ニュー・シネマ・パラダイスのレビュー・感想・評価
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映画は娯楽じゃない、芸術だ
久しぶりに涙が止まらなかった。ああ映画っていいなあ、純粋にそう思えるような作品だった。
映画はいい、けど映画というものは所詮娯楽、そう考える人も多いだろう。確かにそうかもしれない、特に今は劇場に行ってもトリッキーなジャンルの映画は放映されてないし、逆に選択肢が多い動画配信サービスで好みの作品をいつでも見れるのでわざわざ変なものは見ないだろう。
しかしこの映画が舞台となった主人公の幼少期の時代は当然ネットも何も無い、レンタルビデオ店も無い時代だ。そんな時代の田舎の楽しみは映画だけだろう、それは金持ちや貧乏人、知識人や字が読めない者も関係なく楽しめるからだ。
映画が唯一の娯楽だった時代、映画は自由だった、ジャンルが広かったのだ。短絡的なアクションや訳の分からない芸術作品、ただのエロもの、これらにどっぷり漬かり大人は熱くなり、子供は夢を見たり、社会の汚い部分を学んだ。
恐らく今を生きる若者よりも映画というものが人生において占める位置が大きかったに違いない。これら喜怒哀楽が豊かだった時代の映画を娯楽という一分野で簡単に片付けられるはずがない、そう感情を映像化した究極の芸術作品である。
この映画はそんな時代の映画を愛し、懐かしむ人々に見てほしい作品だ。
仮にそんな時代の映画を知らない人にはただ映画が好きで好きで仕方ない、そんな純粋な子供心を疑似体験でき、楽しむことができるだろう。
郷愁と初恋と恩人への想い…
20年ぶりに鑑賞!
泣かせる名セリフ 『俺を忘れろ』、 イタリアの寅さん
青年が、師匠と分かれる場面。 師匠が青年に言う。『俺を忘れろ。お前とは会わない。』 青年は、師匠の深い愛情を即座に理解し、静かに一言『グラッツエ』(ありがとう)
『男はつらいよ』 寅さん的な、温かさ。いい涙が出ました。
人生最高の映画! 何度も泣いた!
郷愁と共に謳い上げる人世讃歌。間違いなく名作です。
ほぼ全ての映画館が再オープンした今、名作のリバイバル上映で久しぶりに観てあらためて感動した。
1989年のイタリア映画の名作。当時映画館で確か続けて2回観て、映画雑誌スクリーンに感想を送ったほど感動した記憶が。
その後ビデオでも何度か観て、ご無沙汰してました。
やっぱり大画面はいいですね〜
古き良き映写機の時代。舞台はシチリア島。
映写技師アルフレッドに弟子入りしたいたずらっ子トトの物語。
2人は親子のような関係を結ぶも、時の流れとともに街も変わり、戦争もあり、人も変わり、恋に敗れ、若き青年の旅立ちの時がやってくる。
「故郷を振り返るな。手紙も送るな。おまえはローマで大きくなれ。羽ばたけ」と突き放して送り出すアルフレッド。
何度も観たはずなのに、動き出す列車から見るアルフレッドの背中がどんどん小さくなり、涙で霞む。
昔よりも、映画の中身をより味わえている自分がいました。軽い驚きでした。
それだけ私も経験や年を重ねたということ。
この映画でも、そう。
ローマで出世して30年ぶりに帰郷したトトと同じ目線で眺める故郷の町、懐かしい人々。
すっかり古びた廃墟の映画館。
時の流れには誰も抗えない。
必ず年老いて、死んでいく。
短い一生の中で、精一杯生きること。
愛をみつけること。
『自分のすることを愛せ』と
遺言のようなアルフレッドの言葉と共に、
トトに遺した形見のフィルムの映像は、涙なしでは観られません。
どんな思いでこのフィルムを繋いだのか…
シチリアの、名もなき映写技師の人生は平凡ですが、トトの人生にどれほどの影響を与えたことか。
人とは、小さくも大きなものですね。
映画愛と人生愛が溢れている、素晴らしい映画。
音楽も大好きです。心にジーンと染み入ります。
映画がもっともっと愛しくなる
映画を見る時間は
その時を共有する人たちの宝物
なのだと感じた。
人生はお前が見た映画とは違う
もっと困難なものだ
いけ
もうお前とは話さない
お前の噂が聞きたい
自分のすることを愛せ
子供の頃試写室を愛したように
この村にあるのはまぼろしだけ
