ファーゴのレビュー・感想・評価
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バイオレンスが叫んでる
公開当初はちょっと通ぶって積極的に好きな映画に挙げていました。いや今観てもセンスが良くてユーモアに富んだ(ブラックですが)完成度の高い作品です。が、以前と違ってもう私の暴力シーンに対する許容度が相当狭まってしまってて、今回久々に観てその生々しさにひいてしまいフルには愉しめませんでした。数年前に同タイトルのTVシリーズがNetflixか何かで始まった時もワクワクしてみ始めたくせに数エピソードで残酷シーンを見かねてギブアップ。殺害や拷問などの残酷なシーンへの需要は今でも依然強いんですねえ。
ということでこの映画もコーエン兄弟もなんも悪くない。むしろいい。私が無理して観なければええだけの話でした。失礼しました。
えっ、めっちゃクソやん
これ、実話??
主人公のおっさんやばすぎるやろ。
ほんま自分勝手な上に頭悪すぎる。
雇った誘拐犯もお金の為に人殺ししまくってんのに悠長で挙句仲間割れしてるし。
ほんま息子のこととか考えへんかったんかな?
警察も私たち幸せねって、人いっぱい死んでる事件の担当のくせにそんな他人事なんかいっ!
実話
この話は実話だというテロップが出たから最後まで信じていたが、なんと全くのフィクションらしい。
コーエン兄弟にしてやられた。
そんなのありなのか!!
見た後すぐに感想を書いたはずだが保存されていなかったのか白紙だったため、1年後にレビューしている。
細かいところは忘れてしまったが、粉砕機で人を砕いているシーンは忘れない。
軽く見れる映画だったと思う。
ドラマ版も気になる。
コーエン兄弟作品はやはり面白い
観るのがもったいなくてお楽しみのために今までずっと観てなかった「ファーゴ」、コーエン兄弟作品らしい作品でホント楽しめました
まともなのはマージとノーラ夫妻だけに思えるような、車を買いに来た客夫婦くらいの脇役でさえも周りの人達全てがおマヌケさんでした
でもそれが面白い!
スティーヴ・ブシェミは本当にハマり役、何回も「変な顔」と説明されてるのには笑えました
しょっちゅう「Oh,yeah.」を繰り返すフランシス・マクドーマンドが印象的
何回も観たくなる作品でした
ドキュメントを観ているような感覚
・20年くらい前にDVDで観て以来、二度目。各所の印象が深く残っていたけど、ストーリーは全然覚えてなくて、観てみてとても面白かった。20年前に観たときは確か、盛り上がりのない静かな映画で大きな盛り上がりもないなぁと思ったと思うけど今観てみたら、不安感やサスペンスの空気感や登場人物のキャラが全員立ちまくっててなんじゃこりゃあと驚愕だった。
・妊婦の警察官と主人公?の男が犯人ってだけ印象に残っていて偽装誘拐や頼りない主人公や奥さんが何かイタい人っぽい、警察官の旦那さんが売れてない画家とか面白い。実話を元にしているとは思えない展開で驚く。途中、本筋とは関係ない警察官の昔の知り合いの男が精神的に病んでいるとか、ああいうシーンが好き。物語上は無駄に思えるけど、なんかリアリティを凄く感じられる。多いとしんどいので加減が難しい。
・主人公の男の計画が一個も思い通りにならないのが面白すぎる。金を工面できそうってところだけうまくいっていたけど、偽装誘拐を頼んだ男の助言でしているのもまた面白い。それに巻き込まれて殺されるのも何だか不条理だけど現実ってそんな気もするという気になる。実際にはかかわりたくないけど。
・真冬の凍てつく空気が常に閉鎖的で緊張感の演出に一役買っていると思った。
残酷なシーンが沢山ありますが・・
以前から気になっていた作品でした。
さすがに劇場で観る機会は無いだろうと思っていたら、午前十時の映画祭で観られました。
DVDで観なくて良かった。
しかし予想の斜め前を進む展開に、目を背けるべきか、笑っていのか・・。
残酷なシーンが沢山あるんだけど、ブラックユーモア調に出来ているので、つい笑ってしまうんですよね。
いやはや、これは観ないといけない作品でした。
観て良かった。
レンタルでも良いので、皆さんも観てください。
と、思ったのですが、この作品はTV画面で観たら、何これ?と思うだけで、作品の面白味が伝わらないかも・・。
やっぱり面白い! そしてマクドーマンド礼讃
「午前十時の映画祭」で鑑賞。
26年ぶりに観た。
終盤のクライマックスのエゲツないシーン以外ほとんどストーリーを憶えていなかったけれど、「とても面白かった」ということは頭に残っていました。
そして今回久しぶりに観て「やっぱり面白い!」と思った。
