ファイト・クラブのレビュー・感想・評価
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痺れる
オープニングから細胞の中を這いまわる様なフィンチャー節。序盤からラストまで興奮が全くおさまらない稀有な作品です。
消費することだけしか存在理由がない現代。そして、消費社会に男性性を奪われた『僕』の存在理由はあり得るのか。去勢された『僕』が抱える実存不安は、まさに「神」にとって変わった「男性不能型消費社会」をメタファーとして描かれます。
コピーのコピーのコピーでしかなかった『僕』。タイラーという理想の男の出現によって、『僕』が『僕』で生きていることは現実になりました。タイラーから傷を与えられても、決して離れることはできません。
「人は愛する相手を傷つけ、傷つける相手を愛する」傷つけた『僕』と傷つけられた『僕』。
最後に『僕』は、自分自身とのファイトを制し、自信溢れる男へと生まれ変わりました。そして、「腫瘍の様な女」マーラの中に投影していた「嫌悪していた自己」という腫瘍をやっと愛することができたのです。
「俺をみろ。心配するな。これからはすべてよくなる。」マーラの中の『僕』に語りかける『僕』。
ぶっ壊さなければ、決して突き抜けることが出来ない。『私』の人生も。
これを観た人間は、フィルムの中、いや自分の中の『私』と対峙することができるのか、『おい、そこのブランドボーイ』。フィンチャーからの熱い熱い熱い問いかけ。私、試されているんだ。
痺れた。
価値観を一掃される映画です
僕がこの映画を知った理由はただたんにブラットピットが好きだったことにあるのですが、この映画のブラットピットは最高です
解説で間違っていますが、主人公の名前はジャックではありません
名前をいってないと思います
この映画は不眠症で悩む少年が自分とは違う価値観を持っているタイラーに出会う映画で、タイラーは自分自身が作り出した幻像
この映画を見ると幻像のタイラーのつじつまが合わないところが多くありますが、伝えたいことはストーリーではなく自分が望んでいるものとと対話だと思います
なので、展開に関してはあまり気にしませんでした
単純に楽しめる中に、深い内容が隠されていると思います
現代社会はブランドを追い求める、多量消費の世界です
そこで下等だと思われる性のことや、煙草、など感じることを推薦する映画だと思っています
生きている喜びを肌で実感する映画
暴力をふるっていますが、僕はタイラーが殴れよ と初めに言ってることから、攻撃的というより感じることがメインではないかと思いました。
社会の流れに乗っている人が見ると、おっとこういう考え方もあるのかと思える映画だと思います
最期のシーンもよかったです
行き過ぎてしまったタイラーがクレジット会社を破壊するのですが、ビルの上から眺めている主人公はなぜか彼女を横に平然と立ち尽くしている
このシーンで初めて見たときは、よく平然としていられるなぁと疑問に感じたのですが
受け入れたという感じだと今は思っています
とにかく最高の映画です
もう一回観ました
殴りあうシーンが多いですが単なる喧嘩のようなものでなく
スポーツに近い殴りあい。
そうは言ってもバイオレンス系が苦手な人には
苦痛かもしれませんが…。
最初は
規模が小さかったものの、どんどん大きくなり
方針の食い違い…
変わっていく「ファイト・クラブ」。
こういう流れはありがちな展開かもしれませんが、最後の種明かしが衝撃的でした。
思わず
すぐに見直しました。
すると、
全体を通して
ちゃんと"ルール"が守られてました…。
最初から
一応、答えはあったわけです。気付く人はほぼ皆無な気がしますが…汗
最高の一本
タイトルシークエンスからエンドロールまで何から何までかっこいい。
ラストのエドワード・ノートンの一人芝居も凄いし、ブラピのカリスマ性も本当に説得力がある。そして劇版の完成度の高さ。どの曲を聴いてもシーンが思い浮かべられる。
一度観たらもう一度観たくなる
私は、一度ファイト・クラブを鑑賞したことのある友人と共にこの映画を観たのですが
鑑賞後に彼が「サブリミナルカットに気付いた?」と言ったので、「最後のチンコでしょ?」と言うと、「いや、もっとあったよ」と言うのでチェック!