この言葉のとおり、30年帰らず、
小さい頃から情熱を注いできた
映画で成功をおさめる
そして30年ぶりに戻った故郷
そこは知らない街のよう
みんな知らない人のように思えた
全て変わってしまったような
でもふと周りに目をやれば、なにも変わらないもの、ひとたちがいた
大切な友人からの形見は
切り捨てていた部分のつなぎあわせ
凝縮された、人間の1番愛しいシーン
情熱を注いだ映画と自分の人生
実らなかった女性との関係
それとは引き換えに得た、成功
全ての想いが、このフォルムを見ながら押し寄せてきたのだろう
素晴らしいラストシーンだった
映画というものがもっともっと愛しく感じられるような作品だった
完全版はエレナとの再会もあるらしい
上映メモは捨てるなという前半の言葉が、後々の大事な場面にいきてきていたんだな
コロナ禍の特別上映にホッコリ
今とは、比べられない
30年前の映画を今観て思う事は、内容がとてもシンプルでわかりやすくて良かった。
主人公のトトが映画技師のアルフレドとの二人の友情が描かれています。
映写を手で回したり、映画の中では、人が溢れんばかりに集まったりと今では考えらないような事が沢山ありました。
映画を心から楽しみしている人達が沢山いて愛している。そのうちの一人に主人公がいました。
主人公が映画をとても愛してるからこそ、
アルフレドは厳しい言葉で突き放したのだと分かりました。
過去を思ってばかりでは、前に進めない。
誰かを愛してもらうためにまずは、自分から愛しなさい。
最後のシーンがそんなメッセージを強く裏づけるような事かなと思いました。
映画観で観たかったなー
タイトルなし(ネタバレ)
最後のアルフレードのトトへの贈り物。それはアルフレードの宝物、キスシーンの集まりだった。僕にはこんなメッセージが思い浮かんだ。
「トト。よく故郷に帰らず頑張った。成長したな。」
名作といわれるが、今の自分にはあまり刺さらなかった。
大人として成熟したらもう一度みたい。
(追記)
他の人のレビューを見てハッとした。この映画は映画の良さを伝えているのだった。
タイトルなし(ネタバレ)
小さい頃から映画が好きだった主人公の物語。
映画を教えてくれた人生の恩師と言ってもいい人との思い出や失恋した思い出など、ほっこりする映画でした。
やっぱり自分も映画が好きなんだなーと。
映画は夢でしかない 、ならば夢のまま
訳がわからないほど泣いた 。
ラジオやテレビが発展し 、映画館の客足が減るばかり
「もう映画は夢でしかない」
その言葉が脳裏に刺さる 。
映画館というものが 、その村にとって唯一の娯楽であり夢でもあった 。
その時間を楽しむために人々は何時間も並び 、劇場にぎっしりと埋まるほどの観客が1つの夢を同時に見る 。
なんて素敵なことだろうと感じた 。
今や1人でも手元のデバイスで楽しめてしまう 。
映画館にいても外部との連絡が絶たれるのが怖いのか映画に集中できない人もいる 。
どんなにクリアな映像や音声 、リアルな怪物が襲ってきたとしてもこのニューシネマパラダイスと同じような夢は見れないであろうと思った 。
映画は夢でしかないのかもしれない 、ならば夢のままでいい 。
いつまでもアルフレードやトトが繋いできた夢を見ていたい 。
永遠に残る名作
映画好きには必須
タイトルなし(ネタバレ)
自分の生まれた年の作品とは思えない今の時代にも感じることの出来る寂しさや暖かさを感じる映画だった。小さい頃に魅入った映画館から始まり、街とともに少年時代を過ごしたトト。そういったなか、彼女の存在や兵役によって離れることで、時代から置いていかれている自分の街の状態に気がつかされ、アルフレッドはそこに劣等感に似た感情を持ち、それがトトにとって足枷になることも知っていた。だからこその「帰ってくるな、連絡もよこすな」。自分が田舎に帰った際の寂しさ、懐かしさと同じものを感じ、最後のキスシーンばかりを集めたフィルムはある種の走馬灯のように駆け抜け、寂しさと懐かしさを入り乱れさせ、美しい思い出へと変えてくれる。一つの映画のように変えていくように。
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