そしてそして、主演のフランシス・マクドーマンドの素晴らしさを再認識。チャーミングかつ敏腕の女性警察署長を見事に演じきっている(彼女が登場するタイミングもうまく計算されていますね)。
僕は英語が不得手なので台詞回しなどについてはなんとも言えないのですが、感心したのはマクドーマンドの表情の豊さ、とくに目の演技です。ふとした視線のやり方なんか抜群に上手いと思いました。
この、マクドーマンドの好演によって、マージはより愛すべきキャラクターとなり、我々鑑賞者を物語の中へ引き込んでいきます。誰もがきっと身重のマージの無事を祈り、応援したくなるでしょう。
ところで、この映画、ストーリーは文句なしに面白いのですが、マイク・ヤナギタの場面はちょっと謎、いや、かなり謎です。あの一見不要とも思えるシーンの意図するところは何か? アメリカ人にはわかるのかな? マイクの虚言を通して、この映画そのものが作り話なんだよ、ということをここでほのめかしているのだろうか(本作の冒頭に「実話である」というような説明が出ますが、実はフィクションなんですね)。
このところ、大むかしに観た作品を再鑑賞する機会が何度かありましたが、この作品も本当に観てよかった。
僕はこういう地味めだけど、ピリッと引き締まった作品が大好きです。
ちなみに、マクドーマンドってジョエル・コーエン監督の奥さんだったんですね。この前はじめて知りました。
追記
同時期に制作されたコーエン兄弟の『未来は今』も大好きな作品です。
狂気に慣れていく
きっかけは浅はかな考え、義理の父から金を引っ張りたいことが理由で妻の誘拐を依頼。雇われた誘拐犯二人が計画途中で警察官を殺してしまい、計画がおかしくなっていく。犯人の一人を加え7人亡くなってるが、実際に起こった事件を映画化しているため、主犯の夫はその後どうなったのか気になる。
粉砕器に相棒を放り込む猟奇的な結末が恐かった。
警察官と夫とのどうでもいいやりとりが唯一の救い。
私たち夫婦は幸せね…
午前十時の映画祭11にて。
カンヌ国際映画祭では監督賞、米アカデミー賞では脚本賞と主演女優賞を得た、コーエン兄弟としては久々のヒット作だった。
当然、リアルタイムで観賞しているし、傑作だと記憶していた。
…なのに、ロードショー公開以来観ていなかったのか、内容を全く覚えていなかった自分にビックリ。サム・ライミの『シンプル・プラン』と完全に混同してしまっていたのだ。
(見終わる頃に思い出した!)
お粗末な計画が意外なトラブルから大事に発展していく。この種の成功作品はいくつかあるが、本作は登場人物のキャラクターが強烈なだけに、発生するイシューとその対処のアイディアの奇抜さは群を抜いていると思う。
ご承知だと思うが、オープニングのテロップ「…事実を忠実に再現…云々」こそがフェイクであり、コーエン兄弟による巧みな観客の心理操作だ。
自動車ディーラーの営業マネージャーであるジェリー(ウィリアム・H・メイシー)が、いかにも怪しい二人組カール(スティーブ・ブシェミ)とゲア(ピーター・ストーメア)に妻の誘拐を依頼するところから物語は始まる。その密会の場所がファーゴという町のバーなのだ。
ジェリー役のメイシーは、後にテレビシリーズ「シェイムレス 俺たちに恥はない」で主人公の飲んだくれ親父を怪演している。
カール役のブシェミは、本作の直前に『レザボア・ドッグス』でメンバーの一人ミスター・ピンクを演じていた。本作では目撃者たちに「変な顔の男」と繰り返し言われて、気の毒だ。
ジェリーの車がファーゴに向かって行くオープニングや、カールとゲアが誘拐したジェリーの妻ジーン(クリステン・ルドルード)を車に乗せて移動する場面では、雪の夜道に平然と車を走らせていて、最近の首都圏の雪による交通麻痺のニュースを思うと、何だか“凄いな”と感心してしまった。
ジェリーの目的は、勤め先の社長であり金持ちである義父ウェイド(ハーヴ・プレスネル)から彼の娘でもあるジーンの身代金をせしめることなのだが、投資話に乗って儲けようとウェイドに出資を持ちかけていて、この話が二転三転するところからジェリーの浅はかな計画は狂い始める。
カールとゲアの二人組は昔からのコンビというわけではないらしく、ゲアの行動にカールは振り回される。
ジェリーに彼らを斡旋したのは前科者の整備工で、自分に捜査の手が回ってきたことを知った整備工にカールは痛めつけられたりする。
ジェリーは、義父のウェイドが全く自分を信頼していないことを知って、8万ドルの予定だった身代金を100万ドルにつり上げる。カールは予想外に高額な身代金を独り占めしようとするが、悲惨な結果となる。
と、まぁ、いわゆるドタバタ劇なのだが、これを引き締める役回りが主人公の警察所長マージ(フランシス・マクドーマンド)で、登場順はわりと遅い。
