白夜(1971)

劇場公開日:

白夜(1971)

解説・あらすじ

フランスの巨匠ロベール・ブレッソンが、1969年製作の「やさしい女」に続き文豪ドストエフスキーの短編を翻案して描いたドラマ。

孤独な画家の青年ジャックは、理想の女性との出会いを妄想しては、その思いをテープレコーダーに吹き込んでいる。ある夜、ジャックはセーヌ河にかかる橋、ポン・ヌフで思いつめた表情の美しい女性マルトと出会う。マルトは恋した相手が1年前にアメリカ留学に発ち、「結婚できる身分になったら1年後に会おう」と言われていたが、1年が経ったその夜に相手は現れなかったのだという。マルトに熱い気持ちを抱いたジャックは、彼女が約束の相手に会えるように尽くすが、相手は現れない。そしてやがて、マルトの心もジャックに惹かれ始める。

舞台は原作の19世紀ペテルブルクから、撮影当時のパリに移されている。日本では1978年に劇場初公開され、2012年に35ミリニュープリント版が公開された。2025年、4Kレストア版でリバイバル公開。

1971年製作/83分/フランス・イタリア合作
原題または英題:Quatre nuits d'un reveur
配給:エタンチェ、ユーロスペース
劇場公開日:2025年3月7日

その他の公開日:1978年2月25日(日本初公開)、2012年10月27日

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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(C)1971 Robert Bresson

映画レビュー

4.0ブレッソンの橋ものがたり

2025年3月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

自分が生まれた頃に作られた見逃していたブレッソン白夜を4Kという復活上映的なイベントで観れた。場内は上映回数の少なさか、かなり混んでいて、時折いびきも聞こえもするが、角川有楽町のスクリーンサイズが好き。

そして映画はびっくりするほど若く、鮮烈。
これはブレッソンのポンヌフの恋人たちというか、ブレッソンの橋物語。パリと橋(と川)。諦めるのか待つのか、待つのか諦めるのかという女と、そんな女に吸い寄せられる男。いづれも若者。2組のミュージシャンがいい按配にカットアウトをする。音楽はうっとりだが、切り込み方は唐突に。それがゆっくり川上から川下に流れ去る。もうそれだけ。更に謎のラジカセ録音機能。愛を記録し、吐き出し、なるほどとは思いつつ、バスの中で徐に再生するのは衝撃的面白さ。向かいで見つめ合う主婦たちと恋にまいっちまった青年との視線の交錯。たけし映画でもこんなのはない。

川面に反射する光はフィルムの優位性を物語る。これはスクリーンで観ないとな、の1本だった。ラストシークエンスが青春そのもの。

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ONI

5.0パリの街に音楽が流れていた

2017年4月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館
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abraxas

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