですよ。しかし、その生き様に心動かされる二人の弁護士の心情の変化がどのタイミングで起こっているのかわからなった。 というわけで☆は3かな。
素晴らしい(トム・ハンクス)
公開当時、映画館で見た。 ケーブル録画で久々に鑑賞。ベストにあげている作品。 日常を送る人々の姿を映しながら ブルース・スプリンングスティーンの歌が流れるオープニング。 劇場でこの曲を聞きながら、とても引き込まれたのを覚えている。 独立宣言の地フィラデルフィア。 ここで闘う物語。 エイズに罹患し不当解雇される有能弁護士が独りで立ち上がる。 社会の根強い差別、偏見との闘いである。 初めは拒否するものの、仕事で顔を合わせていた黒人弁護士が彼の弁護を請け負う。 黒人だから、わかる。 尊厳をかけて。 彼の家族が最期まで温かい。この映画の好きなところ。 トム・ハンクスが圧巻の演技。 マリアカラスのオペラに酔いしれるシーンが印象的。
エイズ問題
有能弁護士だった男が、ホモセクシャルであったが故にエイズ罹患した。彼にエイズ症状があらわれてから弁護士事務所を解雇されて、「エイズになったための解雇は不当」と裁判を起こす社会派映画。 エイズ弁護士を演じたトム・ハンクスは熱演し、本作でアカデミー主演男優賞を受賞。 監督はジョナサン・デミだが、あの『羊たちの沈黙』と思えない映画。 トム・ハンクスのほかに眼を引く俳優が多く、彼を弁護したデンゼル・ワシントン、訴えられた弁護士事務所ボスのジェイソン・ロバーズ、トム・ハンクスの母親役のジョアン・ウッドワードなども好演。 本作の物語は上記の通りだが、「ホモへの差別や嫌悪感」なども描かれ、トム・ハンクスの弁護士すら嫌悪感が漂う。トム・ハンクスがエイズになって解雇不当裁判を持ちかけた時に、握手したデンゼル・ワシントンは手を拭い、彼が触った物をチェックするなど嫌悪が明らか。それは中盤などでも変化見られず「薬局で黒人学生から誘われた時などは激怒」する。 たしかに登場俳優たちの熱演が見事で、法廷劇としても見応えある佳作だとは思う。 ただ、個人的に、江口寿史の名作漫画『ストップ!ひばりくん』で性の垣根問題に爆笑してきた者としては、今さら自分の価値観を変えるつもりもなく、確かに佳作ではあると思うが…という印象。
エイズへの偏見や差別。考えさせられる社会派ドラマ。 若くしてもやは...
エイズへの偏見や差別。考えさせられる社会派ドラマ。 若くしてもやはりトム・ハンクスはすごいと感じた。 家族に愛され、仲間に愛され、皆誰もが同じなんだなと思える静かでいい終わり方だった。
人としてどう生きるか
病が進行し、痩せ衰え衰弱していく主人公…真摯に生きるその姿が切ない。主演のトム・ハンクスの演ずる事に対する凄みを感じた。恋人(アントニオ・バンデラス)とのダンスシーンが美しい。
有能な弁護士を演じたデンゼル・ワシントン、誠実で家庭的な役柄が似合いますね。
主人公を深い愛情で支える家族の姿がいい。
ー誰が何と言おうと、恥じる事はない
BS-12を録画にて鑑賞 (字幕版)
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