「何度見たことか」ニュー・シネマ・パラダイス 豊島区のはずれさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0 何度見たことか

2025年12月24日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

癒される

いつも居眠りに来ているおじさんが、「絆」だけはセリフをそらんじていましたが、私もこの映画については、主要シーンのセリフが頭に入っているぐらい見ています。
この映画では、トトとアルフレードのメインストーリー以外に、映画館の観客にそれぞれのストーリーがあるのがおもしろいです。上記のおじさんも、映画館で寝ているのを悪ガキたちに妨害されるだけじゃなく、アルフレードと一緒に小学校の卒業試験を受けに来ていたり、アルフレードの葬列にいて、トトに素通りされてちょっと残念そうにしていたり。卒業試験に来ていた別のヒゲの男性は、怪奇映画を見ている中、他の観客がスクリーンから目を背けている時、2階席の方を見つめ、2階席には女性がそれに応じるように視線を向けていて、その次にはこの2人が並んで映画を見ていて、その次には赤ん坊を連れて映画を見ていて、最後の葬列にもカップルできていました。2階席でツバを吐く男性、銃撃される地元のマフィア(銃撃時に座っていた席にグラジオラスが供えてあるのがおもしろいです)、共産党支持の父親と一緒にドイツに行ってしまうトトの同級生とか、「俺の広場だ」という男性等々。当時の社会情勢も垣間見えます。トトのお父さんと、「ひまわり」のアントニオは戦地で一緒だったのかなと思ったり。
完全版では、トトが成長する過程でのいろいろな物語(トトが「大人になる」シーンとか)や、トトとエレナが会えなくなったことの答え合わせが出てきます。その部分が余計だと言う人もいますけど、私は別の映画だと思っています。通常版でもエンドロールに中年になったエレナ(ブリジット・フォッセー)が出てきますけどね。
映画の前半、「キスシーンは一生見られない」と観客がぼやきますが、私としては公開当初にあった、映写口のライオンが吠えた後、スクリーンにMGMのライオンが映り、前列の子どもたちがそれをマネて吠えるというシーンが、いつの間にかカットされてしまっているのが残念です。もうあのシーンは見られないのでしょうかね?(我が家のレーザーディスクは、これがあるバージョンですし、日曜洋画劇場でやった久米明さん吹き替え版は、このバージョンだったと思います)
キスシーンをカットしていたのは、教会が映画館を運営していた時の話。その映画館は火事になってしまったのに、あのキスシーンのフィルムは、どこにあったのか? なんていう野暮なことを言うのはやめておきます。
今後も機会があれば、また見返す映画ですね。

豊島区のはずれ
トミーさんのコメント
2025年12月24日

学校のシーン、今だとアウトかもしれないトコが面白いですね。オウムの様に呆然と前を見てるだけの大人、九九を暗唱させられてる時顔を伏せてる児童、指勘定、耳を引っ張る教育的指導、シレンチョ!一発で覚えますね。

トミー
PR U-NEXTで本編を観る