テルマ&ルイーズのレビュー・感想・評価
全138件中、101~120件目を表示
私たちに明日はない
専業主婦のテルマと働いて自立して生きてるルイーズの2人の楽しい旅行のはずが、テルマをレイプしかけた男を殺したことで日常から転落していく女たちの話。
.
これはまさに『俺たちに明日はない』の女性バージョン。女の人が銃持ってかっこいい車に乗って駆け抜けてくのが爽快。
.
世間知らずのテルマが罪を犯せば犯すほど強くたくましくなっていくことが悲しい。
.
2人がレイプ男を殺した時に、正当防衛が認められるかもしれないのに警察に行かなかったのは気のある素振りをした女が悪いと思われるから。
.
同意もないのに無理矢理行為に及ぼうとすることが圧倒的に悪いのに。この世界だと女はちょっとでも仲良くなったら体を差し出さなきゃいけないのか?.
.
ちなみに、若かりしブラピがちょっと出てたりして。
痛快!開放感
女性の社会的地位
可笑しく切ない、破滅への旅路
まず、ストーリー展開が見事。
カーリー・クーリ女史が数々の脚本賞を受賞しただけの事はある。
リドリー・スコットの映像は、蒸気を土煙に置き換えて、乾いた西部をひた走る。
劇場での観賞は、初。
午前十時の映画祭にて。
テルマ(ジーナ・デイヴィス)とルイーズ(スーザン・サランドン)は、親友のようでいて、それほどお互いを知らなかったのか、旅立つ早々に性格の不一致が表面化する。
専業主婦で夫からぞんざいな扱いを受けているテルマは、独身ウエイトレスのルイーズから誘われて旅行に出るが、それだけでも一大決心だった。
一方ルイーズは、恋人が結婚に踏みきる様子がなく悶々とした生活を送っていて、気晴らし旅行の同行者に友達のテルマは最適だと思ったのだろう。
ところが、いざ旅に出ると助手席で足をあらわに投げだすテルマの振舞いにルイーズは苛立ったりする。
恐らく、そんな些細な不一致はお互い様で、少しずつ気を遣い合って小旅行を楽しもうと心がけたと思う。
だが、途中立ち寄ったバーで解放感に浸ったテルマの行動をきっかけに事件は起きてしまう。
そして、気晴らし旅行は一転、逃避行となる。
基本的に二人の行動を引っ張っているのはルイーズなのだが、転換点はすべてテルマの行動だ。
テルマの変化を「成長」と捉えるか否かだが、「脱皮」と言うのが適してると思う。
このテルマの変化の過程を見せていくエピソードがそれぞれに面白い。
重ねて、テルマの自宅に張り込む刑事たちと夫の様子がコミカルで、最終局面を想像させない軽さ。
優柔不断な弱い女から脱皮したテルマの最期の決断をルイーズは受け入れる。
鋭い分析力で彼女らの状況を理解している刑事(ハーヴェイ・カイテル)の彼女たちを救いたいという願いも虚しく、逃走に終止符を打つ二人。
彼女らの車を走って追った刑事の悔しさと無力感をよそに、最も解き放たれた世界へと飛び込んでいくラストショットは、悲劇的というよりむしろ爽快感すらあるではないか!
パトカーの大群をルイーズが振り切るシークエンスは、壮観でダイナミック。
ドアミラーが弾け飛ぶスローモーションなどはサム・ペキンパー的だ。
そして、彼女らの目の前に警察のヘリが現れる演出。
このクライマックスは、映画史に残る名シーンと言っても良い。
切なくてたまらない
・初めて観たのが高校生くらいだったかでもう20年くらい前になる。色々と衝撃的で忘れられないシーンが多かったので、午前10時の映画祭で2度目だけど、細かいところ以外はほぼ記憶通りだった。
・ラストを知ってて観ると、冒頭から切なくなる。テルマの解放感から事件が次々起こるのが何より辛い。夫がDVっぽいのとかの描き方が短い中にまとまっててシーンはすごくいいけど、少ししんどかった。
・テルマがトラブルメーカーという具合に話が進んでいくけど、それは元々の性格と18歳で結婚したからなんだろうなぁとか思うと当人の問題だけではないよな、と思うと切ない。その為、後半で金を盗まれてから強盗に入ったりする吹っ切れ方が気持ちいいし、何か嬉しくなった。
・テルマとルイーズに会った男たちは悪い男に翻弄される、楽しい旅行のつもりが全く良い事がないのがまた切なくなる。最初の男はレイプしてくるし二人目のブラピは盗人だし、三人目のトラック男はただのエロじじいと改めて観てみて女性の立場の弱さがテーマなのかと気付いた。
・バー?レイプ男を射殺した後、警察がバーのウェイトレス?に事情聴取をしているシーンでそのウェイトレスがほとんど会話とかしていないのに人柄をみてあの二人は絶対にしていない!と警察に言っていたシーンがとても良かった。金をとったブラピもそう言って、担当の刑事もそういっていたのがとても良かった。(多めのチップを貰ったのもあったのかな?)
