ナイト・オン・ザ・プラネットのレビュー・感想・評価
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ゆるーいお話五題
言葉は悪いですが、運転手も乗客もヤベェやつばかり出てきます。
深夜タクシーにまつわる5本立てオムニバス。
●LA
ウィノナ・ライダー演じる柄っぱちドライバー。ガサツな役うまし。人生計画を順調に歩んでいるのだと言えてしまうクール女子。10年後、20年後が見てみたい。
ちょいちょい栗原類くんに見えました。
ジーナ・ロランズが当時60代!バリキャリでハイヒールを颯爽と履きこなす。アメリカ人らしい林檎体型もかっこいい。
●NY
乗客はパリピノリのYOYO。いい人。
ようやく捕まえたタクシードライバーは、東ドイツから来たというヘルムート。イライラポイント満載ながら憎めない。日本なら三國連太郎さんにやってほしい。
義妹のけたたましさが不快。早口スラングのラッシュで、テレビならチャンネル変えてそう。
●パリ
人権問題に少々つっこんだ話。
前半の黒人同士のやり取りは、やや意識が飛んで理解しきれなかったのですが…
とりあえず、モラル欠損気味の黒人オヤジ2人を道の途中で降ろし、次の乗客は"パリの女性は強い"というイメージを強めるキャラクター。
口の悪い盲人女性は、自分の身近にもいらっしゃるのですが、根の純粋さがチラついてチャーミングに思えます。あと、ああいう態度で来られると、気兼ねせず本音の付き合いが出来る気もします。失礼極まりない、何ハラなんのそののドライバーの質問も、そういう感じかな、と思いました。
あと、自分のお師匠の1人も目が不自由なんですが、一緒に山も登るし、慣れてる階段は駆け上がり、駆け降りてきます。
●ローマ
ロベルト・ベニーニがですね、すごいんです。これ、演技…?台本あり…?本気のヤバい人にしか見えません。
話もブラックな上、行動もドン引きです。
司祭じゃないけど司祭さんが不憫な話。
●ヘルシンキ
唯一のまともなドライバー、ミカさん。
3人の酔っ払いが、それぞれの肩にコウベを垂れながら、上手いこと立ってたのがかわいかったです。
ほんとにコイツら金払えんのか…何か起こるんじゃないか、という雰囲気が漂いながら、特に問題なく終了。
連れの2人、アキさんにタクシー代ちょっと返してあげて。
(ミカ&アキ。カウリスマキ兄弟の名前ですね?)
・・・
それにしても、日本ってやっぱりホスピタリティの国なんだなぁと終始考えていました。
客を客とも思わない態度を取ろうもんなら、口コミに書かれるわ、炎上するわで大変な時代ですしね。客が横柄なのもモンスターですし。
私自身、何ハラとか炎上とかイヤだなぁと思いながら、この映画のあちこちで不快に感じてしまったのは、時代に染まり、人格への要求も高くなってしまってるのかしら…
レビューを見たら好意的なものが多いですね。
ジム・ジャームッシュの世界観はおもしろいですが、若い頃に見たらもっと印象が違ったのかな。
他人事だから見てられるけど、自分が乗るのは御免被りたいのでした。
目黒シネマにて『ちょっと思い出しただけ』との二本立て。
ジム・ジャームッシュ作品は、ほとんど観たことがありません。ロード・...
