ファーゴのレビュー・感想・評価
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最低にに気色の悪い最高の名作
これは実話の映画化である。完全に大嘘です。
前々からみたいと思っていたコーエン兄弟の名作。
コーエン兄弟らしいシュールでブラックな笑いが全編に散りばめられたサスペンス映画です。
多額の借金の返済のために狂言誘拐を計画し、義父が支払う予定の身代金をせしめようと考えた冴えない中年のおっさんでしたが、
肝心の実行犯が、とんでもない間抜けのドチンピラ二人組。
軽率で、衝動的で、無頓着で、無計画で無鉄砲な振る舞いが悪い方向へと転がり続け死体は増えるわ、大事になるわ。
ただ情けないおっさん達の痛々しい様を終始観察するそういうなんともいえん・・・作品になっています。
言ってみれば、仰天ニュースや世界丸見えでピックアップされるような、実際に起こったけどどこか浮世離れした不可思議なお話・・・っていう設定に基づいた疑似再現ドラマといったところでしょうか。
ただ、面白いのは。
仰天ニュースにしろ世界丸見えにしろ、ドラマとして成立させるために、緊迫感のある演出だったり、不必要な部分をカットしたり、
見世物として事件を加工して放送するのが普通だと思います。
ファーゴは全編垂れ流し。
二人組のいかれた男を追跡する身重の女性保安官は、捜査の傍ら旦那の釣りのための餌ミミズを買いに雑貨店に走るわ、はたまた旦那に内緒で昔の男に会いに行くわ、脱線しまくり。
妊婦で食欲旺盛なもんで、常にバーガーぱくつきながらの仕事です。
この脱力感というか(もちろん敢えての演出だと思いますが)、全体の緊張感のなさが他のどんな作品でも表現できない唯一無二のフシギーな世界観を作り出してるんでしょうね。
正直余韻もなんもありゃしないです。なんともいえない気分になるが、
僕はむちゃくそおもしろかったです笑
携帯電話がほとんど普及していない作品なので、若い人は違和感を覚えるかも。
For a little bit money. コーエン兄弟監督のブラックユーモア。
ちょっとしたお金の欲しさからずさんな誘拐計画を立ててダメになっていくお話。登場人物が一般市民でいわゆるイケメンなんて出てこない作品ですが、不思議に印象に残ります。
スゴい面白いかと言われればそうでもなく、かといって面白くないというわけでもなく、何か独特な雰囲気を持ってる不思議な作品。それがコーエン兄弟っぽいんでしょう。コーエン兄弟スゲェ!!って思える人は映画人レベルが高いんでしょうけど、私は一般人のようです。
「アメリカは一部のスゴい優秀な人間と大部分のダメな人間でなりたってる」とアメリカに住んでた知り合いが言ってましたが、大部分のダメな人間の方を描いた作品というのも珍しいかも?うーん、教育って大事だ!
後、スティーブン・ブシェミがやたらと変な顔って言われてました(^^)
感じ方がいろいろ
もう20年も前の映画になるのか。
初めて見たコーエン映画でした。
とにかく、全員真面目なのにばかばかしい。
コーエン映画は滑稽とよく表現されるけど、
まさにぴったりの言葉。
静かに淡々と、抑揚がなく、
大人のブラックな映画。
この映画が好きかどうかで、
自分の映画の好みが分かるかもしれません。
旦那は禿げてるし、多分裕福じゃない、
普通の暮らしをしてる警察官と
全く別の世界のような事件、
どっか他人事で、
それぞれの世界が相容れないような感じ。
そこに主人公も違和感を感じているような雰囲気がよい。
最後の、「私たち幸せよね」
っていうのは、
こんな事件を見てそう思ったんだろうな。
と思ってたけど、
初めて見た時から自分が歳を重ねたせいか、
もしかして、
そう自分に言い聞かせてるのかも、
って印象も受けた。
どうなんだろうか。
とにかく滑稽
あっさり解決
ラストが意外とあっさり終わっていったな…という感じでした
小さな嘘がおおごとになっていく感じは、どうなるんだろう…と思って見ていたけど
あまりハラハラする要素もなく淡々とはじまり淡々と終わっていった印象
警察陣?がなんか変な感じだった…夫も含めて
田舎の純朴なゆるい雰囲気を出したかったのかもしれないけど、
なんか違和感を感じた
日本語でみてたので、そう思ったのかも
喋り方がすごく間延びしていておかしかった…
字幕で見たらよかったです
誘拐犯の二人は雰囲気も役柄もよかった。ありがちな犯人像ってかんじ
主人公やその家族たちもリアルで
こういう人、いるよねー!って思えたけど
警察役とその関係者たちだけなんだか異質だった
コーエン兄弟のノーカントリーはテーマを感じられたけど
この映画は、で…なんだったの?で終わる
冒頭に、この映画は事実をもとに作った…って書いてあったのですが、実はそんな事件はないみたいで
でも、みてたらこういう事件、起こりそうなんですよね
誰が主人公かと言われたらわからないし、それぞれの人生が同じ時間軸で様々な方向にすすんでいってるかんじ
これがこの映画のテーマでしょうか
この映画を見たあとに明日に向って撃て!を初めて見たのですが、
ファーゴってアメリカンニューシネマの現代版みたいだな、と思いました
昔の映画と違ってあるところに悪党がいて…という単純な構図じゃなく
悪党には雇い主がいて、関係性がちょっとややこしくなっていますが
アメリカンニューシネマは、まだ犯罪者やアウトローな主人公にも共感できる部分があるのに、
この映画は誰にも共感できないというのも、不思議な映画だと思いました
事実です(笑
事実です、と言ってるけど…w
どうしようもないな、この男w
コメディタッチなところもあり、楽しめましたね。
内容はコメディじゃないけど…
死に方がなんか笑えてしまうんですよね。
それぞれの配役もよかったな。
コーエン兄弟のユーモア
変な顔って
オープニングに
「これはノンフィクションです」って出るけど、実はそれも演出とのこと(笑)
そうきたら確かに見方が変わる
さすが!
