「これぞ冒険活劇!」インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国 だいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ冒険活劇!
製作総指揮ジョージ・ルーカス、監督スティーブン・スピルバーグ、主演ハリソン・フォードの【冒険活劇映画】であり、『インディ・ジョーンズ』シリーズの19年振りの新作です。
『インディ・ジョーンズ』シリーズは【冒険活劇】です。これは、僕の個人的な見解ですけど、映画の中でも特に【冒険活劇】は、現実には有り得ない体験をスクリーンの中にいる主人公を通して体感できるというのが面白いところだと思います。
それに対して、「それは有り得ないだろうー」とか「普通、助からないだろー」とか「辻褄が合わないだろー」とかいうツッコミを入れるのは、【マナー違反】だし映画の面白みが半分どころかマイナスになってしまうと思います。
(良い意味で)作り物でしかない映画にリアリティーや整合性を求めるのはナンセンスだし、そういう風にしか映画やドラマを観れない人は、ぶっちゃけドキュメンタリーやニュースだけ観てれば良いと思います。
と、いうことを踏まえた上で、今回の『クリスタル・スカルの王国』ですが・・・
とりあえず、ひと言。
1作目の『レイダース/失われたアーク』は必ず事前に観ておいて下さい(謎)。
今回は「クリスタル・スカル」を巡る、旧ソ連兵とインディの争いが軸になってます。
1957年の米ソの冷戦真っ只中という時代を背景にインディの冒険が繰り広げられる訳ですが、ネタとしてはSF(オカルト)好きには堪らないって感じです。
初っ端に登場する巨大な倉庫がある軍の施設は「エリア51」で、ソ連軍がインディに探させる物は、ロズウェルで回収された「死体」。
これが、クライマックスへの大きな伏線になる訳ですが・・・。
その冒険の話に加えて、もう一つの軸になるのは、インディと若き相棒のマット、そして、腐れ縁のマリオンの3人のドラマ。
前作でインディと父ヘンリーの和解を描いてましたが、今回もその要素が入ってます。【レイダース】に登場したマリオンの21年振りの再登場。前半で明かされるマットとマリオンの関係。で、マットの年齢。となれば、おのずと答えは見えてくるわけですが(笑)。今回も父子のドラマが展開される訳です。
シリーズ物ならではの「小ネタ」も随所に散りばめられてます。最初の倉庫のシーンでは「アーク」がちょっとだけ出てくるし、父ヘンリーも写真だけですが出てくるし、1作目と3作目でインディの相棒だったブロディは写真に加えて銅像としても登場(ちょっと可哀想な感じですが)、お約束の虫の大群も出てきます。
息つく間も無いアクションの合間に笑いもキッチリ入れてくるあたりは流石だなと思いましたね。最後のオチに対しては批判的な意見が多いようですけど、僕はアリだと思います。
だって、インディシリーズって過去の題材も充分オカルト的要素があったし。今回のオチもオカルトの延長と考えれば納得できると思うんですけどね。
ラストシーンはインディらしからぬ(?)感じでしたけど、床に転がる帽子を取ろうとしたマットよりも先にインディが拾い上げたところは、思わずニヤリでした。
「まだまだ若いもんには負けん」ってとこでしょうか?(笑)