「これまた解釈が難しい。」時計じかけのオレンジ P.N.映画大好きっ子さんさんの映画レビュー(感想・評価)
これまた解釈が難しい。
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まさにキューブリック作品で解釈の難しい映画だけど、その雰囲気だけでも楽しめる良作。ところどころ挟まれるナッドサット言葉が妙に癖になり、中盤からは理解できるのがまた不思議。
欲望に忠実すぎる主人公たちに共感はできないが、二転三転するアレックスの人生模様が面白かった。
人間の持つ欲望に兎に角忠実なアレックスは友人の中でもリーダーでいたがり、徐々に亀裂が膨らみ、ある夜強盗に入る家で裏切られ、警察に捕らえられる。それまでの行いから当然なのだが、そこからのアレックスは少し可哀想。好きだった音楽すらトラウマになるほど過激な治療を受け、暴力などに吐き気を催すなど、強制的に非行に走れない身体にされる。しかしそれを利用した反政府の圧があり、結局は欲望に忠実なアレックスに逆戻りというバッドエンド。原作はハッピーエンドらしく、そっちも見てみたくなった。
人によって感性は異なるとしても人生最高の一本にはなり得ないし、オススメしづらい映画だが、映画好きなら一度は見ておきたい作品だし、好きな作品の1つにならなり得る、そんな映画。
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