劇場公開日 1974年4月13日

「【”美しき追憶。そして懐かしき青春の日々。”今作は大学で出会った男女が、卒業後夫々の道を歩み再会するも、愛し合いながら時代の潮流に呑まれ、別れる様を描いた恋物語である。】」追憶(1973) NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0 【”美しき追憶。そして懐かしき青春の日々。”今作は大学で出会った男女が、卒業後夫々の道を歩み再会するも、愛し合いながら時代の潮流に呑まれ、別れる様を描いた恋物語である。】

2025年10月18日
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■第二次世界大戦前、政治運動に没頭する大学生・ケイティー(バーブラ・ストライサンド)と、ハンサムで優れた頭脳を持つ学生・ハベル(ロバート・レッドフォード)は、互いに気になる存在だった。
 大学卒業後、ハベルは軍に、ケイティーは政治運動に没頭する。
 二人は第二次世界大戦中のニューヨークで偶然再会し、愛し合い、結婚するが、思想の違いから二人は再び別れるのであった。

□ロバート・レッドフォードさんとNOBU

・最初にこの大スターの出演映画を観たのはコンゲームムービーの傑作「スティング」である。
 映画好きの父から週末の夜に、”面白いから、観ないかい?”と言われ、平日は就寝時間が八時だった事もあり(週末は九時。但し映画を観る時はもう少し遅くまで許された。)一緒に観てメインテーマの”ジ・エンターテイナー”の明るいアップテンポな曲の良さに乗った、作品の余りの面白さに楽しかった事を覚えている。
 当時、ロバート・レッドフォードさんのお名前も知らなかったのだが、彼の大スターが私の映画好きになるきっかけの一因を作ってくれたのである。

・映画館で観たロバート・レッドフォードさんの出演作は、余り話題にならなかったが、海洋サバイバル映画の「オール・イズ・ロスト~最後の手紙」と、引退作「さらば愛しきアウトロー」だけである。が、両作ともとても面白かったモノである。

・その後、配信が普及しロバート・レッドフォードさんの代表作と言われている作品は、大体観たと思っていたが、今作は見逃していたのである。

◆感想<Caution!内容に触れています。>

・今作は「スティング」と同年公開と資料にあるが、物理的に映画館では観ていない。というか観れなかった。
 で、観賞すると、ケイティーがハベルの書いた論文を切っ掛けで、惹かれて行く様と、そのまま二人が恋に落ちる様が、自然に描かれている。

・だが、政治活動に傾倒するケイティーと、軍人であるハベルは、現在アメリカを統べる男が若きときに師事していた悪徳弁護士ロイ・コーンが暗躍した、ジョゼフ・マッカーシー共和党上院議員が惹き起こした”赤狩り”により、距離が出来て行く過程も、二人の思想と恋心が背反する様に悩む姿が、キチンと描かれている。

<今作は、バーブラ・ストライサンド自身が歌う”追憶”の哀愁のメロディをバックに、大学で出会った男女が、卒業後夫々の道を歩み再会するも愛し合いながら別れる様を描いた恋物語なのである。>

NOBU
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