ファーゴのレビュー・感想・評価
全86件中、1~20件目を表示
Ages like a Statue
After two decades have passed, we can admit with confidence that Fargo is one of the most all-around completed films in history--a knot made out of a single piece of yarn loop. Its revelations are cinema at its best . The bad guys are stuck in a quicksand rut between evil and hyper-evil, played by silent Swede Stormare. McDormand's acting skills are worth further study after her recent Oscar win.
アカデミー賞受賞も納得の良作
やっぱり好きだ。
おそらくら公開時に映画館で観てない気がする。TSUTAYAでDVDを借りたのかなー?
正直どんな作品だったかあまり記憶がなかったが、面白かったという記憶はある。ただ、また観たいには、今日の今日まで至らなかったのが事実。
そのきっかけになったのが、ツインピークス。当時はやはりTSUTAYAで借りて観て、途中で断念してしまったことを悔やみ、ほぼ、一気見に近いかたちで観終えた。オフビートのコメディサスペンスという、絵も言われぬジャンルに今でも色褪せない面白さと、デビットリンチ十八番の夢や異次元的なシーンが絡み合い、独特のトーンに、あらためて痺れた。
なぜか、この作品を観終わったのち、無性にファーゴが観たくなった。Yeahの独特のリズムと特別な設定ではなく日常を舞台にしたオフビート感が、自分の中でシンクロしたような気もする。
何かに呼ばれて作品を見直す。しばらくこの繋がりを楽しみたい。
※Primeでの配信は10日間以内にで終了とのこと。寂しい限り。
無邪気さと悪意のミックス‼️
このコーエン兄弟の最高傑作で描かれるのは、偽装誘拐、殺人、詐欺、ミネソタ州、雪景色、変な訛りとおかしな人々、妊娠した警察署長‼️しかも一見サスペンス映画のようでありながら、ブラックコメディという調味料が大量にまぶしてあります‼️多額の借金を負った自動車セールスマンのジェリーが、自らの妻を偽装誘拐し、自動車業界の大物である妻の父親から身代金を騙し取ろうとする。知り合いから前科者二人を紹介してもらうが、彼らは誘拐の際、警官と目撃者を撃ち殺して殺人事件に発展させてしまい、事件の責任者として妊娠中の警察署長マージが捜査に当たるが・・・‼️雪の白一色の画面に徐々に車が現れる、しびれるようなオープニングシーンの素晴らしさ‼️登場人物も、どんどんドツボにハマっていくジェリーを始め、前科者コンビもホントにクレイジー、娘を助けたいけど無駄に金は出したくない父親、マージの夫もはじめは変わってるように見えるし、マージの知り合いの日系人が妻に死なれたと嘘をついて、マージを口説こうとする‼️白い雪に囲まれたミネソタ州で人間が狂気に染まり、それを通り越してブラック・ユーモアに浸かっているような世界観ですね‼️白昼堂々に行われる誘拐シーン、夜の雪景色の中で警官と目撃者の殺害シーン、屋上駐車場での身代金受け渡しのシーン、湖畔で前科者が相棒を "処理" してるシーンなど、サスペンスで、ホラーで、グロテスクなシーンもどこかユーモラスで笑ってしまう‼️キャラクターではやはりフランシス・マクドーマンド扮するマージが素晴らしい‼️二人の売春婦の話を聞くシーン、ジェリーにキレられるシーン、知り合いに説かれるシーンに見られる、目を丸くさせた不思議な表情で、作品の根底にある温かさに一役買ってる‼️前科者のピーター・ストーメアを誤送するシーンの「理解できない」と言うセリフが、この狂気な世界観への彼女のダメ出しでしょう‼️そしてラスト、ベッドの上で夫の描いた絵が3セント切手のデザインに採用された事を喜ぶ夫婦の会話シーンが素晴らしく、この狂気でブラック・コメディな世界観に一筋の光を与えてます‼️完璧な映画で、ホント大好きな映画ですね‼️
トレジャーハンター・クミコから来ました
今夜(2024/04/19)、小休止を挟みつつ観ました。
タイトル通り『トレジャーハンター・クミコ』の主人公、クミコが執着した映画が何を隠そう『ファーゴ』で、そこから興味が湧き、加えて憧れの俳優であるスティーヴ・ブシェミも出演していることが、視聴の決め手になりました(笑)
本作は、『ビッグリボウスキ』の監督さんの作品で、そこかしこにその匂いが感じられます。ただ全体を通して今回の映画は空気が重く、よりスリリングです。
短絡的な男が短絡的な計画を立て、想定外のことが起こって収拾がつかなくなる展開で、主演の女性警官の有能さが嫌でも際立ちます。
中盤以降は集中して観られる反面、スロースターター感は否めず、序盤から暫くの間は少し退屈な印象でした。
ただ佳境からクライマックスに掛けてはとてもエキサイトします!
