「【”カセットテープの行方、及び取り間違い・・”自らの歌声をレコーディングさせないオペラの歌姫と、その歌声を密かに録音したオペラを愛する郵便配達員が行った行為の顛末を描く。】」ディーバ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”カセットテープの行方、及び取り間違い・・”自らの歌声をレコーディングさせないオペラの歌姫と、その歌声を密かに録音したオペラを愛する郵便配達員が行った行為の顛末を描く。】
ー オペラが大好きな18歳の郵便配達員・ジュールは、憧れの黒人ソプラノ歌手・シンシアの歌声を劇場で鑑賞中にひそかに録音し、さらに楽屋から彼女の衣装を盗んでしまう。
翌朝、盗難を報じる新聞を見たジュールは、衣装を返そうとシンシアが泊まっているホテルを訪れるが…。ー
◆感想
・現代であれば、映画上映前に放映される”ストップ!無断録画はイケマセン!”とカメラを被った男性達が軽やかに出て来るかなあ・・、などとおバカなことを考えながら、郵便配達員・ジュールが密かに自らのディーバの歌声を密かに録音しているシーンから物語は始める。
・が、いきなり麻薬組織に関係する女性メディアが”あるやり取りをした”録音テープをジュールの配達袋に投げ入れ、殺される所から物語は、ドンドンとサスペンス風味を増していく。
- 彼女は、麻薬取引組織に所属している娼婦だと後から分かるのだが、ストーリー展開が粗い。ついでに、彼女を追う二人の男の銀のサングラスも時代を感じさせるし、似合ってない・・。-
・もう少し、ジュールとシンシアの関係性の進展を深掘りして描くとか、後半マフィアのドンとして登場する男と、メディアを始めとした闇の組織の関係性が上手く描かれていればなあ・・。
<今作は、世間的には
”青を基調とした映像美や個性的な登場人物、ジャンルを超越したストーリーなどから、凡百の巻き込まれ型サスペンスとは一線を画す”
とジャン=ジャック・ベネックス監督初長編作を絶賛するように謳われているようであるが、2022年に観ると、”それ程のモノかなあ・・、と思った作品。(ファンの方、スイマセン・・。)
面白いけどね。
けれど、昨今の練り込まれたサスペンスムービーを観ている者の、正直な感想です・・。>