大反撃のレビュー・感想・評価
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ブラームスの子守歌
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日曜の早朝、何気なくケーブルテレビのチャンネルをサーフィンしているうちに始まって30分程度経過した同作品に遭遇した。
なんとなく引き込まれ、結局は最後まで観てしまったが、シドニーポラック初期の監督作品だろうか。こんなにもアイロニカルな作品があったとは知らなかった。
印象的なシーンは数多かったが、見張り中のアメリカ兵の斥候が、自作の縦笛で少しスイングしたブラームスの子守歌を吹くと、薮の中から「ブラームスの子守歌はそんなんじゃない」とドイツの偵察兵に注意されるシーンが一番味わい深かった。
注意されたアメリカ兵は、ドイツ兵に促されて縦笛を薮の中に放り投げる。ドイツ兵は「なめらかな」旋律で子守歌を演奏する。すると…
芸術マニアの上官や、一週回ってしまったバートランカスター演じる隊長、闘うことに空しさを覚えてパン屋になろうとするピーターフォーク演じる兵士、同じく宗教に走るブルースダーンと思しき兵士。
皆、どこかに一癖ある役どころが、銘々に理由を見付けて闘い、銃弾に倒れていく。
歴史を踏みにじる戦争の狂気を、どこか静かなコメディタッチで描いた掘り出し物であった。次の放送日を見付けて、今度は冒頭から鑑賞したい。
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