「改めて観ると」天空の城ラピュタ 77さんの映画レビュー(感想・評価)
改めて観ると
ジブリ・ディズニーを今まで観たものも観てないもの(特にジブリはハウル以降ご無沙汰)も改めて全部観てみようと思い、視聴。
ラピュタをしっかりと観たのは小中学生の頃以来で大人になってからは初めてでした。
私は昔からどちかかというとディズニー派で、子供の頃はジブリといえば魔女の宅急便とトトロをヘビロテしていた感じなので世間の熱ほどジブリワールドにハマってはいなかったのですが、
今回改めて観てみてその引き込まれ方に自分でもびっくりしてしまいました。何度鳥肌がたったことか。久石さんの音楽がまた本当に涙腺にくる。
自分が生まれる前にこんな素晴らしいものが制作されてたんと思うと怖くなるくらい素晴らしくて。
どんな作品を観ていても「映画を観ている」という客観的な感覚はあるのですが、本作は上手く言えないけれど、その感じはもちろんあるものの凄く曖昧というか、時間の経過を忘れてしまっていました。不思議な体験です。
こんな話が頭の中にある宮崎駿さんには本当に恐れ入ります。そして“空想”をこんなに鮮やかな形にして世界に発信できるなんて。
もうなんかいちいちイイんです。
例えば空から落ちてきたシータに体重が戻る(?)瞬間だとか、風の感じだとか、飛行石の光り方消え方、太陽の当たり方だとかそういう細かいこだわりがすごくいい。西暦何年のどことか言わないのがまたいい。
ジブリが愛される理由の一つにその世界観がありますが、
どうやったら思い付くんだろうっていう設定やデザイン(もう本当にアート!)でありながら、
でもひょっとしたら広い世界にこんな町や人や伝説がひっそりとあるんじゃないかと思わせられる(少なくとも私はw)のが凄い所だと改めて思いました。
ジブリ作品を映画館で観たことがないのですが宮崎駿監督の次回作はあの映像美を是非スクリーンで楽しみたいです。
でも欲を言うなら自然の美しさがみたいw
ラピュタは子供の頃から印象的な作品でしたがもっと好きになりました。あの頃感じたわくわくもまた感じさせてくれたし、“良さ”にも気付かされました。一生楽しめるって凄いことですよね。
無駄のない魅力的なストーリーの上の魅力的な登場人物たち。声優さんたちの、さりげないところまで気を配ってる演技がまたいい。
パズーとシータの真っ直ぐさやラブラブっぷりwも、
名言の多いムスカの徹底した悪役っぷりも、
心を感じずにはいられないロボットたち(デザインの怖さと不気味さと温もりのバランスが絶妙すぎてもう)も、
親方家族やポムじいさんの名脇役っぷりも、本当に本当に素晴らしい。
そしてこの作品に他の作品との差別化や、彩りと深みを与えてくれてるのはドーラ一家だと思います。
彼らのコメディパートの入れ方が絶妙なので単なる優等生作品にはならないのだと思います。
だてに女を50年やってない女船長のドーラに、彼女をママと呼ぶ個性たっぷりの息子たちやクルーたち。
たくさん笑わせてもらって最後では彼らに泣かされてしまいました。
日本人なら観たことがない人の方が少ないとは思いますが、本当に素敵なお話です。
とりあえず明日はパンに目玉焼きで決まりですw