ナチュラルのレビュー・感想・評価
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野球がしたい。
幼い頃から父の影響で野球大好き野球少年、
ロイ•ホッブズ。
頭角を表し始めた頃、
列車で乗り合わせた女性に気を緩ませホテルの
部屋に忍び込まれ銃撃されてしまう。
野球人生が閉ざされたか。
1930年代、16年程経ち
ロイ•ホッブズがナイツ球団に売り込みに来る。
半信半疑の監督たちだったが、
機会があり打席に立つと、
ボールの革が破れる打球となる。
一躍スポットが当たる。
手作りバットを使用していたので、
ヤッカミもあり長さ重さを調べられるが、
基準を満たしていた。
それから、打つ打つの快進撃。一躍有名人。
だが、監督の姪に心惹かれ溺れていくと、
打てなくなってしまう。
長いスランプ。チームも低迷を極める。
そんなある日、打席に立つと、客席に
白いドレスの美人が。
ホームラン。時計台のガラスを割る。
また復活して来てチームの成績も上昇。
以前に付き合った監督の姪のパーティーで、
倒れてしまい緊急入院。なぜか産婦人科病棟。
昔の銃撃の傷が原因で、体内にあった弾も
やっと取り出された。
試合に出ると胃が破裂して死ぬぞ、
と医者の言葉。
また、あの姪の愛人や判事から、
試合に出るな、とか、あまり打つな、とか、
脅され金も渡される。
自身の体調に不安を抱くロイ。
だが、決意して金を返し出場を明言する。
パイレーツとの試合は、先取点を取られ
追う形に。
何回もチャンスがありつつ実を結ばず、
迎えた9回裏。
ロイのところに白ドレスの美人からの
メッセージ。
多分、息子が見ているから、だろう。
打った❗️大きな当たり。
ライトスタンドのライトが粉々になり、
光が散らばり綺麗だったが。
見事勝利🏆ワールドシリーズへ❣️
心配したが、
美人の息子とのキャッチボールシーンもあり
元気そう。
野球には賭け事がついてまわることが
よくわかり、自分のチームどころか
自分にも賭けることができ、
違法とかそんなもの
何も咎められない時代だったようだ。
銃撃やら毒やら、不幸続きのスラッガー
恋人には入団テストと言ってたけど、スラッガーに対して草野球で勝負してただけ。球場に行く前のホテルでいきなり女に撃たれてしまう。
16年後、35歳になったロイは投手ではなく打者として弱小チームのニューヨークナイツに入団する。チャンスをもらい代打で登場し、いきなりボールを割るほどのパワーで逆転打。子供の頃、雷が落ちたことのある庭の木で作ってもらったバットでだ。“ワンダーボーイ”と稲妻の模様が入ったオリジナルバット。代打の時も稲妻があったし、なかなか印象的なシーン。やがてチームメイトのバンプが試合中死んでレギュラーの座を勝ち取る。マスコミも周囲の人間も彼の経歴が気になりだすが、すべては謎に包まれていた・・・
最初は大活躍だったが、野球賭博に食事を誘われたときに知り合った運のない女メモ(ベイシンガー)と付き合い始めてツキが落ちる。しかし、女神は現れた。故郷に残してきたかつての恋人アイリス(グロース)だ。スタンドに彼女を見つけた途端、スコアボードの時計を破壊する特大ホームランを放ったのだ。チームはまたもや大躍進。中でも4打席連続ホームランが凄い!
