「終始猥談の艶笑喜劇」寝ずの番 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
終始猥談の艶笑喜劇
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六代目笑福亭松鶴師匠がモデルの上方落語一門の通夜話を綴った終始猥談の艶笑喜劇。
破天荒な奇才中島らも原作だからハチャメチャ振りは察しがつこう。
日本映画の開祖マキノ監督を名乗った津川さんが監督、兄さんの長門さんが上方落語界の重鎮・笑満亭橋鶴を演じるほか実に豪華な出演陣はご両人の芸歴、人望の広さを伺わせます。
縄文土偶に女性器が彫られていたり、地方の祭りなどでも男根が祭られていたり五穀豊穣と子孫繁栄にかけてあっけらかんとした性の文化が日本人の根っこにあることは認めざるをえませんが、こうまで露骨に猥談や艶笑都都逸三昧を浴びせられるとは、圧倒されっぱなしでした。
女性陣には酷な映画かと思えば木村佳乃さんはじめノリノリでした。見栄とやせ我慢の江戸の庶民文化に比べ本音全開の上方衆のエネルギー感の凄いこと、お通夜の話なのに溢れる生命感はなんということでしょう。万人受けは無理でしょうが遊び人の親父や旦那衆にはバカ受けと思われます。
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