劇場公開日:2020年10月30日
解説
「ラルジャン」「スリ」「ジャンヌ・ダルク裁判」などで知られる名匠ロベール・ブレッソン監督が1966年に手がけた長編7作目。文豪ドストエフスキーによる「白痴」の挿話から着想を得て、一匹のロバとひとりの少女の数奇な運命を描き出した。ピレネーの小さな村に住む幼い少女マリーは、生まれたばかりのロバにバルタザールと名付けてかわいがっていた。10年後、バルタザールは鍛冶屋の苦役に使われていたが、その苦しさに耐えかねて逃げ出し、マリーのもとへと向かう。成長したマリーは再会を喜び、バルタザールを連れて歩くが、彼女に思いを寄せるジェラールは嫉妬し、バルタザールを痛めつける。物言わぬロバの視点を通して人間の愚かさや醜さを淡々と描き、ベネチア国際映画祭で審査委員特別賞を受賞するなど傑作として知られる。主演は、後に「中国女」をはじめゴダール作品に多く出演することになるアンヌ・ビアゼムスキーで、彼女の映画初出演作。日本では70年に劇場初公開され、95年にもフランス映画社配給で公開された。2020年10月には、4Kリストア・デジタルリマスター版でリバイバル公開。
1966年製作/96分/G/フランス・スウェーデン合作
原題または英題:Au Hasard Balthazar
配給:コピアポア・フィルム、lesfugitives
劇場公開日:2020年10月30日
その他の公開日:1970年5月(日本初公開)、1995年6月
原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。
スタッフ・キャスト
- 監督
- ロベール・ブレッソン
- 製作
- マグ・ボダール
- 脚本
- ロベール・ブレッソン
- 撮影
- ギスラン・クロケ
- 美術
- ピエール・シャルボニエ
- 編集
- レイモン・ラミ
- 音楽
- シューベルト
- ジャン・ウィエネル