マージは若くはないが、妊婦だ。
夫のノーム(ジョン・キャロル・リンチ)との関係が良いのか悪いのかが最初は分かりづらい。が、この夫は、就寝中に呼び出されたマージに朝食を作ったり、ランチの時間になると警察署にやって来ていっしょに食事をしたりする。一体何をしている人なのか分からないのだが、仲は良いらしいことが分かってくる。警察署内でもノームの存在は認知されていて、勤務中に二人でいることが受け入れられている。
この一風変わった夫婦が、この物語を面白おかしくし、観客に「幸せとは何か」を問いかけるのだ。
夫ノーム役のリンチは、『グラン・トリノ』でイーストウッドの友人の床屋”イタ公“を演じた役者だ。
身重のマージは署長なのに単独でパトカーに乗って捜査をする。回りの警官たちは彼女の状況分析力を頼りにしている。
このマージが鋭い洞察力で徐々にジェリーに迫っていくのだが、浅はかなジェリーは容易に尻尾を出してしまうのだから情けない。
カールの行動も常軌を失っていき、ゲアはモンスターぶりを発揮していく。
小さな想定外が、瞬く間にとんでもない事態へと膨らんで、笑えない惨劇に行き着く。
このブラックユーモアなサスペンスは、金をめぐる欲深い人間たちの愚かさを滑稽に描いている。
なんの落ち度もなく命を落とすジェリーの妻と、一人残されたジェリーの息子が憐れだ。
一件落着し、マージはノームと一緒にベッドに入る。
ノームは趣味(か、本職?)の絵を切手のデザイン公募に応募していたようで、3セント切手に採用されたとマージに報告し、「3セント切手なんて誰も使わない」と自嘲する。
マージは自慢だと喜ぶ。「郵便料金が値上げされれば、不足分を埋めるために皆3セント切手を使う」と。
そして、平和な夫婦であることの幸せを噛み締めるように肩を寄せあって眠りにつくのだ。
人間はおかしくて、哀しい
“Humans are funny, and sad”, this is the movie blurb of Fargo in Japan when it went to roadshow. Wise, profound wording.
So, I’d been thinking like that way, too, for a long time since I watched the film long ago.
However, the other day I realised that might not be Coen brothers’ true intention when I re-watched the film and listened to its short theme in the beginning and in ending of the story, a few days back for the first time in cinema for a long time…
Listen to this, there is no funny or ironical element in this music whatsoever, just sad. It is as if the music is crying for the story. It is shedding tears for the sad destiny of the people who are about to be/have got involved in the pitiful but unforgivable crime.
Now I feel that film is about a total tragedy, and this is a profound masterpiece.
「人間はおかしくて、哀しい」、これは『ファーゴ』が日本でロードショーされたときの映画の宣伝コピーです。賢明で深い言葉。
私も昔この映画を観て以来、ずっとそんな風に思っていました。
しかし先日、本作を久しぶりに映画館で再鑑賞し、物語の冒頭とエンディングに流れる短いテーマ曲を聴いたとき、それはコーエン兄弟の本心ではないかもしれないと気づきました..。
聞くと、この音楽には笑いや皮肉の要素は一切なく、ただただ悲しいだけ。まるで音楽が物語のために泣いているかのようです。哀れな、しかし許しがたい犯罪に巻き込まれようとしている/巻き込まれてしまった人々の、悲しい運命に涙を流している。
今私は、この映画は完全な悲劇を描いた深遠な傑作であると感じています。
In thanking for English-Japanese translation
by DeepL.
