「見るも無惨な空疎な作品」パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド ダース平太さんの映画レビュー(感想・評価)
見るも無惨な空疎な作品
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確かにジョニー・デップ扮するジャック・スパロウのキャラクターは魅力的だし(でも、3作目じゃさすがに飽きる)、バルボッサや“タコ人間”デイヴィー・ジョーンズなど、“美味しいキャラ”もたくさんいる……けれども、とにかく演出が下手なのが痛い。
次から次へとイベントが起きるストーリーも演出に抑揚がないし、あらゆる状況をほとんどセリフだけで説明されるので退屈で退屈で仕方ないのだ。当然、テンポも悪いので、ただでさえ長い2時間50分が余計に長く感じてしまう。 また、大した伏線もないまま次々と新事実を明かされても、よっぽど熱心なファンでもない限り、付いていくのは困難だろう。
もっともお金はかかっているので、洋上の大バトルシーンなど、見所もあるにはある……2〜3箇所くらい。。でも、キース・リチャーズの登場シーンは純粋にニヤニヤしちゃうかな。
でも、最大のマイナスポイントは、チョウ・ユンファをキャスティングしておきながら、彼にアクションを全くさせていない点。あれじゃあ飼い殺しもいいところ。とどのつまり、映画に登場するキャラクターに対する愛情が全く感じられないのだ。見た目は豪華なんだけどね。
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