劇場公開日 1951年5月23日

「 戦犯として死刑判決を受け、人違いだとわかったもの、てんかん性痴呆...」白痴(1951) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0 戦犯として死刑判決を受け、人違いだとわかったもの、てんかん性痴呆...

2018年11月12日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 戦犯として死刑判決を受け、人違いだとわかったもの、てんかん性痴呆と診断される青年亀田(森)。囲われ者である那須妙子(原)を奪い合うかのような展開の第一部。そこまで魅力ある女なのか?!と疑問に思えど、妾という立場ながら気高い女性。ここでは大野綾子(久我美子)が振られたような扱い。

 第二部に入り、妙子が「結婚しちゃいなさい」と綾子に手紙を送る。結局は2人の女性の心を掴んでしまった亀田。純粋無垢であるために悩みも人一倍。そこへ妙子を諦めきれない赤間(三船)が割り込んでくる展開。

 なんともおぞましいラストの赤間宅。選びきれなかったため綾子との縁談も破棄。そして赤間が妙子をナイフで殺してしまう・・・とは言え、殺人シーンなぞはなく、台詞によって観客に想像させる手法だ。ここではやくざ者の赤間も白痴になったとしか思えない。一人占めするには亀田を誘ったことが腑に落ちないからだ・・・ロウソクの光で語り明かす赤間と亀田。森雅之がキリストのように見える瞬間でもあった。

kossy
マサシさんのコメント
2023年11月26日

そうですそうです。そこが
ドストエフスキーですね。

マサシ