今宵も世界の何処かで・・・
ロサンゼルス・ニューヨーク・パリ・ローマ・ヘルシンキ…タクシーの中で繰り広げられる人間ドラマを個性豊かなキャストが演じる。その着想が凄い。
乗客の一人となる映画のキャスティングディレクターを、ジーナ・ローランズが魅力的に演じる。洗練された仕草、交わす言葉が美しい。客として彼女を乗せるヘビースモーカーのタクシードライバーを、ウィノナ・ライダーが演じる。対比が効果的。
神父相手にお構いなしに話し続けるタクシードライバーを、ロベルト・ベニーニ( 切ない名作 「ライフ・イズ・ビューティフル 」で熱演。 )が演じる。山羊ローズへの想い、神父の表情がコミカルで思わず笑ってしまった…が…。
強烈な印象を残す作品。
映画館での鑑賞
やがて朝へと明けゆく
夜更かしのテンションにもアップダウンがあって、個人的には12時くらいをピークにだんだん下がっていく。そういう内的な温度感の変化が映像にそのまま落とし込まれた映画だった。とにかく身体感覚に馴染む。パリ編で目の見えない乗客が「私は映画を"感じる"のよ」と言っていたが、まさにそういうのにうってつけの映画だった。
本作では世界中の街を舞台にした掌編が次々と展開されていくのだが、それぞれの物語が布置される時間帯が、その街のテンションとはむしろ逆行しているのが面白い。
ロサンゼルスのビバリーヒルズなんか字面だけでアッパーでハイテンションな感じがするのに、物語が展開されているのはまだまだ浅瀬の19時ごろ。逆に一番盛り上がりそうな22時ごろにはニューヨーク・ブルックリンの鬱屈とした風景が画面を埋め尽くす。あるいはファニーでおしゃべりなローマ人も午前4時のダウナーさと対消滅を起こす。
このように街の雰囲気と時間帯の雰囲気の総和がそれぞれちょうど同じくらいになるよう調整されているため、個々の物語にはそれぞれまったく相関がないにもかかわらず、全体を通して見ると奇妙な統一性がある。
でも最後のエピソードだけはちょっと違うかな。時間帯も午前5時で、会話の内容もかなり暗い。なんだかんだユーモアが基調を成している他の4つと比べるとけっこう趣が違う。というのもこのエピソードは物語的にも時間的にも「最後」だからだ。
映画も夜もひとときの夢であり、時間が経てばいつかは朝へと明けていく。そうでなければ不健康だし、先行きがない。観客をいつまでも居心地のいい車内で眠らせ続けず、最後には「さあ終幕ですよ」と肩を叩いてやる。それが物語の運転手としてのジャームッシュの優しさなんだろうなと思う。
個人的に好きだったのはやっぱりニューヨーク編かな。ヨーヨーと義妹の他愛ない兄妹喧嘩とヘルムートの孤独な境遇の対比がおかしくもあり残酷でもあり。たった20分そこらの尺でアメリカ社会の明暗のディテールをまじまじと体感させられた。
観たいなぁと思っていたが…
ちょっと思い出しただけで今作に興味を持ち観たいなと思っていたところ、劇場で公開されたので鑑賞。
世界各地で起こる、タクシー運転手と乗客のコミカルであったりシリアスであったりするやり取りを描いた作品。
あまり外国語の会話劇が好きではない私としてはあまりハマれなかった。1、3作目は良かった。
1作目、ウィノナライダーはあの若さでもう貫禄が出来上がっていてさすがだなぁと思った。
3作目、皆、誰かを蔑みながら生きているのかな。目が見えない方が見えることもあるかもね。皮肉の効いたラスト好き。
2作目と4作目は劇場の音量設定が誤っていたのかうるさいなあと思った。
2作目、fワード多すぎ、うるせえ。
4作目、ロベルトベニーニ、話すの止まんねぇ。そんなせい性癖話すのやめい、とにかくうるせえ笑
5作目、すいません、寝落ちしてしまいました。
タクシードライバーの短編集
タクシー
世界観、好き。
クリープハイプというバンド名になった由来だったり、尾崎世界観のオールタイム・ベストだったりとクリープハイプに大きな影響を与えた作品。「ちょっと思い出しただけ」を見てからすごく見たくなったので鑑賞。期待値高めだったけど、かなり面白かった!