・前半ではルイーズがけん引してて、後半はテルマがけん引し始め、二人でという流れが良かった。
・テルマが常に天真爛漫でいるのが面白かった。今観ると男好きすぎて少し嫌な気分になるけど、18歳で結婚とかDVっぽい夫との生活とかを思うとしょうがないよなとも思うけど。
・ラストの刑事が手を挙げて車を止めようとするも二人の車が崖からダイブしていくシーンはやっぱり泣いてしまう。初見から何度もこのシーンを思い出しては他に方法はなかったのかなぁと考えるけどわからない。
・若干気になったのは警察の追跡が異常に早いなぁって思ってしまうが、これぐらい早いテンポでないと映画がつまらなくなるしなぁとも思った。
男社会が作った罪と残虐性に関する話。
一つのウソを覆い隠すためにウソを重ねるしかなくなってしまう話は、良くある。一つの過ちから逃げおおせるために、次々と過ちを重ねるしかなくなったテルマとルイーズ。そのどこかでやり直せるチャンスがあったかと言うと、思い浮かばない。弱い立場にいる女。女の弱さに付け込んで、力づくで抑え込もうとする男。騙す男。助けようとする男。異なるタイプの男たちが出て来ます。テルマとルイーズを助けられたのは、刑事のハルだけだったかも知れない。
終わりは悲劇だけれど。女の弱い立場に甘んじて生きていくのも不幸。レイプされた女の方が悪いことになってしまう様な国で、裁判なんか受けたくない
と言う気持ちは判る。他人の手に運命をゆだねるくらいなら、自分の運命を自分で決める道を選ぶ。ハルの説得を聞かず、メキシコへの逃亡を続けた二人の判断は、法的な合理性に欠くけれど、問題はココロの方なんであって。
テルマとルイーズが乗っていたのは、「1966年型 Ford Thunderbird convertible」。Thunderbirdの第4世代、V8エンジンのFR車。水色に見えますが、カタログ上の車体色表示は「Green」。ショーンコネリーの007 Gold Fingerでも使われていた、アメ車の代表みたいなアメ車です。
刑事役のハーベイ・カイテル、未だ無名だったブラッド・ピット、乗りに乗っていたスーザン・サランドン、おそらくキャリアハイのジーナ・デイビス。エイリアンやブレードランナーから、大凡10年後に撮られたリドリー・スコット作品は、アカデミー賞の脚本賞"しか"獲れませんでした。今見ても、テーマの社会性の重さは感じられる。要するに、女性の立場の弱さは余り変わってないってことなのか。なんか、やっぱり、リドリー・スコットって好きやわぁ。
良かった。とっても。
名作ですね(*˘︶˘*).。.:*♡
素敵な友情
スリリング
テルマとルイーズの楽しいバカンスは一瞬で終わり
テルマがレイプされそうになってる時にルイーズがその男を撃ち殺したことにより、逃げる旅に。
最後に警察から捕まりたくないから崖から車で飛び降りて終わる。
ルイーズもかつてレイプされた経験があり、それを助けようとした警察が諭そうとするもダメだった。
ずっと観たかったジェンダー映画の傑作!!
今回の「午前十時の映画祭」の中でも
一番楽しみにしていた作品。
高圧的で身勝手な旦那に
ずっと
今で言うモラハラを受けている主婦のテルマと
自立してきちんと生きてるルイーズが
気楽な週末のバカンスに出かけるはずが
ハメを外し過ぎたがために
とんでもない方向に転がってしまう
アメリカンニューシネマの流れを受けたお話。
女たちの意外な行動にいちいち驚く
男たちの反応が
今の感覚だとお笑いでしかなくて
私も含めて客席の女性から失笑が漏れてました。
でも作られた当時の男どもは
映画の中も外も
同じ様な反応だったんだろうな〜
当時の女達が「そう!そうなのよ!」と
大きく頷きながら観ていた姿が目に浮かぶ様です。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
ジーナ・デイビス演じるテルマは
最初の方は旦那に過剰に気を使って
まるで発達障害?
と感じるさせるほど落ち着かない。
やがて気持ちがほぐれて
酒場で男に声をかけられ
はしゃぐシーンは
マリリン・モンローの様な
派手なセクシーなメーク!
色々波乱があるうちに、一旦、超ブサイクになって
ある出来事をきっかけに、
ほぼすっぴんに近いのに
まるで自由の女神の様な
意思のある強くて美しい顔に変貌してゆく。
その変化、俳優さんてすごいな〜〜 久々に実感しました。
スーザン・サランドンの演じるルイーズも実は〜〜
それにしても、最初から最後まで
セクハラとモラハラの塊の様な映画だわ〜
女性の置かれた立場がこの映画からあまり変わらないことが
本当に辛いし、情けない〜
一つだけこの映画に文句がある!!
自力で勝ち取ったものの象徴なのだろうが
あんな加齢臭と脂で臭そうなモノは、
男達が女達にして来た様に
地べたに叩きつけて踏んづけちまえ!!
若い頃のブラピが出てますよ!ちょっと小癪な役で〜
ハーベイ・カイテルがいい役やってます。
唯一の救いです。
@お勧めの鑑賞方法は?
どうしても映画館で観たかったんです!!
最後のシーンはグランドキャニオンなので、
是非是非大画面で観て下さい!!
女性解放
28年も前にウーマンパワー、女性解放の爽快な映画があった事をすっかり失念していたが、
今のワンダーウーマンやキャプテンマーベルに
代表される強い女子をこんなに早く映画にしてた事に
リドリー・スコットのスゴさを感じました。
状況が悪くなる度にテルマが人間らしく、
表情が明るくなり青春を取り戻していく様が
印象的でした。
ルイーズが男を殺すシーンに、
もっと突発的かと思ったら案外冷静にというか、
侮辱された事に怒って殺す事に感情移入出来なかったが
テキサスで何かがあった事を説明はないけど、
想像するに、テルマとその時の自分が被って、
最大の侮辱をされた事を考えると仕方なかったのかな。
テルマもルイーズももっと良い男性に出会えてたら
こんな人生歩まずに済んだのに。
僕も男だけど、男は馬鹿。女性は強い。
いつの時代も変わらないんだなと思いました。
噂ほど百合映画じゃない!!!
全138件中、101~120件目を表示