そのうちのひとつですが、わりと最初の方で「コピーのコピーのコピーのようだ」的なナレーションの場面があると思うのですが、そこにチラリと一瞬だけ何かが映っていました。ホントーに一瞬なので一時停止をすると、そこにはなんと、タイラーが映ってました!
まるで、タイラーが映写機の一コマにポルノを入れ込むそれのような感じに思いました。
たまげた
ブラピの正体がわかったときの衝撃はすごかった。それだけでも観た甲斐があった。
題名からは暴力的な印象をもってしまうが、実際はそんなことはなく、内容の濃い作品だった。
あっと言う間に観終わってしまい、まだ観ていたかったと思った。
なんだこのにおいは
話題作であったし、前から見たい見たいと思いながら間が空き観賞。
勝手に思い描いていた映画とは違った。
グラディエーターの現代版だと思っていた。
しかしまぁなんとブラッド・ピットの格好良いこと。
当時は彼の髪型や服装を真似るのが多かったのを思い出す。
こんな映画見せられたら、まぁ真似たくなる気持ちもわかる。
私はラストの「なんだこのにおい」が気になった。
英語がわかればまた意味合いが変わるのかもしれないが、自分で自分を騙したってことだろうか?
死ぬ気で撃った弾が誤って頬を貫通。
一方イメージでは後頭部を貫通。
「なんだ?この硝煙。あいつは生きてるのになんでこのにおいが」と。
ストーリーはやや不合理なとこもあるがそれを補う映像のスタイリッシュさと生生しい殴り合いで見る者を引き込む。
しかし私はグロ映像が苦手なので少し星少なめ。
いい部分に気付きながら、何故かそれていった
総合:45点
ストーリー: 35
キャスト: 70
演出: 60
ビジュアル: 70
音楽: 65
描写や社会の陰を描いている部分は悪くない。暴力描写もいいとしよう。だが物語には不合理な部分もかなりあるうえに主題の焦点がぼやけており、そのために映画を見終わったときに納得できない部分が多くすっきりしない。
エドワード・ノートンがそこまで寝ていないのならば、とても健康を維持できないでしょう。その状態でどうやって戦うのか。それにブラッド・ピットが石鹸の作り方とかファィト・クラブの組織やそれを使った作戦とか、ノートンの知らないことをたくさん知っているというのも不思議。人格が違うといっても、それをするにはどれだけの時間をかけて努力をしなければならないか。ノートンが寝不足になってからの短時間でそれが出来るとは信じがたい。しかもそのようなことをブラッド・ピットが同じ画面で隣に登場して教えてくれるのである。物語の設定にかなり無理がある。
社会に不満を持つ人々が何かのきっかけでその負の感情を誰か力のある人や思想にひきつけられて組織化されることはよくある。多くのテロ組織や極右・極左なんかがそうだ。でもそれをするのにノートンとピットの二人の人格が出てくる必要があるのかな。
人格ではなくファイトクラブの暴力や組織にだけ焦点を当てたほうがわかりやすい映画になったように感じる。そうすればもしかすると「タクシー・ドライバー」のような映画になれていたかもしれない。
相棒は何者?この映画面白い!
これはスゴイ!
とても面白かった!
