ハメットのレビュー・感想・評価
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1926年、スーとの結婚直前だった。が、口癖のハメット。60~7...
1926年、スーとの結婚直前だった。が、口癖のハメット。60~70年代のハードボイルド映画と雰囲気は似ている。他のヴェンダース作品と比べると、他人の物真似のようにしか見えずにがっかりしてしまうかもしれない。まだ大きな賞を取ってない時代なので、思考錯誤を繰り返していたのかもしれない。
「クリスタル・リンとウルフマン」というポルノ映画(ブルーフィルムと言ってた)が原因で様々な事件が起こったわけだが、予想通りストーリーは面白くなかった。警官と悪党と金持ちだけが社会にいたら怖いなぁ。
なるほどなるほど
なるほど、なるほど・・・
どうしてあの有名な評論家が「失敗作」としたか、確かに分かる感じがしましたです。失敗作にもならない作品が溢れてる中で、ちゃんと失敗してるっていう意図で言及されていたと思いますが、その感じ、なんだか分かりますよ、これ。
やりたいことは分かるよー、そうだよね、その感じだよね、だけど、なんだかうまくいかないね、おかしいな、どうしてだろ、感覚は分かってるんだよね、明確な絵も見えてるんだよね、でも、なんか、あれ、どうして・・・ って感じです。
でも、これ私、やっぱり好きですよ。捨てておけない感覚があります。いつかまた観直したくなる予感があります。ずっとどこかで心に残り続ける作品な気がします。そう、これ、この感覚が味わいたくて映画を観てるんだって気がします。
偉大な失敗作
この映画、若干のトラウマである。
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本作は錚々たるスタッフによって作られた。
製作総指揮:コッポラ!!!!
監督:当時気鋭のヴィム・ヴェンダース
音楽:「007シリーズ」「真夜中のカーボーイ」など名作多数のジョン・バリー!!!
撮影:「タワーリング・インフェルノ」「飛べ!フェニックス」など名作多数のジョゼフ・バイロック!!!
原作:「刑事コロンボ」などの脚本家、名無しのオプシリーズも素敵なジョー・ゴアズ!!!
脚本:ハードボイルドファンなら誰でも知っている「女刑事の死」ロス・トーマス!!!
なんという最強の布陣。
加えて主演もフレデリック・フォレストで、こりゃー傑作に違いないと思わせるんだが…。
蓋を開けてみたら、何というか、とてもしょっぱい仕上がりに…。
理由はいろいろあるのだが何といっても
14歳の稀代の悪女という設定の女優さんが、どう若く見積もっても38歳くらいに見えてしまうこと。
そこで、多くの観客がズコーンとひっくり返ることになる。
他にもいろいろあって、
こんなに優秀なスタッフ揃えたにもかかわらず、どーしてこうなった?っていう仕上がりに、無常観すら感じてしまう。
ハードボイルドというジャンルは本当に難しい。ちょっとバランスが狂っただけで、いとも簡単に駄作になってしまう。
そして、このジャンルが大好きな私にとっては
「ハードボイルドは、決して期待値を上げて観ない」
という教訓を教えてくれた映画なのであった…。
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こういう失敗作、無駄だとお思いだろうが、決してそんなことはない。
このジョー・ゴアズ原作の「ハメット」は後世に多大なる影響を与えた。
ジェームス・エルロイのL.A.四部作などには、ジョー・ゴアズの足跡がしっかりと見えるのである。
そして、あの名作「L.A.コンフィデンシャル」が生まれた。
「ハメット」は決して無駄になっていない。(と思う)
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最後に、この際だから言っておくが、
ヴィム・ヴェンダースには
ミステリの名作「アメリカの友人」をつまらない映画にしてしまったという過去(原作者のハイスミスが激怒)もある。
ヴェンダースは天使とかピナ・バウシュとか、そういうもんだけ撮ってろと言っておきたい。
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