尾崎世界観かオールタイム・ベストに挙げるのも納得の作品だった。全編通して世界観と雰囲気が最高だし、どのエピソードも見応えバッチリでどれも面白い。私が見てきたオムニバス映画の中ではベストでした。こりゃ何度も見たくなるわ〜。
episode1 あなた、映画スターにならない? ★4.5
ウィノナ・ライダーがまぁ、たまらない。どのタクシードライバーも良いんだけど、群を抜いて良かった。タバコ吸ってる姿、カッコよすぎ!?タバコを吸いたくなる&繰り返し見たくなる話でした。
episode2 ペーパードライバー ★4.0
ウィノナ・ライダーとは打って変わって可愛らしい中年ドライバー。思わず笑い声が出てしまう話で、テンポの良さも心地いい。右と左では風景違うもんね〜。
episode3 見えない毒舌者 ★3.5
なんかほかのエピソードとは雰囲気が違う気がした。話自体はあまり印象には残らなかったけど、毒舌っぷりにはクスりと笑えた。締め方は1番良かったな。
episode4 羊と姉と宣教師 ★3.5
episode3と繋がりがあるようで面白かった。ドライバーの個性がかなり強めで冒頭はめちゃくちゃ良かったけど、話はん?って感じ。何を聞かされたんだろ笑
episode5 失った男 ★4.0
1番重かった〜。けど、ラストにこれを持ってきたのはセンスある〜。オチは読めるけど話し方が響く。急に変貌するのには笑えたし、ラストカットもなんか良かった。こういう人が運転するタクシーに乗りたいな。
2回目ちょっと思い出しただけの予習がてらに観た映画でしたけど、かなり良かったです。また見たいな。
あまり刺さらなかったが余白がイイ
以前から興味があっていつか観たいと思っていたところテアトル系で企画上映をしていたので「ちょっと思い出しただけ」を観た1週間後に鑑賞した。
5つの都市で同時に起こった事を順に描いて交わらない物語。共通点はタクシーの中で起こるドライバーと客との交流。
普通なら回想や別のシーンをインサートしたくなると思うが一貫して車内の会話と車の走るシーンとその周辺で紡がれる。つまり物語は話す人の主観であって裏付けはない。ローマのドライバーの話は誇張がありそうだし、ヘルシンキのドライバーの不幸話は実はウソなんじゃないか?とも思った。
それだけストーリーが固定化されない余白の大きな作品で後は観た人が補って完成するのだろう。なので刺さる人には深く刺さるのだと思う。
残念ながら私にはあまり刺さらなかった。なので好き嫌いでの評価はあまり高くない。が、良い作品だとは思う。もし深く刺さるような登場人物が描かれていたら星4.5くらいはいくんだろう。
知らずにいたらバチが当たると本気で思うほどの不思議な映画
よく、なんでこんな邦題つけたんだ❗️とお叱りになる方がいらっしゃいますが、この作品は、〝なかなかどうしてやるじゃないか〟という感じではないでしょうか。原題のままだとなんだか地学的なイメージが先行して下手をすると鉱物資源を思い出し兼ねません。
でも、〝プラネット〟だと、とある惑星の住人たちの物語、みたいな語感がして、この5つのエピソードが俄然、人間味溢れるものとして胸に沁みてくるように感じられるのです。
人間ってどうしようもなくバカなところがあるけれど
妙に健気で頑固で愛おしい
そんなどうしようもないほどバカな奴らだけど
地球上のあちこちにいてくれて
だからこそ、なんだかんだ言っても、私も生きていける
どんな映画だった?と描かれても、ひとことで答えようのない不思議な映画、としか言えません。
でも、この先何年もこの映画、この監督を知らないままでいるのは、人生の機微についてのひとつの重大な要素をみすみす置き去りにしてしまうほどの損失だと思います。
タバコ吸うよね、そして変なところで消すよね
高校生の時に初めてデートする女の子と試写会を観に行った。それがジム・ジャームッシュの「ダウン・バイ・ロー」だ。正直、面白くなくて、彼女に謝ったことを覚えている。実はそれから2019年の「デッド・ドント・ダイ」を観るまでジム・ジャームッシュを避けていた。自分には合わないだろうと思ったから。
今回、本作を観ようと思ったのは、映画「ちょっと思い出しただけ」に関係あるみたいだったから。予習としての鑑賞だ。
タクシードライバーと客という形の短編集という形はとても好き。話も意外と面白かった。いや、もちろんオチが中途半端だなと思うけど、こういう映画って割り切ることができたならあまり問題ではない。
それにしてもほとんどのキャラクターがタバコを吸っているのが印象的だ。タバコの火をタクシーのドアの内側とかで消しちゃうのも。
大学生のときにこの映画を観ていたら好きになれただろうか。あの子に謝らなくてもよかったかもしれないな、なんてことを想像した。