現代版ジキルとハイド。これを言うとネタバレになるので表ではどうしとも言いたくない。続けざまに二度見たい映画。
「ファイトクラブ」という題名からはとても想像できないような映画だった。ただのアクション映画と勘違いして見始めたのでもの凄い衝撃だった。
主人公を演じるエドワードノートン。非常に可愛いです笑 病的な表情、行為もとても良かった。出だしは、それは確かに笑えたが退屈。割と長いし。そしてブラピ演じるタイラーはといえば、無茶苦茶カッコイイ!!そりゃあそうだ。主人公の「憧れの男」なんだから。このしょっぱなからこの男が醸し出す不思議な雰囲気に謎が深まる。
映画の進行により興味深く思う事は多々ある。
→主人公がタイラーと出会って明らかに正確が変わること。そして、サイコ野郎はどちらかわからない状態にまでなる。まさか同一人物だったなんてな!!!この時点ではまだわからなかった。
→タイラーは、俺を殴れという。殴ることで洗脳?中盤まで良い仲間たちに見えたのにその変貌たるや予測不可能だった。
→タイラーの先を読んだ洗脳。これは勝てない、と思わせるほど兵隊をうまく洗脳している。二人でなく一人の人間がボスだったのに、兵隊を見ているだけではなかなか気付かない
→結局、一人で殴り合いをしていた。上司の前での自虐行為はただの暴走ではなかった
→計画は一年前から始まっていた。ずっと不眠症なわけだ。一年間、主人公はタイラーの存在を微塵も知らないのが面白い。
→物語の中には大量のふせん。見返すと面白かった。まず、冒頭から他の自分になることについてぼやいている。ファイトクラブのリーダーは1時間しか寝ないサイコ野郎という噂、ホテル爆破は自分でやったと言えとそそのかすタイラー、マーラの不機嫌、デジャヴュ、などなど。
話がぽんぽん切り替わるため、なんでだ?と思った点もわりと頭から抜けてしまった。終盤でホテル爆破事故の話が出てようやく真相がわかる。よく作りこまれてるなと思う。個人的にはセブンより面白かったし笑
タイラーのキャラクターは、彼の言うことは、神なのか?と思わせる程の自信にあふれていて、強さを持っている。このキャラクターは忘れられない。安易に願うと、自分もジキルとハイドになってしまうかも。もうなってたりして
お前らは歌って踊るだけのこの世のクズだ
とにかくブラッド・ピット演じるタイラー・ダーデンがカッコ良い。エドワード・ノートン演じるナレーターの内面的人格として描かれるタイラーだが、彼のやることは滅茶苦茶で酷く暴力的だ。でもカッコ良く見えるのは、彼が本能で動き、社会に支配されない自由な生き方をしているからである。レビュータイトルとして挙げたタイラーのセリフは、この映画の名セリフといっても過言ではない。エドワード・ノートンも素晴らしい。自分を痛めつけるシーンやタイラー(自分自身)との格闘は見事だった。やり方によっては陳腐に見えがちだけどカメラワークや編集などもうまく活用していて、一つの混沌として自然な「バトル」が創り上げられている。内容的に最初は前のめりに現代社会の構造に対する批判を説く挑戦的な映画だと思った。
でもそれだけではないと後で感じた。なぜなら暴力を肯定する映画なんて存在するわけがないから。社会構造への抵抗ともう一つ、前向きなメッセージが込められている。それはつまり「人は本気になれば理想に近づける」ということ。ナレーターは、タイラーと生活を共にすることにより徐々にタイラーの性格に近づいていく。タイラーは暴力的な人間だがナレーターの「理想」という理解があれば、タイラーに似る事は己の成長を意味すると解釈できる。タイラーが、ナレーターが成長するために邪魔だった「足枷」を取り除いたのだ。レイモンドを脅迫する場面も同様で、タイラーがレイモンドを暴力的に鼓舞している。この映画は、人間の可能性を説く映画でもあるのだ。
作品自体が《ハリウッドに対するテロ》
この作品の始まりは人間の脳
脳内の《恐怖を感じる神経》のドアップからカメラが引いていく
引き続けるカメラは《頭皮の穴》から冷や汗と共に体外に出て
ある人物の口内に突き刺された《拳銃》のグリップで止まる
この映画史に残る強烈な先制パンチのオープニングでいきなりノックアウトされた
そして…
《事故車》《北欧家具》《映画》《セミナー》《虚無感》
《SEX》《ファッション》《拳銃》《防犯カメラ》《テロリズム》
《ゴルフ》《飛行機事故》《暴力》《ブルースリー》
《廃棄物》《石鹸》《医療》《TV》《殺人》………
プロローグからエピローグまで
現代社会に溢れては消えてゆく無限のキーワードがスベテ詰め込まれた2時間
男なら誰もが夢見るブラピの《力強く危険》なカッコ良さと
エドワードノートンの計算された演技力による精神的にも肉体的にも《脆く病んだ現代人》の表現
チャックパラニュークの原作も問題作として議論されたみたいだけど
映画版はさらに過激で 度々問題になる《サブリミナル映像》の数々を
最初から最後まで随所に入れている事からしても
この作品自体が《ハリウッドに対するテロ》
そんな危険な賭けに挑戦したフィンチャーとブラピとノートンが最高にクール
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