価値ある作品かと思います。クライムサスペンスがお好みの方は特に要チェックです!
説明不可能
20年ぶりに再見、以前同様の摩訶不思議な面白さ。
面白いような、おかしいような、薄気味悪いような、後味が悪いような、人をバカにしたような独特の感覚を的確に表現した批評に出会ったことはありません。
ストーリーとしては単純で振幅があるわけでもなく、映像も凄惨でグロテスクな場面が散見されますが、それらを超越した表現不可能な「クセ」があります。敢えて言えば「ブラック」ですが、それも少し違います。
犯人一味の間の抜けた慌てぶりが際立つ一方、警察も含めた周囲の人々の「他人事ぶり」のアンバランス故でしょうか?
良くも悪くも多分に感覚に訴える作品なので、絶賛の一方けなす人がたくさんいるのも大いにうなずけます。要するに好き嫌いがハッキリ別れる作品ですが、最もコーエン選手らしさが際立つ作品でもあります。
雪一面の道路の向こうからゆっくり姿を現す一台の自動車。
未だかつて最も印象的なファーストシーンです。
本編以外の思い込みと言う恐怖について
もったいない映画体験をしてしまった…
スマホの画面で見るようなストーリーではなかった…
是非評価を読まず、エンドロールまで気を抜かずにお楽しみください。
(英語が分かるとなおよし)
【あらすじ】
実話に基づくストーリー。
金欲しさに自分の妻を誘拐させ、義理の父から金をふんだくる作戦と経てた主人公。
しかしそう簡単にいくわけもなく…
Twitterで謎に紹介されていた「トレジャーハンター・クミコ」がどうしても気になって、
作品の元となった本作「ファーゴ」を鑑賞。
パケ写が「ディアトロフ・インシデント」っぽかったので、前情報入れずクライムサスペンスかな~?見始めたらまさかの実話。
誘拐事件を起こそうにも全く段取り良くいかず、余計な死者まで出してしまう。
ドラマ「メンタリスト」のジェーンだったら一発で見破られてるぐらいみんな嘘が下手w
クライムストーリーなのに計画が何一つうまくいかず、これこそ実際の誘拐事件の末路なんだろう…
しかし実話のクセにこれと言った劇的な殺人犯がいるわけでもなく、
途中で事件と関係ない警察官の同級生との会話があったり、
特出して面白い展開もなくつまんねえな、なんでこんなに評価されてるんだと思わざる負えないんだけど____
ネットで解説を調べたら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
おもろいwwwwwwwww
ずるいな~このやり方は。
U-NEXTの吹き替えで見たけど、エンドロール最後の英文にはさすがに目がいかなかった。
ここまで見てこその作品なんだろうな~~
当時劇場でこの作品を見ることができた人は羨ましい。
サブスクでエンドロールを飛ばすことが当たり前になった現代への”アンチテーゼ”のようにも思えた。
=======ネタバレを含みます========
この作品は実話ではなく、完全な[フィクション]
作品冒頭でわざわざ”嘘”をつくわけないという先入観のせいで
一見つまらない展開もドラマチックに、意味ありげなシーンに思えてしまう。
”思い込み”の隅をついた革新的な作品ですね。
最近ではフェイクドキュメンタリー作品が流行っていますが、
90年代にホラージャンルではなく”クライムサスペンス”という題材に目を付けた監督は素晴らしい。
モキュメンタリーの代表的な「ノロイ」や「ほんとにあった!呪いのビデオ」は
現実との境目が曖昧である”霊体”や”呪い”をテーマにしていることから
信じる人もいれば、フィクションと気がついてしまう人も多い。
しかしスピリチュアル要素のないサスペンス作品で「実際に起こった事件を基に・・・・」と導入がはいると、途端にノンフィクションであると信じてしまう心理を逆手に取ったいい手法だなと思います。
一応この映画がフィクションであると暗示するヒントはちりばめられてるみたいですね…
ぱっと思いつくのだとマイク・ヤナギダの「妻が死んだ」発言が虚言癖から来る嘘だったぐらいだけど、斧を持ったサスペンダーおじさんのオブジェにも意味があるらしい。
あとは主人公の企てた誘拐事件自体が”自作自演”なのもそうでしょうか?
