「アジア系なら、フェイクに負けるな。」ディア・ハンター マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
アジア系なら、フェイクに負けるな。
最初からこの映画の主旨は知っていたので、この映画を見に行く代わりに、若松孝二監督のピンク映画を見に行った。今回は初見だが、思っていた以上にフェイクな映画で、アメリカは何一つベトナム戦争を反省していない事が理解出来た。
アジア系に対する黄禍論になる。白人と言えどもまともな人なら、アジ
ア系のベトナム人が『ロシアン・ルーレット』をやっていたなんて信じる者はいない。(勿論、ウクライナ人やロシア人だってやっていない)
あと15分だが、こんな映画で、真面目に演じている俳優と、この話を素直に信じる鑑賞者が、哀れになる。
ヘリコプターが落とされる場面はよく覚えている。
ベトナム戦争が終結したのではない。アメリカがベトナム戦争に負けて逃げたのである。
2025年で終結50年である。あと二年後、ベトナム戦争終結50年とか称して、こんな映画を日本全国のロードショー館で、上映されるのかと思うと、時間が逆行したように感じる。
北ベトナム兵がベトナムの民衆に対して、爆弾を投げ込むなんて事は、北ベトナムが南ベトナムへ攻め入っていないのでありえないし、テト攻勢のフエの虐殺であっても、解放戦線のテロであって、北ベトナム兵が手を出す事は無かった。あったとすれば、北ベトナム兵に化けたアジア系の兵隊(韓国兵?)だと思う。
現地の言葉を訳していないが、喋っている言葉はベトナム語なのか?
タイ語の様な気がする。
そもそも、訳していないって事自体アジア系に対する冒涜だ。
呆れたのを通り越して、同じアジア系として怒りを感じる。
追記
ロシアン・ルーレットなんて発想は、ロシア人だってしない。斬新な発想で反戦を語っていると言う論法が多いが
『PLAN75』と同様にこんな発想をする人達の神経をうたがう。原案、脚本、設定が破壊されている。