劇場公開日 1986年3月8日

「レッドフォード、永遠に」愛と哀しみの果て なかじwithみゆさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 レッドフォード、永遠に

2025年9月17日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

ロバート・レッドフォードのなまえをニュースで見るたび、
もしかしたら、
と怯えることが多くなった。
レッドフォードは高齢だし、仕方がない。
いよいよ、そのニュースを見なければならなくなった。 仕方ないが、悲しくて、眠れなかった。
レッドフォードの作品は監督作も傑作が多く、追悼で観ようと思う。
まず「愛と哀しみの果て」を。
レッドフォードの恋愛映画では、最高だと疑わない。

シドニー・ポラック監督はアイザック・ディネーセン原作をドラマティックに描きたかったのだろう。
ロバート・レッドフォードをキャスティングした時点で、恋愛部分に情感が増すことは想定内である。
(『追憶』でもポラックのオファーを断るレッドフォードに頼み込んで主演してもらったエピソードがあったが、
本作も女性の自律と自我に添えない男性との恋愛作品でもある。)

劇場公開時、メリル・ストリープは主演作が常に注目されていて、私も『マンハッタン』『クレイマー、クレイマー』『ソフィーの選択』『恋におちて』と彼女の演技がダイスキで、
本作も(自然だが、いかにも演技してまっせ!)という感じがプンプン鼻に付くところの、ストリープ節に酔わされた。
そんなメリル・ストリープにロバート・レッドフォード。
そう、私はシドニー・ポラックのメロドラマにまんまと引っ掛かったのだ。
(そういえば『追憶』もダイスキである。)

劇場で観た時も放心状態になった。
あれからレーザーディスクやDVDにブルーレイと購入して観ているが、今でもシドニー・ポラックにまんまと引っ掛かったままである。

レッドフォードが綺麗で。
とことん綺麗で。
もしかするとレッドフォードが監督した『リバー・ランズ・スルー・イット』のブラッド・ピットは、この作品のレッドフォードをイメージしているのではないか、と思えるほど似ていた。

エピローグとジョン・バリーの音楽。
私はいつまでも本作の感動に酔ったままである。

なかじwithみゆ