「美しくも儚い夢物語」愛のコリーダ shantiさんの映画レビュー(感想・評価)
美しくも儚い夢物語
美術と照明と衣装が生み出す世界が美しい。俳優陣の演技もあの状況であれだけ出来るのが素晴らしい。ドアップの撮影が多く、俳優の微妙な表情による演技が秀逸。単なるハードコアポルノに終わらすことなく、男女の愛欲の果て、肉体の内側の最奥、感情の深みに横たわる情念までも大島渚は映し撮る。晩年の大島渚はほとんど映画が撮れずにテレビの御意見番となって、無念の内に鬼籍の人となってしまった。やはり、映画を撮って貰いたかった…残念至極である。
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