「仕事に就くとは?を考えさせられる」ニュー・シネマ・パラダイス tigerdrverさんの映画レビュー(感想・評価)
仕事に就くとは?を考えさせられる
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アルフレードはトトの将来を考え、一環して、映写技師/この街から離れるように伝える。そして理解を示して送り出す母親。
自分の母親に「お前は東京の大学に行きなさい」と言われたことを思い出し、涙が出た。
果たして。
トト(サルバトーレ)は確かに仕事に成功して良い暮らしは出来ていそうだが、完全に疲れ切っている感じで、パートナーはとっかえひっかえ?故郷にも帰っていなかった。幸せなのか?。そんななか、アルフレードが語っていたことが脳裏に浮かんだ。「この街に映写技師が居なくてやむを得ずこの仕事をやっている。孤独だし、しょうがなく同じ映画を100回も観ている状況。でも、お客さんが喜んでくれるのを見ると自分のことのように嬉しい」と。そんなアルフレードの仕事にトトは憧れていたはず・・・。
一方。
母親は、あれほど厳しく接していた息子がいつか帰ってきたときにと、息子の部屋を綺麗に保管し、思い出のグッズを集めて待っていた。でも、「この街はお前の居る場所じゃない、ただの亡霊だ」、と息子を送り返す・・・。
都会と田舎と仕事と暮らしと。自分にも重ねていろいろと考えさせられた作品。最後の形見については、以前鑑賞したときは気付かなかったけど、アルフレードが「それはトトにあげるけど、俺が保管しておく」と言った約束を守って大切に保管し続けていたものだったんですね。
故郷は変わり果てたけど、やっぱり思い出だけは大切に心に残り続ける。
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