なんかエンドロールの注意書きが英語で私がスルーしちゃったように、「トレジャーハンター・クミコ」の主人公もそこだけスキップしちゃったんかや?
本編ストーリーの外で騙されるのは痛快で気持ちがいいですね…
うーん、面白いと思えない自分はダメですか?
絶賛されたので、見てみたら、ちっともおもしろいと思えなかったという、自分の審美眼に問題があるんじゃないかと疑いたくなる一本。もっと自由に、面白くないと言えればいいのだけれど、コーエン兄弟に限っては、それは、映画の楽しみ方を知らない人、みたいな目で見られるんじゃないかと心配になり、つい、どこかに面白みを見つけては褒めようとする。
でも、出てくるのは中途半端な小悪党だったり、正義感に燃えてもいない警察署長が、妊娠中の母親だったり、計画が簡単に破たんしていったりと、いったい映画のなかで何が描きたいんだろうと、イライラが募っていった。ましてや、これを題材に連続ドラマを制作するなんて、正気の沙汰とは思えない。
「スリー・ビルボード」には感動したし、見終わってからもその余韻に浸っていたい不思議な気分を味わった。この映画が無ければ、それもなかったわけで、そういう意味で、今日のコーエン兄弟に評価を決定づけた作品として確固たる地位を築いたからそれでいいんだと思う。好きじゃないけど。
毛を逆なでされるような感覚
バイオレンスが叫んでる
公開当初はちょっと通ぶって積極的に好きな映画に挙げていました。いや今観てもセンスが良くてユーモアに富んだ(ブラックですが)完成度の高い作品です。が、以前と違ってもう私の暴力シーンに対する許容度が相当狭まってしまってて、今回久々に観てその生々しさにひいてしまいフルには愉しめませんでした。数年前に同タイトルのTVシリーズがNetflixか何かで始まった時もワクワクしてみ始めたくせに数エピソードで残酷シーンを見かねてギブアップ。殺害や拷問などの残酷なシーンへの需要は今でも依然強いんですねえ。
ということでこの映画もコーエン兄弟もなんも悪くない。むしろいい。私が無理して観なければええだけの話でした。失礼しました。
実話
コーエン兄弟作品はやはり面白い
残酷なシーンが沢山ありますが・・
やっぱり面白い! そしてマクドーマンド礼讃
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
26年ぶりに観た。
終盤のクライマックスのエゲツないシーン以外ほとんどストーリーを憶えていなかったけれど、「とても面白かった」ということは頭に残っていました。
そして今回久しぶりに観て「やっぱり面白い!」と思った。
そしてそして、主演のフランシス・マクドーマンドの素晴らしさを再認識。チャーミングかつ敏腕の女性警察署長を見事に演じきっている(彼女が登場するタイミングもうまく計算されていますね)。
僕は英語が不得手なので台詞回しなどについてはなんとも言えないのですが、感心したのはマクドーマンドの表情の豊さ、とくに目の演技です。ふとした視線のやり方なんか抜群に上手いと思いました。
この、マクドーマンドの好演によって、マージはより愛すべきキャラクターとなり、我々鑑賞者を物語の中へ引き込んでいきます。誰もがきっと身重のマージの無事を祈り、応援したくなるでしょう。
ところで、この映画、ストーリーは文句なしに面白いのですが、マイク・ヤナギタの場面はちょっと謎、いや、かなり謎です。あの一見不要とも思えるシーンの意図するところは何か? アメリカ人にはわかるのかな? マイクの虚言を通して、この映画そのものが作り話なんだよ、ということをここでほのめかしているのだろうか(本作の冒頭に「実話である」というような説明が出ますが、実はフィクションなんですね)。
このところ、大むかしに観た作品を再鑑賞する機会が何度かありましたが、この作品も本当に観てよかった。
僕はこういう地味めだけど、ピリッと引き締まった作品が大好きです。
ちなみに、マクドーマンドってジョエル・コーエン監督の奥さんだったんですね。この前はじめて知りました。
追記
同時期に制作されたコーエン兄弟の『未来は今』も大好きな作品です。
全86件中、1~20件目を表示