優勝間近の試合前のパーティ。メモに毒(?)を飲まされ緊急入院となったロイ。その間チームは試合を落としてプレーオフで決着つけなければならなくなった。賭博師と優勝すると都合が悪いオーナー判事から裏取引を持ちかけられるロイ。それでなくても試合に出たら選手生命どころか命が危ないと医者から止められる。どうせこれを最後に引退するんだ・・・・と、無理を承知で出場するのだった。
ラストはわかりきったようなベタな展開で特大の逆転ホームランなのですが、球は照明に当たり花火のように球場を明るく照らす。ストーリーそのものよりも映像に感動してしまうのだ。
我が道
サンテレビ「シネマスタジアム」で鑑賞。
どんな障害が立ちはだかろうと、我が道を突き進むロイ。
天性の才能どころか、もはや奇跡に近いでしょう。
彼の放ったホームランがスタジアムの時計を撃ち抜き、ナイター照明を花火に変えた瞬間、感動がこみ上げました。
※修正(2023/06/08)
失敗は取り返さなければならないけれど。
スポーツ超人もので、苦難を乗り越えて前向きな気持ちは起きるかも知れないが、私の目当てとする話とは違ってはいる。しかし始めたら最後までみてみよう。私の関心の男女問題からすると、
主人公と田舎の恋人の関係はいったいどうなっているのか途中で消えてしまっているようだ。それに撃った怪しい女性とも、興味があってつられたのか。だがまさか撃ってくるとは思いはしないだろうが。ときたま報道に目をむける女性が田舎の女性なのだろうか。そしてさげまん女との肉体関係にはまり成績が落ちてしまうという。どこが良い映画なのか。田舎の女が観ににくるとスランプを脱するかと思ったら、ハニートラップが仕掛けられていたりと、乱れた話になってしまっている。田舎の女性はシングルマザーになっていた。結局は、大金や美女やスキャンダル写真の誘惑や脅しにも負けずに、撃たれた過去があっても拳銃にもひるまず、田舎の女のことも忘れずと、ダメだった男が正義の男として、命がけで重要な試合に臨む。汚い中に巻き込まれても根が純情だった天才ベースボーラーが賭ける試合が始まった。試合に出たら胃が破裂して死ぬかも知れないとさえ言われている試合に。償いや目覚めのような意味を持たせたのだろうか。アメリカの驕り。アメリカの失敗。アメリカの克服。そして離れざるを得なかった田舎の女が応援に来ると、しかも他人との子供を連れて。それを知った主人公。思いをかけていたのに離れてしまっていた女がシングルマザーになっていたとしても、気持ちは。1984年という時代。そういう男女の理由についても新しいものだったのだろうか。何もなければ、息子は生まれてなく、主人公の田舎の女に別の子供が出来ていたかも知れないというのに。主人公は田舎の女と息子のために、死ぬ気で立ち向かう。ベースボールに対する農場、農業という対比も入れているようだ。決して模範的な人生でいられず、過ちをおかしてしまったアメリカの象徴として主人公が掲げられたのだろうか。チームのボールボーイをする少年との友情も、示唆しているものがありそうだ。アメリカの最後は模範的で勝利にうなづいてしまいそうだが、主人公の腹からは血が出ていた。そしてホームラン。悪だくみをする連中は何も言えなくなってしまい、田舎の女は見守って喜んでいる。そして広大な畑の中で、田舎の女が見ている。主人公と女の息子が楽しそうにキャッチボールをする。わけありな複雑な面をみせながらも、アメリカが回帰したいことを描いたのだろう。誘惑で失敗することもあるが、改める。人生は続く。だが、それ以上に誘惑されることなく順調でも良いではないかという見方は捨てるべきではないだろう。こうした内容になるのはアメリカは複雑になっていったからであろう。そして日本はアメリカを真似している国なのだ。
劇的な場面を派手に演出するだけ
総合:50点
ストーリー: 45
キャスト: 65
演出: 45
ビジュアル: 65
音楽: 60
野球の話というよりも、野球をする一人の才能に溢れるが運がなかった男の半生を美しく描く話。あまり野球について詳しく描かれるわけではない。正直野球への情熱はそれほど伝わってこないし、野球でなくても何でも良かったんじゃないかと思う。
物語は唐突。いきなり女にわけもなく撃たれたかと思うと、次の場面ではいきなり16年もたっていてその間何をしていたかも知らされない。この間のことを描いてくれないと、16年にわたる彼の苦難やそれすら乗り越えまだ野球を続けようとする彼の執念や思いが伝わってこない。女が彼を撃った事件の謎が後で解明されるのかと思えばそれもない。
せっかく野球をとりあげ試合をやっているのに、その試合経過は殆ど描かれない。野球をはじめとしてスポーツならば試合というもの自体が面白いと思うし、多くのスポーツの映画ではそれを大きく取り上げるものだが、それはこの映画では重要ではないのだ。レッドフォードが華麗に打つ瞬間の場面場面だけを捉えて、とにかくその場面を美しく劇的にしようとしすぎているし、試合の流れではなく実際これがこの映画の一番の見所なのだろう。打ったボールが衝撃で割れたりホームランボール直撃で時計が割れたり、またそんな場面ではやたらと音楽が派手に流れたりと、演出も過剰気味。
だがそれは野球を舞台にしていても、結局は劇的な場面さえ描ければそれでいいと考えているように見える。これを美しい・かっこいいと感じる人にはいいが、わざとらしくて興ざめすると感じる人には駄目。私は後者でした。
大きな不幸を乗り越えてきて人は成長するもの。それを省いていきなり完成されたレッドフォードが遅れてきた新人として登場するのは説得力にやや欠ける。
本作に限らず、レッドフォード作品は正義や愛があればその他のことは二の次という傾向があると思う。レッドフォードはいつも汚れのない優しい正義漢すぎる。
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