タイトルなし(ネタバレ)
5つの短編からなるタクシードラマ。
始めのロスを頂点にやや面白さは下降するが、全体的に落ち着いて見やすい作品。お酒をお供に見たり、眠れない夜に見たりすると良さそうな感じ。
ロス、ニューヨーク、パリまではゆったりとした時間が流れ、かなりの満足感が得られたが、ロベルトベニーニが登場したローマ編とヘルシンキ編はそれまでのいい流れが若干壊れてしまっていたような気がする。ロベルトベニーニの一人芝居も良いのだが、この作品は前半3つのような雰囲気で終わりまでいってほしかったかな。
面白いのはロス編だが、個人的お気に入りはニューヨーク編。
これもまた映画
夜にしがみついて、朝で溶かして…その窓に映る景色と思い出
松居大悟監督の最新作『ちょっと思い出しただけ』を更に楽しく観るための予習として鑑賞。初めて観る、ジム・ジャームッシュ作品。凄いオシャレなのに着飾ってない。
ジム・ジャームッシュ監督も東京を撮りたかったと言っていたらしい。そんなことを聞いたのは、東京国際映画祭で観た『ちょっと思い出しただけ』のQ&Aのとき。自分が知らなかっただけだが、見るキッカケに。クリープハイプと名付けたのもここからだとか。ある種の原点回帰を、尾崎世界観さんも松居大悟監督もしたということだ。
舞台は5つの都市のタクシー。それぞれ行われる密室での会話。何気ない会話に見えて、次第に核が浮かび上がるような感覚。会話劇としてのプラットフォームはしっかりしつつ、道路のように状況は1つとして被らない。なんというか、飾らないのにオシャレだし、その深みが分かる大人っぽさを感じる。オムニバスなので合う合わないは出てくるものの、なかなかクセも無くて楽しめた。
印象的なのはやっぱりパリかな。「パイプ」を取った部分は分からなかったけど、色や視覚が与える先入観に目を凝らす必要はない、そんな気づきが言葉のイロハに含まれていて引き込まれる。過度に色づいた様に見えても、実はソレも計算なんだろう。
そして何より、各国で扱われるカラーがまるで違うのも凄い。人の数だけドラマがあって、青春から恋、喜劇にドラマ…芳醇な映画の香り。次はどんなお酒を片手に観ようかな。
そして東京。第6の街。松居大悟監督はどう意識したのか。両者が原点回帰をした本作。1周したあとに見る景色はいかに。1度観たのに期待が膨らむ。
地球は回るよ。今晩も。
ジム・ジャームッシュ レトロスペクティブ 2021 鑑賞4本目。
夜のタクシーを舞台にした5本のショートフィルム。
1本目。ロスのプライベート・ターミナルでハリウッドのキャスティングディレクターを乗せたドライバーの話。
当時20歳前後のウィノナ・ライダーのキュートさに驚き。映画女優へのスカウトに、全くなびかない野郎メンタル。と言うか鉄のハート。と言うか、今時珍しい叩き上げ志望。いや、アンチ・アメリカン・ドリームの地道な人生設計。対して、ビバリー・ヒルズ住まいのハリウッド関係者と言う対比。ウィノナ・ライダー扮する女子タクシードライバーは、ジャームッシュ自身の価値観の代弁者、って言う気がして。
2本目。冬のマンハッタンからブルックリンまで。東ドイツからやって来た、NYの土地勘も、運転スキルも無いドライバーに代わって、自分で運転して帰るアフリカ系アメリカ人の話。アメリカ移民の先輩と新参者と言うコントラスト。客とドライバーの立場を逆転させるコント。
3本目。冬のパリ。盲目の女を乗せた、コートジボワール移民のドライバーの話。深夜の路上。杖をつく盲目の女。はだけた胸元。目的地が河岸。それでも同情無用と言う小噺。
4本目。ローマで。心臓病の神父を乗せた、無駄なおしゃべりばかりのドライバーの話。無意味な自分語りのおしゃべりが過ぎて、心臓発作の客を見殺しにしてしまう、「わきまえよ」、って言うだけのブラック・コント。
5本目。明け方に近い雪景色のヘルシンキ。3人の酔っ払いを乗せたドライバーの話。不幸を比べてもしょうがない。って言う情けなくって、しまりの無い物語。
流しのタクシーと、その客の会話劇。今夜も、世界中のいたるところで繰り広げられるであろう、ちょっとホンワカしたり、情けなかったり、ばかばかしかったりする、人生の縮図を乗せて、タクシーは走り、地球も回り続ける、って言うオムニバス。
力の抜け方と、浅くて深いかもしれないけど、やっぱりアッサリしている世界観が、やっぱり堪らないわけで。
5本は多すぎるわい!なんて思いながら見始めましたが、飽きずに眠らずに最後まで行けました。これも、ジャームッシュならでは、な作品でした。
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