劇場公開日 1989年12月16日

「郷愁と創作論と人生について」ニュー・シネマ・パラダイス コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5郷愁と創作論と人生について

2021年10月7日
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鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

この作品が高い評価を受けているのが冒頭からよく分かりました。舞台は地中海イタリア🇮🇹のシチリア島と言う青く乾燥した気候と白い大きな雲、夜は白熱灯の淡い光そして突然のスコールで空気感が伝わってきました。内容は中年の映画作家の思い出話と現実の対比の喪失感。満たされないからこそ生まれる創作物とフィクションと現実は別物であるという対比素晴らしいかったです。時代を遡る価値観の違いには映画内映画🎞を観て楽しかったです。完全版では更に作家性とはどう言う事かについて詳しく後日談義として描かれてますし。一番印象に残ったのは、アルフレッドのトトの恋愛に対するアドバイスで100日間ポーチで待つ男性の話しで最後に何故居なくなってしまったか?分かったら教えてくれ!と言うところが、今際の際、最後までトトには死んだ事は教えるな!に係り非常に胸が詰まりました。本当は、アルフレッドもこの島を出たかったのかも知れません。感動とはこの様な出来なかった自分自身への罪のカタルシスかもしれないなと感じました。賛否両論ありますが、是非見て損はない作品だと思いました。

コバヤシマル
きりんさんのコメント
2023年8月9日

コバヤシマルさん
こんにちはー
「アパートの鍵貸します」へのいいネ!ありがとうございました。

たくさんご覧ですね、ニュー・シネマ・パラダイスは、完全版のほうにレビューしました。どちらもとても良かったですよね。

きりん