昼下りの情事のレビュー・感想・評価
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大好きです。完成度高し。
大好きな映画です。嫉妬でいらいらするフラナガンがツボです。アンクレットのエピソードとか素晴らしいですよね。父親にも感情移入しちゃうし(「娘です」のシーンも泣ける)、とにかく脚本の完成度が素晴らしい。オードリーの映画の中でも一番好きかも。
ところで邦題の話。清純派オードリーのラブコメになぜ「情事」なんて淫らな邦題をつけるんだー!という怒りの声もありますが(淀川長治さんもこのことを怒っていたとか。ほんとか?)、主人公アリアーヌが「(夜はほかの男で忙しいから)私は午後の女よ」なんつってフラナガンを挑発するんだからしょうがないんですよ。うぶな少女がプレイガールぶって文字通りの「男をとっかえひっかえしての情事(「恋愛」よりもう少し淫靡なニュアンス)」をほのめかして、好色な中年のフラナガンをやきもきさせる、という話です。膝にえくぼがあるとか脚に傷があるだとか、金属プレートが入ってるだとか、(虚構の)元カレたちの*肉体的な特徴*をせっせと描写して肉体関係を暗示するわけです。だから「昼下りの情事」はぴったりの邦題だと私は思いますよ!! というか原題も一義的にはそういう意図だと思います。(Loveはいろんな意味にとれるから原題にはタブルミーニング的なところもあるわけなんですが、翻訳の限界ですね)
#この映画はヨーロッパでは原作小説の書名「Aliane」(または現地語における同じ名)を題名にしてるんですね。ちょっとつまらないかも。
ヘップバーンの最高傑作
「ローマの休日」と並んでオードリー・ヘップバーンの魅力が満載です。一般的には「ローマの休日」のほうが人気があると思いますが、個人的には彼女の出演作の中では、こちらも同じくらい好きな映画です。
特に気に入っているのが最後の駅での別れのシーンです。私立探偵の彼女の父親の忠告どおり、プレイボーイのフラナガンは彼女と別れることにする。彼女はニースへ行ってしまうフラナガンを見送りに行く。彼女にとってはとても悲しい場面であるが平静を装おうとして、別に付き合っている男がいっぱいいるので大丈夫という精一杯の嘘を言うが、彼は嘘であるのが分かっている。列車が動き出しても一緒に走りながら嘘を言い続ける彼女を次第に愛おしくなっていく。だんだん彼も彼女を離したくない気持ちになっていく様子は観ている我々にとっても痛いほどわかる。彼の感情が最高潮に達した時、(ここで彼女を離したら、列車のスピードで離れ離れになってしまうという瀬戸際で)彼女を列車に乗せてしまうという演出は最高である(さすがビリーワイルダー監督と思わせる)。その様子を彼女の父親は微笑んで見ていて、許しているような感じで、結局二人は結婚するということがニュース報道でわかるという完璧なエンディングだ。
この時、実年齢はゲーリー・クーパーは50代半ば頃、オードリー・ヘップバーンは20代後半で、19歳位の学生の役。現実的には結婚はやや無理があるが、観ている分には不自然さは感じなかった。
あと、主題曲の魅惑のワルツ(Fascination)も最高です。
オードリーがかわいい
古い映画はその当時の価値観で作られているからどうしても今見るといかがなものか、というセリフがあるけど、要はこれは少女漫画の実写版。金持ちの男性に見い出されたうら若き女の子の背伸びしたストーリー。ちょいとばかり年齢差がありすぎるのは男性の願望かな。オードリーは女性に人気のある女優さんだから男性が見たらイマイチなのかも。細身でふっくらとしたドレスもかわいいし、細身のドレスもいい。ペタンコの靴がまたかわいい。
映画を見てて、なぜか手塚漫画を思い出した。手塚漫画のレギュラーメンバーが繰り返し出てくる感じ。繰り返しのメンツが出てくる手法でそのメンツがでてくるだけでなんか可笑しい。あまり深く考えないで見る映画だと思う。
よかった
女子高生とおじさんのラブコメで、ほぼ興味がない上に、おじさんのがっつきぶりが気持ち悪いのだけど、構成がよくて見ていて退屈しない。女たらしのおじさんと最終的にオードリーと結婚してその後は浮気もせずに幸せに暮らしましたとさ、という結末だったのだけど、全く信用できない。
「昼下がりの“情事”」とは考えてみれば当時としては凄い邦題では?
何と言ってもラストシーンのヘップバーンのいじらしさ。そら、どんな男でもほっとけないわ。ゲーリー・クーパーはどうしてもプレイボーイには見えない。ヘップバーンの相手としては年取りすぎてるし。でも、その代わりシュバリエの“粋さ”が補っている。
フラガナンに制裁はないのか!
パパが健気なのと、やっぱあの歳の女の子ってああいう男に弱いのかなという印象。
クラガナンというクソ親父がなぜ幸せになるのか不思議。どんな形でもいいから制裁は受けて欲しかった。アリアーヌ的にはハッピーエンドなんだろうけど。汽車のシーンたまらんかった。
ビリーワイルダー節が効いてて良かったけど、やっぱモテない男を描いてほしかった。
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