実はこれを最後まで観るまでに何度掛かったか…
女性警察署長であるマージが出てくる前に寝てしまう
小さなウソはどんどんと大きくなって予想とは反した展開になっていく
ミンチ機械?から足が出てるのは、ぞくぞくしたね
マージのご主人はとても優しい男性
ハゲでおデブだ
おデブは苦手だが彼はとても魅力的な男性だった
で、私的に思ったことが一つ
ハゲならおデブが良い
しかしながら、ハゲな痩せは貧相で魅力がない
ブシューミ氏演じる犯人のカールは、「変な顔のチビ」呼ばわり
ひどいね(笑)
ちょい古い
ノーカントリーがひくほど傑作だったのでこちらも鑑賞。
計画が無計画すぎて事がどんどん悪い方向に向かうのが見ててリアルで新鮮でした。素人の犯罪って結局はこんなものなのかって思いました。
かなりテンパっている主人公と誘拐犯に反して刑事役の家庭が驚くほど普通に移されているのが面白かったです。
不細工な誘拐犯がいい役してました。雪も綺麗でした。
これの凄いところって
冒頭にノンフィクションって言っときながら最後にあっさりとフィクションですってウソついちゃうとこ?笑
狂言誘拐っていうわりには発案者グダグダの余裕皆無でイライラしたわ笑
スティーブブシェーミはレザボア以来2回目の鑑賞。この人毎回血だらけだな最後ミンチにされてたのは笑った映画史上結構上位の惨い殺し方だと思う。
内容はちょっと薄いかな短かったから観れたけど長かったらこれはムリだったな
コーエン兄弟の問題意識
『ノーカントリー』を先に見ていたんですけど、この『ファーゴ』は『ノーカントリー』の源流という感じがしますね。たしかに同じ監督であることが感じられる、監督自身の文法のようなものを感じることができました。
『ビッグ・リボウスキ』はとても楽しくて、コーエン兄弟をまた見てみようという気になったわけなんですけど、この『ファーゴ』『ノーカントリー』の流れの方は、あまり乗り切れない感じがあります。確かにこういう映画を撮らざるを得ない現代性っていうのは分かるんですよね。もうハリウッドを信じられない中で、ではどう映画を作るかという意識なんじゃないかなって。でもその意識を、『ビッグ・リボウスキ』のようにコメディの要素を入れて何とか形にしようとする方が私としては健全な気がするんですよね。
でも書いていて思うのは、コーエン兄弟って、ものすごく映画に対する問題意識を持って撮ってるんだなってことですね。その点は、すごくリスペクトしたいなって思います。
確実にその後の映画の流れに一石を投じた作品。
浅はかさへのアイロニー
800円で映画館で旧作が見られる企画で見ました。TOHOシネマズのこの企画いい。来年もやってほしい!
さて、ファーゴの感想ですが、面白かったです。
グロい描写が私には無理かもとの心配がありましたが、この映画のグロいところは許容範囲内でした。
ジェリーがお金のトラブル(借金?)の解決のため、お金を義父からせしめたくて企てた狂言誘拐。ジェリーと犯人役の二人組は最初からツメが甘い。待ち合わせ時間は勘違いだわ、報酬の支払い時期の食い違ってるわ。
この小物たちが目先の欲と詰めの甘さで事態は予測不能な方向へ進み…
誘拐犯たちがポカをやらかした後始末に先ず3人殺害。
そしてフランシスマクドーナント演ずるマーゴという妊婦警官が捜査を始めます。
バイオレンスはそんなにきつくなかったです。顔を背ける必要のない感じ。
滑稽で浅はかな男たちを、マーゴのナチュラルな真っ当さと対比させ、それでもって映像で人物像をするりとトレースし、さらにその人物への悪意まで映しておられます。
これを作り手の手腕と言わずしてなんと言う?です。すごーいとおもいました。
可哀想に、狂言誘拐の果てに殺されてしまったジーンでさえ、若干馬鹿にしてるやろ?と言いたくなるような映し方!
だっさい手編みくさいカーディガンにおかしな髪型!野菜の切り方!わーイライラしそうな女だー。もうちょい好意的にできなかったものかね。
監督さん意地悪やわー。嫌いじゃないけどさぁ、性格悪いよねw
映画ファンたちがコーエン兄弟を賞賛している訳がわかったような気がします。
2作しか観てませんが。
他にも以下のあたりでニヤッとしてしまいました。私も相当性格悪いよね。
①喋りすぎる方の誘拐犯の歯並びと小物感(ねずみ男みたい! 証人に全体的に変な顔って二回もゆわれてた)
②マーゴが警官?部下?にナチュラルに冷たいところ(コーヒー捨てたwノームとの差よ)
③ジェリーの義父から全く信用されてなさ(どこまでも小物扱いw)
浅はかで見栄っぱりで欲深くて、自滅していったジェリーと誘拐犯たち。
ラストのマーゴのナチュラルな正論の切れ味ったら…
あぁ、こわやこわや。
素晴らしいオチでした。
面白かったです!!
楽しい!とか幸せ!とか希望!とかの、胸キュン要素がまったくないので星は4つですけどw
面白いです!!
俯瞰で見ると喜劇
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