ミンチは実話かーい。
自分の義父からお金を取るために自分の妻の偽装誘拐を計画したところとんでもない事態へと発展していく話。
まず「実話を元に」って最初に提示されてるけどこんな事件ないのが1番驚いた。劇中、多方にホラ吹きまくる夫のようにこの映画自体も最初からホラ吹きだったとは。
でも、死体を木を粉砕する機械に入れてるのはコーエン兄弟が着想として織り込んだ実際の事件でもあったらしくて、1番フィクションっぽいところはリアルなんか言って思った。人間ミンチからの人間ハンバーグが『キングスマン』で出てきてさすがにエグってなったのだが、本作ハンバーガーをマクドーマンドが食べてるシーンが2回出てきてより連想されたわ。
私はこの映画「銃を持てる社会」に対する疑問を投げかけてるように感じた。銃賛成派の主張として「もし銃を持った人が現れたらそれに対抗できるのは銃だけだ」っていう意見がよくあるらしいんだけど、この主張、義父が死ぬシーンで真っ向から否定されてる。撃たれて打ち返したけどそんな銃撃ったことない人が撃ってもちゃんと当たらんし、より激昂されるっていう。
手にすれば一瞬で人の命を奪う事が出来るという銃の魔力が、人を大胆な行動に突き動かせるし、自分は絶対的な力があると過信させる。ほんとに日本は銃が持てない国でよかった〜
あとはやっぱり、フランシス・マクドーマンドが可愛すぎる!その旦那さんもボーっとしてるけど、ちゃんと食料を提供してくれるの最高!
町山智浩さんの名講義付きで超お得‼️
2ヶ月ほど前に見た『悪なき殺人』のレビューでこの『ファーゴ』にほんの一瞬触れましたが、午前10時の映画祭のおかげで、劇場で見ることができました。ありがたいことです。
しかも、町山智浩さん(アメリカに住み、肌感覚でアメリカの情報を織り込んでくれる素晴らしい映画オタク‼️)の解説付きなので、ちょっとした大学の講義を聴講した気分。
超お得な1,500円‼️
フイルムノワールという言葉の成り立ちも、へーそうだったのか、ととても勉強になりました。
クライム系、男女の色恋、陰影効果で人物を受かび上がらせる、画面全体が暗い、それを見たフランスの人が黒い映画=フイルムノワール。
私の記憶力は、下手なうえに汚ないので判読不能な、自分でも読めないノートみたいなものなので、本当にそう言ってたのか自信はありません。
でも、これだけは読み取れました。
謎?の日系人ヤナギタの意味とは?
マクドーマンドは名探偵❗️
表情をよく観察すること。(速記なのでノートにはカタカナでヒョージョー、カンサツと書いてあるイメージです)
これだけならネタバレにはならないと思うので、ご参考までに。
※実話となる事件は、なかなか見つからなかったとのことですが、実は時間も場所も別々の3つの事件をミックスしたそうです。
間伸びしたyeahー
事件の凄惨さ、動機の馬鹿さ加減、雪が凍ったような道を走る車、景色、色々なものを観せてくれる。最後に幸せなカップルがもうすぐ生まれる赤ちゃんのことを考えている。
誘拐させる奥さんとの関係ってどうなのか?とか、あんな仕事をあんなお金でしてしまうのか? なぜあんなに殺しちゃう? とかはよくわからなかった。
午前10時の映画祭 前後に解説 町山智浩氏
マージが良かった
午前十時の映画祭11にて鑑賞。
1987年、ミネソタ州ミネアポリスで自動車販売店の営業担当をしているジェリーは、多額の借金を抱えていた。苦境を脱するために妻ジーンの狂言誘拐を企み、販売店の社長の義父から8万ドルの身代金を奪う計画を立てた。ジェリーは自社のメカニックであるシェプから紹介された、カールとゲアという二人のチンピラとノースダコタ州のファーゴで打ち合わせをし、身代金を山分けすることとして話をまとめ、さらに販売店から持ち出した車を報酬の一部として渡した。
二人はジーンを誘拐したが、ナンバープレートをつけ忘れていたため、パトロール中の警官に職務質問され、その際、ゲアが警官を射殺した。偶然に走行中の目撃者二人も追いかけて殺害した。
次の朝、ブレーナード警察署の署長であるマージが殺人事件の捜査に乗り出した。さてどうなる、という話。
誘拐事件が起きた時に警察に通報しようとする義父と、通報されてはまずいジェリーの会話が面白かった。
8万ドルが100万ドルになった悲劇も有るが、ま、ジェリーのバカぶりを楽しむ作品かな。面白かった。
キャストではマージ役のフランシス・マクドーマンドが良かった。
計画性のなさが思わぬ悲劇を招く
アメリカの田舎町で起こった実話を基に描いたクライムサスペンス。はじめは身代金を目的とした偽装誘拐が思わぬ事件に発展。計画性の無さが思わぬ悲劇を招く典型的な事例でしょうか。
(午前十時の映画祭にて鑑賞)
2022-26
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